キャリアアップを失敗させる悪魔のささやき
今日は、若い社会人の方向けのキャリアについて考えます。
なお、いわゆるスタートアップやIT系ではなく、老舗の製造業やそこにまつわる商売をしている会社、そんなところに入社した若い方々に向けたお話です。かつてお父さんやお母さんが憧れた会社も多いかも。
まず、旧態依然の製造業ってところは、仕事が細分化、最適化されすぎている可能性があります。自分の業務範囲が明確に指定されている場合、キャリアとして極めて危険です。
一般的には、業務範囲が明確なのは良さそうに思えますよね?
残念ながら、私の経験から言わせて貰えば、それは全くの大嘘です。
業務範囲が不明確で、なんでもかんでも自分の身に降りかかってくる職場の方が遥かに幸せであることをよーく理解した方がいいです。例えば、営業という仕事など典型例です。
もし、あなたの仕事が、ひたすらテレアポをとる係だとか、ひたすらカタログを配る仕事だとか、ひたすら見積ばっかり作らされているとしたら、やばいです。
逆に営業職でも、なんでもやらされているなら安心です。覚えることが多くて死にそう、そう思えているうちは大丈夫です、あなたのキャリアはそんなに悪くない。
例えば、アポイント、交渉、納期、価格、品質、仕様、アフター、接待、売上の良実管理、全部に首を突っ込めているなら、業界人として生き残れるかもです。
この中の、一つばかりをやるのは、会社にとっても効率がいいし、やってるあなたも最適化されていき心地よいゾーンで仕事ができるかもしれません、しかし、あるとき見積が自動化されたら・・・見積を作っていたのなら価格交渉をやってこいと前線に異動させられたら・・・。あるいは原価を決める工場の調達系の異動になったら・・・。
あなたは間違いなく使い者になりません。
気をつけるべきポイントは、忙しいかどうかではないということです。忙しいと成長しているように感じますが、本当に成長しているか、冷静に考えるべきです。
もう一つは、自分の仕事が前後に工程があることを忘れないようすべきです。あなたの仕事がなぜ必要なのか考え続けるべきです。
そして、それはよく考えればわかるのですが、自身の仕事は最終的にはお客様のためになっていないと意味がありません。お客様に価値を提供する上で、あなたの仕事がどう貢献するのか、その意識を持てないと確実にキャリアとしては失敗です。
でもね、周りの人は言ってきますよ。特に上司なんかは。
お前の仕事じゃないんかだから、そんな仕事は断れよ・・とか
とにかく次の工程の部署に渡しとけばいいだよ・・とか
働き方改革だ、とにかくさばく量を効率化しろよ・・・とか
こうやって、我々の目を曇らすのです。
そうして、いつしか自分も染まっていき、同じことを周りの人に言い出します。
そうなったらやばいよ。終わりだと思う。
ということでおやすみなさい。
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