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税金の無駄遣い!というフレーズは思考停止につながる!

政治に対する批判は大事です。批判が無ければ権力を監視することが出来なくなります。ただしです。今回のタイトルにある通り、

〇〇は税金の無駄遣い!

という批判の仕方は思考停止につながり良くないと考えます。そもそもですが、

税金は財源ではない!

というのがあります。詳しい説明は省きますが、ザックリ言えば国は通貨を発行出来ます。必要な分、必要に応じて発行すれは良いだけです。その証拠に税金の支払いは年度末ですが、その年の予算は執行されています。なので、先に政府が通貨を出していることになるので税は財源とはなり得ません。あえて、税として回収した通貨を何かに使うのならば特別会計という別会計に入れなければなりませんが、この場合の税金の無駄遣いというフレーズは特定の税ではなく税一般に対して言っている事がほとんどです。なので、まずこの時点で税金の無駄遣いというフレーズは間違っています。ちなみに税を無くせば良いということではありません。税には他に大事な役割があるからです。

ただです。税が財源という間違った認識にも問題がありますが、もっと厄介なのは税金の無駄遣いという批判の仕方をすると…

問題がお金のことにすり替わってしまう!

ということが挙げられます!私はこちらの方が問題だと感じます。なぜなら…

じゃあ使わなきゃ良いのか?減らせばよいのか?というある意味、思考停止に陥るからです。

例えばです。何か公共事業をやった際に大きな中抜きが発覚したとします。これが大きな問題となり事業自体を中止したとします。中止したことで、この事業の中抜き問題は解決したかもしれませんが、中止という事で事件が解決してしまっているため…

なぜ?中抜きが起きたのかという構造的な問題は解決していません!

事業が中抜きありきで中身が全くないのであればそれで良いのかもしれませんが、少しでも公共のためになるようなモノがあれば良い意味で利益を受ける人に利益が行かなくなってしまいす。また中止という選択をすることで議論が終わります。そうなってしまうと同じような事があればまた繰り返す可能性があります。

他にもアレとコレが無駄でもっとこのくらいの金額でやれるのではないか?という議論になっていくのも問題です。例えば「これは10億円掛かるとのこと。こことここを減らせば半額に出来るのではないか?」という感じでドンドン削っていくと出来上がったものが、酷くショボいモノだったり、使えないモノだったり場合によっては使うと危険なモノすら出来上がる可能性があります。

このように税金の無駄遣いという言葉を使ってしまうと問題の内容が使うお金の金額に集中してしまい、結果的に額を減らしたり、あるいは企画が無くなったりとトータルで見れば損害の方が大きくなる可能性が高くなります。

ではどうすれば良いのか?まずは…

税金の無駄遣い!という言葉を使わない!

そもそも税金は財源ではありません。そして、この言葉を使ってしまうと思考がお金の大小に移ってしまいます。そして次に考えるのは…

どうすれば多数の人間の利益になるのか?

ここに注目すべきです。先ほどの中抜きを例に挙げれば中抜きされるから全部やめるではなく、中抜きになる構造を批判し、そこを改善させ、そして中抜きされる金額を本来の事業の充実や改善に向かわせるようにするべきです。またアレコレ無駄と言われる場合も単純にそこを削るのではなく、その無駄と言われた金額を使って設備や機能の充実に当たるべきです。

お金を削るのは簡単です。やめれば良いだけですから、しかしそれでは知恵がありません。企業や民間では知恵かもしれませんが、財源問題の無い国ではただ単に考えることをやめてるだけです。削った結果、出来たモノがショボい、使えない、場合によっては危ないと評価を下されてしまったら安物買いの銭失いですし、それこそ本当の無駄遣いです。

以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございます😊

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