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アイリスの深淵~科学と魔法の謎

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魔法と科学の謎に迫るという、SFファンタジー小説を投稿します。 全3話構成になる長編になります。 第1話 魔法学校ギャラクシア 第2話 粒子爆弾と幻の数 第3話 魔界の旅 …
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#魔人

11章 粒子の不思議

11章 粒子の不思議


曖昧を確実に

「全治1月くらいでしょうか。」
フランチェスカは、優しげな目元を憂わせて、包帯ずくめのエリカを見た。

ここは医務室のベッド。
医務室と言っても、宮殿の一室のような様相をしていた。

窓からは西日が射し込んでおり、
先ほどの大騒動など無かったかのような、穏やかな夕暮れ時である。

マリアが、看護師のように包帯を変えてくれる。
軍服姿であるが、白い海軍の制服の為か、本当に看護師のよ

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8章 厨房シェフの呪い

8章 厨房シェフの呪い


恐怖の会食その夜、
大食堂では、エリカとマリアが共に食事していた。

「長老は、図書館の閲覧禁止区域にいるのではないでしょうか。」
エリカが言うと、マリアは尋ねた。
「なぜでしょうか?何か根拠があるのでしょうか。」

マリアの微笑が嘲笑に見えたエリカは、慌てて答えた。
「特に、根拠はないですよ?
禁止領域に繋がっていたのです、、、!
足を踏み入れてはいけないなんて、隠蔽の巣窟です。
仮説ですよ!

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