![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103972570/rectangle_large_type_2_3d839dc53e6a2e4ae4becc4adfe3fe87.jpeg?width=1200)
森美術館20周年記念展 ワールド・クラスルーム:③ [社会]01
「森美術館開館20周年記念展 ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」。
![](https://assets.st-note.com/img/1682468371616-y0e2pB0wOa.jpg?width=1200)
【社会】はヨーゼフ・ボイスの板書から
![](https://assets.st-note.com/img/1682468641367-RGN2q458PK.jpg?width=1200)
ヨーゼフ・ボイス 「黒板 」(1984年 チョーク、黒板 186 . 5×193 . 3 cm 所蔵:東京藝術大学)は撮影不可作品。
ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys、1921年5月12日 - 1986年1月23日)は、ドイツの現代美術家・彫刻家・教育者・音楽家・社会活動家。
初期のフルクサスに関わり、パフォーマンスアート、ハプニングの数々を演じ名を馳せたほか、彫刻、インスタレーション、ドローイングなどの作品も数多く残している。脂肪や蜜蝋、フェルト、銅、鉄、玄武岩など独特な素材を使った立体作品を制作したが、同時代のミニマルアートとは背景となる思想が異なり、その形態と素材の選択は、彼の『彫刻理論』と素材に対する優れた感覚によっていた。
また『社会彫刻』という概念を編み出し、彫刻や芸術の概念を「教育」や「社会変革」にまで拡張した。
森村泰昌
パロディであることがわかりやすく示され、その上で謎かけを仕掛けてくる森村泰昌の作品。意図が読み取りきれないときは悔しい思いをするし、その意図がわかればわかったで、複雑な心境になる。いろいろな意味で劇薬が仕込まれているなあと感じる。
そもそもマネの作品も、現代人として観ても作品の中に引きずり込まれるものだし、その上にさらに重さを上乗せている。そして美しいものだから、目が離せない。
![](https://assets.st-note.com/img/1682469114942-UGXkbRVR3R.jpg?width=1200)
Cプリント、透明メディウム 210×300 cm
![](https://assets.st-note.com/img/1682469168689-9DW3wIxcxr.jpg?width=1200)
2017–2018年 Cプリント、透明メディウム 210×300 cm
![](https://assets.st-note.com/img/1682469243055-OlczTc0RD4.jpg?width=1200)
アイ・ウェイウェイ(艾未未)
森村泰昌の「オランピア」の次は、漢時代(紀元前206年~西暦220年)の壺を落として割り、唐時代(618年 ~907年)の壺にコカ・コーラのロゴを描くという、攻めの作品が続く。
![](https://assets.st-note.com/img/1682470217047-qXed70ddkb.jpg?width=1200)
ラムダプリント 180×162 cm(各、3 点組)
![](https://assets.st-note.com/img/1682470247173-k6YmAVzfiJ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682470364134-b05FWNafAM.jpg?width=1200)
唐時代の壺、塗料 24×18 cm
![](https://assets.st-note.com/img/1682471019518-pgnZQdKpAB.jpg?width=1200)
上の説明からすると、作家はそもそも漢時代の壺にコカ・コーラのロゴを描き、今回展示されているのは唐時代のもの(複数ある)ということか。どのくらい古いかは問題でなく、歴史の象徴として、壺という身近でしかも破壊しやすいものを選んだのだろうか(それが、ただ見かけたといった思い付きであったとしても)。
ものを破壊したり、文化財に手を加えるといった行為は、観ている者の心を傷つける。それを咎めるために我々は、必ず「何でいけないんだっけ?」という理由探しの作業をする。そこに現れる常識だとか、国によっては権力というものと、我々は向き合うことになる。
それに気づかせるのがアートなわけだけど、では作家はどれほどの傷を負うのか。余計なことではあるのだが、いつも気になってしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1682472060647-oY6RNHRZM6.jpg?width=1200)
シルパ・グプタ
展示室の隅で、女性の声によるサウンド・インスタレーションが展示されていた。マイクの前は無人。
![](https://assets.st-note.com/img/1682472687354-PJcZpa2fFU.jpg?width=1200)
マイク、マイクスタンド、内蔵スピーカー、ア ンプ 音声:9分、マイク:145×30×30 cm
![](https://assets.st-note.com/img/1682472751099-PUB00XJYKv.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682472783834-JxRKMt0suZ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682472818218-R46J6SRM8M.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682472922278-JxArikJWvN.jpg?width=1200)
ハラーイル・サルキシアン
今までの流れから、この14枚のアンダー目の街の紙焼き写真が、ただの風景写真でないことは想像できるのだけど、タイトルを見るとやはり衝撃を受ける。そして説明を読めば、人が1人も入っていないこと、早朝にあわせて撮影されていることも合点がいく。
![](https://assets.st-note.com/img/1682473434357-vPxHTI89x5.jpg?width=1200)
2008年
アーカイバル・インクジェット・プリント、ア ルミニウムにマウント 60.5×77 . 4 cm
![](https://assets.st-note.com/img/1682473610950-EVxPTsxqpW.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682473630339-QUGuW2iX1a.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682473670679-yA7CH1Bycl.jpg?width=1200)
痛みを感じる作品だからこそ
今、「歩く」ことに嵌っているので、特に作家たちについて考えながら、六本木界隈、青山霊園を歩く時間が好きだ。しばらく、こうしてここで振り返りつつ、美術館にも足を運ぶ、を続けてみようと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1682474086453-BI5aFKtvyT.jpg?width=1200)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?