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【大学院留学】ロータリー財団奨学金出願

こんにちは、Aikoです。今回は、私が現在いただいているロータリー財団の奨学金申請について詳しく書こうと思います。ちなみに、ロータリーの奨学金には、グローバル補助金と地区補助金がありますが、私はグローバル補助金をいただいています。

私は出身地のクラブから、約50,000米ドルの支援をいただき、留学をしています。この奨学金がないと留学を断念せざるを得なかったので、本当にありがたいです。


ロータリー財団の特徴

他の財団と異なり、ロータリー財団の奨学金は、地区ごとの申請となります。地区によって申請書類から応募人数、支給金額まで詳細が異なるので、自分が応募できる地区の詳細を確認することが必須となります。

その地区に応募するには、その地区に本籍、居住地、通学・通勤先のいずれかあることが条件となります。実際の倍率は公開されていないようなのでわかりませんが、東京や大阪など都心部では応募人数が多くなるため、倍率も高くなるのではと思っています。私は実家がある地域で申請しました。

また、どの地区においても、留学内容が「途上国」と「奉仕」に関係する前提で選考が進められます。
こちらの記事でも少し書きましたが、応募する際には、以下の6つの分野から自分の研究に近いものを選びます。

平和と紛争予防/ 紛争解決
疾病予防と治療
水と衛生設備
母子の健康
基本的教育と識字率 向上
経済と地域社会の発展

書類選考

書類選考で必要な書類は以下の3つでした。ちなみに、全てメールで提出となるので、手書きの必要はありません(嬉)

1. グローバル補助金奨学金申請書(日本語他)(英語)
2. 入学許可書または在学証明書
3. 語学力テストの結果

グローバル補助金奨学金申請書

こちらの書類は、11ページにわたります。私の場合、内容はこんな感じでした。

・基本情報(住所や学歴など)
・留学する目的
・奨学生にふさわしいと思う理由
・受講するクラスとロータリー重点分野やキャリアとの関係
・これまでの経歴とロータリー重点分野の関連
・短期/長期的なキャリア
・予算

ポイントは、ロータリー重点分野の目標と自分の過去・現在・未来がどう関わっているか細かく記載する点だと思います。
私が意識して書いた点は以下の通りです。

・過去、現在、未来に一貫性を持たせる
私の場合、大学での専攻(言語学)→社会人経験(IT営業)→短期大学での専攻(栄養学)→大学院での専攻(公衆衛生)と、全て異なる分野なので、いかに一貫性を持たせるかが非常に重要と感じていました。これまでのどの選択もいい加減にしてきたわけではないですが、初対面の人をすんなり納得させられるキレイな理由があるわけでもなく、どう説明するか結構迷いました。本当に正直な気持ちはなんだろう?と考えた結果、「国際協力への関わり方を模索してきた」という言い方が一番素直に自分のこれまでの人生を表現できると感じたので、その方向で申請書を書きました。

・ボランティア経験や奉仕の経験をアピール
他の奨学金と異なり、ロータリーは奉仕の心を非常に大切にするため、これまでのボランティア経験や、奉仕のために自分から動いてきたことを中心に申請書を書きました。自分の転換期など全て、ボランティア経験や自分の専門と絡めながら話すことで、自分はロータリーの奨学生にふさわしいとアピーしました。

・キャリアは国外を視野に入れても大丈夫
財団によっては、留学後、日本での就職や進学が前提で選考が進むこともあると思うのですが、ロータリーに関してはそこはあまり関係ないようです。私は卒業後一度は海外で働きたいと思っているので、そのことを正直に記載しました。

・客観的な視点も組み込む
私は、大学院での研究計画は自分で考えたヨワヨワのものがあるだけでした。研究室も決まっていないし、なんなら卒論を書かなくても卒業できるコースに申請していたので、研究計画の弱さはネックになると感じていました。ただ、ロータリーではそこまで細かい研究計画を求められることはありません。なので、研究をしばらくしていない社会人や、文系の学生も比較的狙いやすい奨学金になっていると思います。私は、ヨワヨワの研究計画とはいえ、この1年大学院留学をするにあたって自分なりに考えて作っていたので、テーマと研究内容をざっくり記載することにしました。基本的にどの欄も、留学に対する熱意やどう社会貢献をしていきたいかなどをアツく語っていました。なので、大学院で学ぶ内容については、修士論文のテーマや客観的なデータなども書くことで、ただ感情論で突っ走っているのではなく、ちゃんと考えていますというアピールになるよう心がけました。

入学許可書または在学証明書

入学許可書ですが、基本的に条件付き合格はNGとなります。私は大学院申請時学生だったため、無条件合格をもらうには卒業証明書の提出が必要だと大学院側から言われていました。卒業を待っていてはロータリーの申請に間に合わないと思い担当者に問い合わせたところ、語学力が理由の条件付き合格はNGだが、卒業証明書を待っているだけなら申請可能とのことでした。ただ、6月末までにはどんな理由であれ必ず無条件合格を得る必要があります。というのも、ロータリーは基本的に7月から新しい年度が始まるため、6月末までにその年度の補助金は申請完了しておかなければならないからです。ロータリーに合格してからも、その後の手続きを6月末までに終わらせないと補助金取り消しになりかねません。そのため、合格してからもしばらく気が抜けませんでした。

語学力テストの結果

私はIELTSのスコアを提出しました。ロータリー自体は語学力で足切りすることはありませんが、大学院側の求める語学力は満たしておく必要があるため、IELTSだと6.5〜7.0は必要になると思います。

書類は以上となります!

面接

体験談

面接も、地区によってかなり形式に違いがあるようです。
私の地区では、2月にzoomで面接が行われました。他の方の記事などで読んでいた通り、8~10人ほどの面接官(パッと見の平均年齢60~70歳の男性)がずらっと参加していました。

面接内容ですが、質問が数週間前に送られてきて、それをスピーチ形式で答えるというものでした。面接が開始すると、「それでは事前に送った質問に答えてください」というようなことを司会の方から言われ、6分ほどひたすら一人でスピーチをしました、、!

その後、追加の質問に移るのですが、面接官の誰からも質問が出ることはなく、、汗 そのまま終了という流れになりました。
数分間ベラベラと一方的に話しただけなので手応えがなさすぎて、終わってから「あの時間まぼろしだったのか、、?」としばらく呆然としていました笑

結果は面接後2, 3週間で届きました!無事合格がわかった時には本当にホッとしました。

今回はzoomだったので、他に何人候補者がいたのか結局わかりませんでした。もしかしたら私しかいなかったのか?など色々考えますが、考えても仕方ないですね。

質問例

面接の数週間前まで質問内容がわからずたくさん調べて練習していたので、実際に聞かれたものも含めて質問例を以下に載せておきます!地区によって本当に聞くことがバラバラだと思うので、いろんな角度からの質問への対応を練習していると安心かと思います。

・自国が現在直面している問題と解決策 
・自国が変わるべき点
・世界の主な問題とその解決策
・生きていく上で一番大切なもの
・留学先の研究
・留学しなければならない理由
・留学先で自己責任をどのように果たしたいか
・国際親善とは何か
・ロータリーについて知っていること
・ロータリーが奨学金を提供する理由
・将来実現したいこと
・留学終了後のキャリア
・帰国後にいかに自分の学びを他に還元したいか
・書類に沿って自己紹介(志望動機等)
・なぜロータリーか
・奨学金のお金の出どころ

面接準備

ロータリーの面接、あまり体験談が見つからず、どのように乗り越えたらいいのか手探りで準備を進めていました。たぶん同じように感じている方もいると思うので、私が今回準備としてやったことを書いておきます。

①ロータリーのことを調べまくる
ロータリーの面接の特徴は、質問の半分ほどがロータリーへの理解度を聞くものだということです。どれだけ留学内容が輝いていても、ロータリーの目的とそぐわないものであれば、通過することは難しいと思います。

そのため、私はひたすらネットでロータリーのことを調べまくりました。たまにロータリーの歴史や用語を説明したサイト・資料が出てくることがあるので、それを読み込み、なぜ自分がこの財団に支援してもらうべきなのか考えるようにしました。

自分の感覚でしかないですが、「これを知っていれば大丈夫」というような近道はなく、自分で調べて、ある程度の理解しておくことが重要なのかなと思います。きっと、事前調査せずに面接を受けていると、表情やちょっとした発言からそれが見えてしまうだろうなという気がしています!

②熱を持って話せることを話す
私は思っていることが声や表情に出やすいので笑、そんなに気持ちのこもっていないことを言ってもバレるだろうなと思っていました。なので、自分が心から納得することだけを話すように気をつけました。

自分の留学について話す時に、一貫性もとても重要になってきます。ただ、その時々で思っていることも違うし、なんとなく選んだことや妥協して選んだ道もあると思います。そんな中で一貫性を整えるのって難しいですよね。。そうなると、もうそれっぽいいい感じの言葉でまとめて言っちゃおうという気になるのですが、私の場合それをした他二つの奨学金は落ちました(涙)

なので今回は偽りのないようにしたいという気持ちもあり、自分が本当に留学したい理由や、留学後どうしたいのか、わからないなりに納得するまで考えまくりました。そのおかげで、面接当日は、どこを突っ込まれてもきっと大丈夫だと思えるようになっていました。

人の話を聞いていても熱量のある人はやはり説得力を感じやすいと思うので、大変ですが、本当に心から思っていることを言葉にできるまで突き詰めていくのがいいのかなぁと思います!

③録画して何回も修正する
私の場合は事前に質問がわかっていましたが、もし例外があったら困ると思い、事前の質問に加えて自分で考えた質問や、ネットで見つけた質問にも答えられるよう準備していました。

その上で一番効果的だと思ったのが、録音して聴き直すということです。最初はちょっと恥ずかしいですが、そのうちそんなこと言ってる場合じゃないなってなりました。笑

よくある話かもしれませんが、自分で話していると意外といけてるなと思っていても、録音して聴き直すと変な間があったり、わかりにくい言い回しをしていることに気がつきます。ついでに、話しているときのクセなどもあると思うので、携帯で話している姿を録画し、見直しながら修正していくという作業をしました。

友達や家族に手伝ってもらって練習するというのもとても効果的な方法だと思うのですが、じっくり自分と向き合えるので笑、録画するという方法をとってもオススメします!

実際に奨学生になってみて

実際にロータリー財団の奨学生として留学を初めてから1ヶ月ほど経ちます。まだ大学院は始まっていませんが、すでにここの奨学生になってよかったと思うことがよくあります。

奨学金の申請自体は日本のロータリー財団に対して行います。その後、日本と留学先国でのロータリークラブに受け入れてもらうことになります。日本の受け入れ先クラブでは、留学前にスピーチを行うなど交流の機会がありました。留学先の受け入れクラブの雰囲気によって、対応は異なるのだとは思いますが、私の受け入れクラブの方達はとても暖かく受け入れてくださっています。

現地のロータリークラブの方たちにも、到着日に空港まで迎えに来てもらったり、週末に家にお呼ばれしたりなど、非常によくしていただいています。また、隔週で現地クラブのミーティングがあり、そちらにも参加しています。サポートが手厚く、なにかあっても相談できる人がいるという感覚は、精神衛生上とても良いと感じています。

逆に言うと、定期的なミーティングや留学前後のスピーチが苦手だと感じる方には、ストレスになってしまうのかもしれません。

現地クラブの会員には、私と同様に大学院に通っている人もいれば、卒業してそのまま働いている人もいるため、大学院のことやその後のキャリアを相談できる人たちと出会えるという意味でもありがたいです。

最後に

以上、ロータリー財団の選考についてでした。
私のように、奨学金が取れないと留学できないという方も多いのではないかと思います。先のことがわからず準備をしていくのはストレスがかかりますが、結果がどうなろうとこの準備期間は必ず次のステップの大きな一歩になると思っています!大変だと思いますが、頑張ってください^^

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