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あかね噺-第114席・陰陽-感想

<第113席感想・感想リンク・第115席感想>

都知事選期間中は”ひまそらあかね”候補を応援させてくれ!

俺は彼の活動を見てきたから信じてる。本気ですごい人だし、まじでやり切る人だと信じてる。だから彼の都知事選出馬を冷やかしとか目立ちたいからとは決して思わない。彼の本気(マジ)を応援したい!
こんなに優秀で公平で真面目な人間が知事やってくれる機会なんて、一生無いんじゃないかって思ってる。都民じゃないから応援しかできないけど、この選挙終わるまでは、最初に応援文が演説が付いてきます。
政治の話は嫌かもしれないけど、ひまそらあかね よろしくお願いします。

<選挙活動終わり!感想行きます>

「Dear Anemone」の連載終了。
精緻な書き込みのすごかったアネモネが終了。絵はすごかったし、お話も今のジャンプにはない感じなので期待したけど、あえなく打ち切り。
導入部の親友であるヨシオを助けに行くって動機の設定が弱い上に、助けに行くってのも普通の高校生が同級生を助けに行くという事にも説得力がなかったのがきつかったかな。
ヨシオのキャラも割と地味めな造形なのも相まって、しょぼそうな友人を助けに行くんだなって思ってしまった。これが可愛い女の子とかなら、愛のために助けに行くんだという現実感がなくても理解できる動機として機能したと思うんだけどね。
あえて地味目なキャラにすることで、親友ということに説得力を持たせたかったのかもしれないけど、導入部で、もっと助ける理由に共感できるエピソードがあれば、もっと前のめりで読めたんじゃないかと思いました。
あとは絵かな?凄く精緻で凄いんだけど、読んでて疲れるマンガだったのも厳しかったかな。どのコマもびっちり書き込んであって逆に平坦に感じました。抜く所と描く所のメリハリがもっとアレば画力があるだけに、もっと魅せる漫画になったと思います。
インパクトのあるコマも多かっただけに、次の連載に期待したいです。
あと覚えにくいアルファベット題名のマンガはバズりにくいから辞めた方が良い機がするな。エイエリとかこれとか。

◆あらすじ


週刊少年ジャンプ 2024年6月17日発売 29号 センターカラー

まいけるの高座は、蔵を出た若旦那が小糸が亡くなったと知る場面まで、今までのまいけるとは違う心の入った落語に観客は惹きつけられる。

◆感想


いやー今回も面白かったですね。「たちきれ」の三味線がなる所までということで、来週は最後までって感じなのかな?どう終わるかを楽しみにしたいですね。
今回は、与え与えられる・陰陽自在について書いていきます。

与え与えられる
今回は、まいけるが今のまいけるに変わる過程を「たちきり」の若旦那とシンクロさせて、軽薄・喪失・再生の物語を作られているのが上手かったですね。「たちきり」をそういう物語だと分析するのが、面白いです。

超絶技巧派の天才であったまいけるは、何でも出来るゆえに人の助けを必要とせず、自分の認めた人以外は相手にしない人だったようです。
しかぢ、当時から兄弟子の志ん太の事は認めていたようで、自分には出来ないことができる人だから、志ん太にはなついていたようです。

以前に、まいけるは自ら「志ん太に人にしてもらった」と語っており、志ん太から何か指針や人としてを直接指導されたと思っていました。
しかし、志ん太の応援に行かなかったように、そこまで悪い人でもないけど、まだまだ人の心がない状態だったということです。

その後、兄弟子の志ん太を無くし、自分が一番弟子として志ん太の代わりをすると決めてから、志ん太のしてくれた事を自分なりに考え、弟弟子に与えていく中で、与えられたものがあった。

これがリアルすぎる。
僕も人に教える事や教わることがあるのですが、発見があるのは教える時なんですよね。教わるというのは受け身で頭が動いてないから、内容は理解できていても身につかない。
逆に、人に教えるときは、何がわからないのか、どう伝えるべきなのか、この人は自分とどこが違うから同じような結果が出ないのか、自分が気づいていない部分にこの人の足りないポイントがあるんじゃないのか?等など、

そして、志ん太が居なくなったから、まいけるが成長したのでは有りません。志ん太がきちんと教えてきたから、まいけるは成長できたのです。
人の心を知ったことで、こういう噺も出来るようになった。
まいけるが真打ちたる力を得たと言う事を、理屈で埋める事で噺の凄さを伝えることに成功していたと思います。

陰陽自在
そして今回は、誰がなんと言おうが陰陽自在の「絵」の魅力が突き抜けてましたね。
「あかね噺」連載当初は、かなり試行錯誤してる感じがあって、お茶くみあたりから、抜いたコマでのデフォルメと決めの卍解が入ってきて、画面が強弱がはっきりして読みやすくなった気がしていました。
変わり目あたりから、あかねの顔の感じが変わってきて、今回の「たちきり」の落語描写は、かなり完成が近づいている感じがしました。

陰影の使い分けも素晴らしく落語の演出とあった思い切った見開きに感動したのですが、やはり底に行くまでのまいけるの表情が、まいけるなのに若旦那の表情に見えた気がしました。
落語の登場キャラである若旦那が嫌がる絵ではなく、感情の大きい場面はあえて舞台のまいけるを描き、その表情が若旦那の感情を見事に表していて本当に凄いと思いました。

ここまで微妙な表情をかき分けるのは、そうとうの画力が求められる気がします。
「べしゃりぐらし」という漫才漫画があります。漫才シーンの表情の描写は森田まさのり先生の書き込みと画力で、リアルな表情で話す2人が魅力的でしたが、私は精緻すぎる描写が静止画のように見えてしまって、逆に迫力がないなと思った記憶があります。

「あかね噺」は、顔にそれほど多くの線をいれるような絵柄じゃないんですけど、少ない線で顔の微妙な表情をかき分けているのが、本当に一本一本の線に、多くの意味が込めてあるという証拠だと思います。
これは、本当に難しいことなので、ここまで描ける馬上先生の画力に感心しました。

あと、芝浜・変わり目・たちきり、志ぐま門下の人情噺(変わり目は違うけど)は、決めのコマで他の大看板のようにビジュアルが溢れて卍解のようにならず、演者のみが光って見える、余分なものを無くし静寂を感じるような演出で、これが”無きの志ぐま”の芸としてのつながりを感じました。

そして落語ヴァースでのあかねの狸賽は、江戸の風が吹く圧倒的なビジュアルでした。これが「志ぐまの芸」という事なんだなと感じました。

今後の連載で、コレを超える落語が現れるのか楽しみにしたいと思います。


今回の感想はここまで。
申し訳ないけど、最後にCMです。


ひまそらあかねを、どうしても漢にしたい
彼が仮に当選しなくても、俺に出来ることは、大した意味がなくてもやっておきたい。そう思えるぐらい彼に可能性を感じています。
人として、問題がある部分もあるけど、それ以上に彼の社会正義に本気な所に魅力を感じてます。
下の動画がよくまとまっているので、コレを見てひまそらあかねが、どれだけ凄いのか知ってほしいと思います。30分と長いけどラジオ感覚で聞けるので。


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