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ファンタビ「ダンブルドアの秘密」~セリフから読み解くアルバスの恋慕~

こんにちは。じゃーないです。

お正月、おうち時間を過ごす私たちのためなのか、今Netflixではハリーポッターシリーズ、ファンタスティックビーストシリーズが一挙公開されています。

Netflixありがとう!!

私はハリポタ、ファンタビシリーズの大ファン!
わざわざ大阪から東京までハリポタの舞台を見に行くほど、昔からの大ファンなんです!

特に最新作、ファンタビ「ダンブルドアの秘密」は何度も見返すほどのお気に入り作品で、このお正月にも繰り返し流していました。

ダンブルドアとグリンデルバルドの切なすぎる愛と信念のすれ違い、そしてそれを表現するセリフと演技が素晴らしすぎるので、今回思いのたけをまとめてみようと思います。


◇冒頭シーン
~アルバスとグリンデルバルド 邂逅~


何かを期待したような、少し緊張した面持ちで待つアルバス。
そこにウエイトレスが飲み物を持ってくる。
他の注文が必要か尋ねる。

アルバス:no no no, not yet. I'm waiting. 
I'm expecting someone. 
まだ注文は大丈夫だ。人を待っているのでね。
(expect someone なので、その人が来るか分からないが期待して待っている)

ウエイトレスは笑みを浮かべて去る。

ここまでは、まるで好きな人を待って緊張している客の姿と、それを微笑ましく見るウエイトレスのやり取りのようです。

一貫して、BGMはソフトで心地よい感じ。だが時々不安さを感じさせるピアノの音。


グリンデルバルドが笑みを浮かべながら登場する。
アルバスは照れたように目線を少し外し、来てくれたことに安堵し、口角を上げる。

グリンデルバルド:would this one of your regular haunts?
(こんなお洒落なところが)お前の行きつけなのか?

アルバス:I don't have any regular haunts.
行きつけなどないよ。(含み笑い)

ジョークを言えるような穏やかな雰囲気です。
まるで久しぶりに会った元恋人と昔と同じようなやり取りをしているように見えます。


話題は「血の誓い」のペンダントに。

グリンデルバルド:some times, I imagine I still feel it around my neck.
I carried it for so many years.
時々首元にそのペンダントの存在を感じる。長い間私と共にあったからね。

そのペンダントを何年も肌身離さずつけていたと告げるグリンデルバルド。
大切なものの話しをするような素振りから、それを破壊する気など毛頭ない様子。

アルバス:we can free each other of it.
お互いを解放しよう。

アルバスはグリンデルバルドの意に反して、血の誓いを破る決意を告げる。
each other なのでアルバスはグリンデルバルドもそれを望んでいるかのように話術として持っていこうとしている…のか?



しかしグリンデルバルドは不服そうに話題を変える。
しかもマグルがどんなに下等な生物なのか、アルバスに訴えかけるように。
アルバスの心が離れていくのを感じながら、引き留めようとするグリンデルバルド。

アルバス:I was…
私は…

グリンデルバルド:comitted to me, to us.
(話を遮るように)強い結びつきがあった。私たちに。

アルバス:no.
まるで泣きそうになりながら、眉間にしわを寄せて精一杯否定するアルバス。
言い訳をするかのように続けて言う。

アルバス:I went along because…
私が君に賛同した理由は…
(息を深く吸い込む。まるで言うのをためらうかのように)

グリンデルバルド:Because?
理由は?

アルバス:Because I was in love with you.
君に恋していたからだ。
(まるで罪を告白するかのように早口で)

グリンデルバルド:Yes.
そうだ。
(そうだ、その通りだ。忘れてはいないだろう?というかのように、アルバスを強く見つめるグリンデルバルド。まるでアドバンテージを取ったかのように自信を見せる。)

私はこのやり取りで、アルバスが秘密にして心の奥底にしまっておきたかったグリンデルバルドへの恋慕を自分自身で認めて(すなわち過去の自分の過ちも認めて)、辛いけれど正しい道を選ぼうとするアルバスの勇気を感じました。


ウエイトレスがグリンデルバルドへ飲み物を運んでくるが、アルバスの時と違い、今回はすぐに下がる。ただならぬ雰囲気を感じたのかもしれない。


アルバスに拒否されても食い下がるグリンデルバルド。
かつて自分と同じ理想を追い求めてた唯一無二の存在をそんなに簡単に諦められないのだろう。
けれど、アルバスの決意の固さを感じ取り、アルバスを傷つけるような言葉を発する。

グリンデルバルド:with or without you, I'll burn down their world, Albus.
君がどちらの側についても、私はマグルの世界を焼き尽くす。アルバス。

with or without you と言っているので、この時点ではまだアルバスが自分の陣営につくことを期待しているかのような口ぶり。そして最後には親し気にファーストネームで呼びかける。


ダンブルドアは何も言えずにグリンデルバルドの姿を見送る。
彼の心中を表すかのように、カップのコーヒーは揺れて波紋を作り、シーンが終わる。


◇感想

このシーンの印象としては、冒頭は本当に元恋人に久しぶりに会ったかのように、ジョークを交わしたり、昔話で盛り上がるかのような穏やかな雰囲気で、お互いに微かな期待を抱いている様子が感じられました。

でもやはり2人の信念が重なり合うところにないとはっきり分かって、今後対立していくことをお互いに認識した決別のシーンだったと思います。

ただ完全に敵となったわけではなく、少しの情はまだ残っていて、アルバスもグリンデルバルドも「血の誓い」をよすがに、直接戦うことがない未来を祈っている、そんな切なさも感じました。

二人の関係はどうなるのか!?
映画の終盤のシーンが素晴らしいので、そちらも自分なりの感想を投稿したいと思います!


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