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ブラックな教育現場で働く夫とその妻の独り言①~日本語学校と比較してみた(授業コマ数)~

わたしの夫は公立の中学校教員です。

今年の4月から新採用されて働いています。

働いて今月で半年。

毎日仕事を持ち帰ってきて、家でいろいろやっています。

睡眠時間もほとんどとれておらず、今日も約3時間睡眠で6時前に家を出ていきました。

深夜2時に起きて30分に1回大きなため息をつき、夜食を食べ、エナジードリンクを飲んで頭をなんとか動かしながら、そして学校に行って仕事をする。

私も心配になってよく眠れません。

ため息の数を数えながらうとうと・・・。

結局私もあまり寝れていない。

私は昼寝できるのでまあ大丈夫なんですけどね。

でも、ここ最近本当に夫の体が心配です。

体だけじゃなくメンタルも。

もうアラサーだし、大卒20代前半とは体力も違うでしょう。

医者に痩せろと言われているけど、こんな生活じゃあ痩せられないよ。

無理だよ。食べちゃうよ。

新任の先生ってみんなこうなの?


そんな夫を見て疑問に思ったことがいくつかあります。

それが「公立学校の働き方」についてです。

私は公立学校で働いたことがありません。

教員免許もありません。

普通の一般人です。

そんな一般人から見た「公立学校の働き方」について思ったことを書きます。

思ったことというか、私は日本語教育機関(日本語学校)で働いていたことがあるので、その時の経験と比較して書きます。

学校の裏事情がわかるかも・・・。

いろいろな人に現状を知ってほしいですね。

夫にバレないようにこっそり書こう・・・。

まあ、見られても何も言われないと思うけど(笑)


日本語学校は授業のコマ数が決められている

日本語学校では教員の1週間あたりの授業のコマ数が決められています。

「日本語教育機関の告示基準」というもので国で決められています。

十四 教員の1週間当たりの授業担当時間数が、その指導経験及び当該日本語教育機関にお ける職務内容の状況に応じて定められ、かつ、25単位時間を超えていないこと。

日本語教育機関の告示基準(令和5年5月1日一部改訂) https://www.moj.go.jp/isa/content/930005392.pdf


さらに詳しく見ると、

十四 教員の1週間当たりの授業担当時間数が、その指導経験及び当該日本語教 育機関における職務内容の状況に応じて定められ、かつ、25単位時間を超え ていないこと。
→ 日本語教育機関の適切な運営と教育の質を担保する観点から教員の1週間当 たりの授業担当時間数の上限を定めるものである。ただし、疾病その他やむを 得ない事由により授業が行えなくなった教員に代わり、授業を行ったことによ り一時的に1週間当たり25単位時間を超えることとなった場合は、この限り ではない(飽くまで一時的な場合に限られ、急な辞職や長期の病気療養の場合には、速やかに代替の教員を確保し、1週間あたりの授業時間数が25単位時 間を超えないようにしなければならない。)。
なお、指導経験や職務内容の状況による教員の1週当たりの授業担当時間数 の上限の目安は、職務内容に応じ次のとおりとする。
(1)教員(日本語指導歴1年以上の者。) 25単位時間
(2)教員(日本語指導歴1年未満の者。) 20単位時間
(3)主任教員 20単位時間
(4)校長または副校長と主任教員を兼ねる者 16単位時間

なお、25単位時間を超えない範囲とは、1機関内での上限である。
※注)(1)(2)の日本語指導歴とは、高等教育機関又は留学告示別表第1、 別表第2及び別表第3に掲げる日本語教育機関に在籍する留学生、渡日前 における我が国の高等教育機関への留学予定者、準備教育課程に在籍する 学生に対する日本語指導歴をいう。

日本語教育機関の告示基準解釈指針(令和5年5月1日一部改訂) https://www.moj.go.jp/isa/content/930005393.pdf


長くなってしまいましたが、こんなかんじで日本語学校では教員の1週間当たりの授業数が決まっているんですよね。

多いか、少ないかは置いておいて。

ポイントは指導経験や職務内容の状況による教員の上限の目安が決められていることです。

1年未満の教員だと1週間に20コマなので1日4コマっていう計算ですね。

正直午前クラスだけの学校の場合、1日4コマっていうのも結構大変なんですけどね~。

でも、教員の経験や仕事量を考えて、担当する先生を決めなさい、というように国が言っているので、日本語学校の教員の働き方は守られているんだなあと改めて読んで思いました。

私が働いていた学校も授業の割り振りをする先生がちゃんと各先生の経験や仕事量を考えて授業数を決めてくれていました。

ありがたいですね。

一方で、公立学校はというと・・・。

公立学校は授業のコマ数が決められていない・・・?!

夫の授業の話を聞いていてふと思いました。

あれ、公立の学校の先生って授業のコマ数決められていないの・・・?

夫の中学校は1年生1クラス、2年生2クラス、3年生2クラスです。

夫の担当科目は社会科で、夫と教頭先生の二人で社会を教えているそうです。

その内訳は、
夫が1年生1クラス、2年生2クラス 合計3クラス
教頭先生が3年生二クラス 合計2クラス

となっており、新任の夫のほうが多いです。

ちなみに夫は講師経験がありません。なので、指導案のストックもなし。

役職のある教頭先生だからコマ数が少ないのかもしれませんが、
でも、新任の先生に3クラスさせるのでしょうか。

さらに恐ろしいのが社会と言っても社会には「地理」と「歴史」の二つがあるということ。

3年生になると「公民」もあるらしいのですが、夫は今1,2年生なので「地理」と「歴史」の2つ×3クラス、なので6クラスです。

学年をまたいでいるため、教える範囲もとても広いです。

夫が初任者研修に行って話を聞くと他校の新任の同期の先生は1学年だけ、というのがほとんどだそうです。

さらにさらに。夫は1年生の担任を持っています。

なので、「道徳」などもあります。

部活動も主担当であります。

なぜか女子バレーボール部・・・。

背が大きいから?謎です。

文化祭も担当だとかなんとか・・・。

話がそれましたが、簡単に言うとはっきり言って

これ、新任の先生がやる仕事量なのか!?

っていう状況です。

私が働いていた日本語学校がまともに見えてきましたよ・・・。

公立学校はこんなにも仕事量があるのか。

そしてメインの仕事である授業。

この授業の数だけでもなんとかならないのでしょうか。

なぜ、この学校は新任の教員に2学年持たせているのでしょうか。

調べてみると、公立学校の教員1人の1週間の授業のコマ数は日本語学校のように決められていないみたいです。

これじゃあ、学校や県の教育委員会の采配によってうまく使われるよ。

日本語学校が誕生する前からずーっと公立学校は日本にありました。

でも、こうやって見てみると、公立学校って根本的なことが決められていないんだなって思います。

よく聞く「教員は残業代が出ない」っていうのも同じです。

今の時代に合った法律が決められていません。

日本語学校は日本語学校や教員、学生を守るための法律やルールが明確に定められています。(足りないこともあるけど)

でも、公立学校は教員を守るための法律もないし、逆に苦しめている法律が残っている、というよくわからない状況じゃんって一般人の私は思います。

なんのための法律なんでしょう。

国で教員体制が明確に定められていないなら、採用を考える県教育委員会に言いたい。

指導経験や職務内容の状況による教員の1週当たりの授業担当時間数 の上限の目安を決めて、採用したり、異動させたりしてください。

そして校長先生。

各先生の仕事量の分担が適切かどうか見える化して、各先生に説明してください。

授業の数や部活動や行事の担当などなど。

話を聞くと先生間でも仕事量の差が大きいらしいです。

納得いかずにつらい思いをして働いている先生たちがたくさんいると思いますよ。

現状を知ってほしい

きっと公立学校の先生たちは目の前の仕事が忙しくて根本的な「授業数の目安が決められてない」ということについて疑問に思わないのかもしれません。

思っていても忙しすぎて、当たり前のこと過ぎて声に出して言えない状況なのかもしれません。

授業のコマ数がそもそも決まっていれば、各学校に必要な担当教員の数が決まります。

その数が足らないならその分、どうにかして教員を集めなければなりません。

残業時間が、残業代が、部活動が、・・・。

なーんていろいろニュースにもなっていますが、そもそもの問題、

「授業のコマ数が決められていない」っていうのがもしかすると結構大きな問題なんじゃない?

みなさんはどう思いますか?

こんな記事を書いたとこで何も変わらないだろうし、夫の労働環境が良くなるわけではないでしょう。

でも、より多くの人にこの現状を知ってほしい、と思い書きました。

今回は授業のコマ数について書きましたが、次は「常勤講師と非常勤講師」について書く予定です。

今回のように少し長めの記事になると思いますが、最後まで読んでもらえると嬉しいです。


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