ロス市警の警察官、少女がWi Spaで男性器を露出されたのは母親のせいだと責める【翻訳】
2020年にWi Spaの女性エリアで男性に露出された女性との独占インタビュー
(以下の文章は、7月7日に4Wにて公開されたインタビュー記事を筆者の了承を得て翻訳したものです。)
先週、インスタグラム上のある動画が広く拡散され、安全な女性専用スペースについて議論が繰り広げられた。動画はカリフォルニア州ロサンゼルスにある韓国系スパ施設Wi Spaの女子更衣室に裸の身体男性がいたことに対して、受付スタッフに抗議している様子を女性が撮影したもの。この時、少女が数人女子更衣室を使用していたらしい。
動画が拡散されてから、2018年にWi Spaで同様の事件があったことが発覚し、もう一人の女性が2020年1月に施設で娘と遭遇した事件について声を上げた。
今回リンダさん(仮名)をインタビューするにあたって、4Wは彼女が実際に2020年1月7日に娘と二人で施設に訪れたという確認を事前に取った。娘と自分の身を守るため、匿名という条件付きでインタビューに協力していただいた。
リンダさんは『L.A. Parent』という雑誌にWi Spaが紹介されていたのを見て、当時6歳だった娘を連れて行こうと思ったと説明する。施設には裸禁止の男女混合エリア、そしてシャワーやジャグジー、マッサージ室などの設備が含まれた男女別のエリアがあり、男女別エリアでは韓国のチムチルバンに倣って裸もしくはガウンを着用して使用するとリンダさんは言う。
娘が泳ぎたいと言ったので、リンダさんは女性エリアにあるジャグジーに向かった。先に入っていた二人の女性と一緒に湯船に浸かっていたところ、男性を一人含んだ三人組が近寄ってきたと言う。
完全に裸だった男性はジャグジーの淵に座り、娘が遊んでいた方向に向かって大きく脚を広げた。リンダさんによると、男性は薄らとヒゲが生えていて、髪は長くて乱れていたらしい。押しが強い雰囲気を感じ、ジャグジーにいた女性たちは不安だったと言う。
「ペニスと睾丸を完全に露出した、間違いなく男性の人が女性エリアに入ってきていて、さらに私たちのいるジャグジーに入ろうとしていることに気づいた瞬間、私と他の女性たちは目配せしながら、『一体何が起こってるの!?』とお互いにジェスチャーしました。」リンダさんは娘が男性の視界に入らないようすぐに体でブロックし、ジャグジーにいた女性たちの助けを借りて無事に娘を出口まで連れて行くことができたと言う。
「ジャグジーから出た時、同じエリアにいた女性はみんな『ペニスがある人』がジャグジーにいるとヒソヒソと話していました。一番怖がっていたのは年配の韓国人女性たちで、シャワーのドアに隠れて様子を見て、タオルで体を覆おうとしていました。」
リンダさんが更衣室にいた女性たちから聞いた話では、スタッフが男性にガウンの着用をお願いしたところ、自分は「未オペのトランス女性」だという理由で拒否されたと言う。娘の着替えが終わった後、リンダさんは受付へと向かい、先ほど目撃したことについてスタッフに必死に説明を求めた。しかし彼女が言われたのは、「カリフォルニア州の法律だから。」
「私が話したスタッフの人は、私の気持ちを理解してくれて謝りました。その時に貰った二枚の無料チケットはまだ持っています。ちょうど店から出ようとしていた時、新しく入ってきた女性に受付スタッフが『未オペのトランス女性』が女性専用エリアにいるということを伝えているのが聞こえました。少なくとも私の後に入ってきた女性にはちゃんと注意してるんだなと思いました。」
Wi Spaの説明で納得しなかったリンダさんは、近所のロサンゼルス市警察の警察署に苦情を訴えに行った。しかしロス市警は協力もせず、逆にリンダさんを母親として責めようとした。
「奥の部屋から警察官がやってきて、私の話を聞いた後、『何でそういうスパに娘を連れて行こうと思った?何でそんなシチュエーションに彼女を晒した?』と責められました。本当にひどい体験で、お腹を殴られたような感覚でした。あそこは韓国系のスパで、韓国の文化では(スパで裸になるのは)普通だと泣きながらもう一度説明しようとしました。」
警察署を出たリンダさんは落胆し、「恥でいっぱいで、私に出来ることは何もないんだと思いました。まるで私には法的権利がないみたいで。だから、ただ忘れようとしました。事件のすぐ後にコロナウイルスと隔離が始まったので、先週あの動画が拡散されるまで、あまり考えていませんでした。」
ツイッターで動画を発見した夫に見せてもらった後、すぐに自分の事件を思い出したとリンダさんは言う。
「夫が動画を送ってきた時、『嘘でしょ!Wi Spaじゃん!これ私にも起こった!』と思って、当時の感情が一気に戻ってきました。その一週間はすごく感情的になってしまい、ずっと鬱で、恥と怒りを感じました。」
当時公の場で自分の体験について話したら、トランス差別者だとレッテルを貼られるのではないかと恐れたリンダさん。でも動画を撮影した女性の勇気に感化され、女性たちは少しずつ声を上げ始めているのかもしれないと希望と励みになったと言う。
「心優しい人たちが間違っていることを目撃しても黙っているのは、『差別主義者』や『レイシスト』、『トランスフォーブ』などのレッテルを貼られることに対する恐怖心があるからだと思います。とても効果があるので、陰険な策略です。」
女性専用スペースを守るため、7月3日にWi Spaで行われた抗議デモに参加したリンダさんは、短い動画で自分の経験を語った。7月5日に投稿して以来、1万7千回再生されている(7月7日現在)。動画は低評価よりも高評価の方が圧倒的に多いが、コメントの中には嘘や捏造だと主張する人もいる。リンダさんによると、この傾向は抗議デモでも見られたと言う。
「トランスの人を嫌いなんじゃなくて、小さな子供の周りで男性器を露出されることが心配なんだとこっち側がいくら説明しても、ANTIFAは私たちを完全に無視したり、黙らせたり、動画の編集で声を消したりしました。これは全部でっちあげで、反対する人はみんなトランス差別者だと彼らは信じたいんです。ありえません。」
デモの後、女性専用エリアに身体男性が入ることに対して抗議した人は、全員右翼の陰謀論者かトランス差別者だと大手メディアは報道した。ワシントン・ポストはトランス活動家の集団から嫌がらせを受けた女性たちについては全く触れず、リンダさんは不穏に感じた。デモ中に自分はトランス差別者じゃないとはっきり発言していた人も、後にネット上で拡散された動画では、こちらの信用を傷付けるためにその箇所だけ編集で消されたと言う。身体的ハラスメントを受けたヒスパニック系の家族など、複数の例があるとリンダさんは指摘する。
「この人たちは善人じゃないです。善人だと思っているだけ。歴史上、最も残虐な事件は、いつも自分が正義だと信じている人たちによって起こされます。」
Wi Spaで起こったような事件に対する解決策について聞いたところ、リンダさんはまだ分からないと言う。しかし、セルフID式の政策を導入しても、無防備の女性に近づくために男性が悪用することはないと主張するトランス活動家に対して疑問を抱いている。
「更衣室で裸になる時など無防備なシチュエーションがあるのに、社会が女性に向かって露出されたペニスを強制的に『受け入れ』させようとするのは間違っています。女性に対する性的暴力の歴史は長過ぎるので、急に『時代に合わせて』大丈夫だと言うのは無理があります。ほとんどの女性は直感的に反応します…女性と小さな女の子を危険な状況に晒しておいて、不安だと誰かが言うとこうやってガスライティングするのは良くないと思います。」
ユーチューブ動画を共有するため、そして自分と娘に起こったことを説明するために、リンダさんは7月5日にツイッターのアカウントを作った。2回しか投稿しなかったのにも関わらず、ツイッターからの説明もなくリンダさんのアカウントは凍結された。
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