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“成果=生み出す価値”を最大化するための組織・チームマネジメント

rootアドカレ20日目!
rootでHRの責任者をしている籔田です。私はHRとしてジョインし、組織マネジメントやPeople Experienceの領域で、いわば組織やカルチャーをデザインしています。
rootは事業モデル上、組織のデザインを組織のメンバー自身でできるようになっていくことが必要不可欠です。そんな組織戦略から、自分たちで自分たちの組織をつくっていくカルチャーをデザインする、というのがわたしの一番の今のミッションです。
さて、rootアドカレの今年のテーマは、「それぞれがTRYしインパクトを与えたこと」ということで、何がいいかなと考えてたところ、メンバーより、チームマネジメントや育成についての執筆を勧められました。

チームやピープルマネジメントって、100人いれば100通り。対象相手にいかにあわせるかという話になりやすく、、、わかっちゃいるけど・・となりやすく書きづらい!!笑

”わかっちゃいるけど・・よりは具体的に。でも、読んでくださる皆さんにあてはまる粒度”にしようと思い、そもそも広義なマネジメントって一体なんだっけ?という見解から、日々右往左往しながらも、実践しちょっとだけわかったことをまとめていければと思います。

正解はないけど、日々奮闘しながらもやみつきになる組織・チームマネジメントについて、一緒に奮闘している人、悩んでいる人、これからTRYしたいなって思っている人の何かきっかけの1つにできたりするかな・・という願いも込めて書いてみます。

なので、割と大作になりましたがあえてあまり削らずにいきたいと思います。
前提として、終わりなき旅である組織やチームマネジメントになるので、これが正解でもないですし、ここからも未熟な自身の基準を上げ続けることに精進する日々です💪


◯◯マネジメントとは、◯◯の成果を最大限にすること。成果が不明瞭ではマネジメントできているかは判断できない

かの有名なドラッカーは、「マネジメントとは組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関であり、マネージャーとは、組織の成果に責任を持つ者」としています。

つまり、◯◯マネジメントとは◯◯の成果を最大限にすることと言えます。
私はいわゆるHR(人事)として複数社の企業に伴走し、1人目HRからチームをつくっていくところまで様々なフェーズで走っているのですが、そんなHRのミッションって何か?

それは「人の価値を最大化し、組織の価値を最大化すること」。これに尽きると考えています。
いわば、組織、そのための人の価値を最大化するためになんでもすること。笑

HRの機能としては入り口から出口まで色々ありますし、事業モデルやフェーズや組織において歴史からみても、発生し得る課題やすべきことは多々あります。再現性のあることについては最大限先回りしながら不確実さにも向き合う。しごとはなんでもそうだと思っていますがHRももれなく、です。

そうして、人・組織の価値を最大化し、事業と企業を成長させていくことがHRの役割でミッションです。これを生み出すべき「成果」とした際に、
全社の組織マネジメントとは、人・組織の価値を最大化するという成果を最大限にしていくことと言えます。

よって事業からの組織戦略、そこから設計・実行を進めていきます。なので、基本全社の様々な人と共創しないと遂行できないミッションといえます。

「チームマネジメント」という単位になっても同じで、チームの成果を最大限にすることでありその責任を持っている人がマネージャーだと言えます。
つまり、そもそもそのチーム単位における「成果」が何かがわかっていないことにはマネジメントすること=最大限にすることはできない。

当たり前!と思われる方も多いかと思うのですが、意外にそれがクリアじゃなかったり、わかっているけど実態としてうまく機能してないケースは多いなと感じます。

マネジメントとは、ありたい状態、生み出したい価値を、定められた時間軸とアセットを活用しどう生み出し最大化していくのか

広辞苑では、成果とは「なし得たよい結果」と出てきます。
マネジメントとは、為して得た良い結果を最大限にすることということです。

つまり、何を為すのか。ありたい状態はどういう状態か?どんな価値が生まれているのか?これがチームのビジョンであり役割となるミッションになるものだと考えます。
(成果=生み出された価値。指標とごっちゃになる現象については後ほど)
そうしたチームのビジョンであり役割となるミッションを、時間軸でさらにドリルダウンし、年度、Q、月でのありたい状態を描く。いわゆる目標になるかと思います。

ありたい状態、生み出したい価値を、定められた時間軸とアセットを活用しどう生み出して最大化していくのか?
これがマネジメントだと考えます。

チームとは共通の目的がある集団。企業でピープル(メンバー)マネジメントする上でブレてはいけない唯一のもの

チームマネジメントをする人が、ありたい状態・生み出したい価値を、定められた時間軸とアセットを活用しどう生み出して最大化していくのか?
それがチームのマネージャーの役割になるわけですが、その中で、1番大きな変数や可能性は何か?
それはチームの「人」と価値を最大化できるかだと思います。

セルフマネジメントで価値発揮の範囲を「自分一人」の単位、視点で考えられていればよかったところからチームのマネジメントをするということは、チームの個々人の成果を最大化することを考えなければいけない。ここに様々なリーダー(マネージャー)の苦悩があります・・笑

最終的に、メンバーで成果が出せなければ、自分がやる!短期的にはその責任ももちつつ、長期的に成果を上げ続けられる布陣をつくっていかなけれないけない。会社、組織、チーム。単位はどうあれ、難しい永遠のテーマです!笑

100人100色論は、このピープル(メンバー)マネジメントにおいてでてくるわけですが、その上で、1つだけブレてはいけないこと。
それは、企業はビジョン(ミッション>事業>目標)を実現することが目的のチームという集団であり、そのチームメンバーをマネジメントしているということ。この目的から組織やチームが組成されているということです。

前述のとおり、チームマネジメントとは、チームの成果を最大限にすること。ありたい状態・生み出す価値を最大化するためのHOWとしてマネージャーはピープルマネジメントをしなければいけません。その上で、個人の価値・成果を最大化し、チームの成果を出していく。
ここがブレるとありたい状態を実現できる=成果をだせるチームはつくれなくなりますし、メンバーも不幸せになります。だからこそ、採用の際も、ジョイン後もこのマッチ度をちゃんと追いかけることは重要です。

(参照)そんな話の詳細です↓よければご覧ください。

よってチームマネジメントそして、ピープル(メンバー)マネジメントは、
チームとして成果を出すことと、チームの成長を持続可能にし、生み出す価値を最大化し続けられること。そのために、個人が成果を出せることと、成長し続けられることで生み出す価値を最大化し続けられること。
この役割にコミットできないと、残念ながら持続可能なチームはつくれない。
リスペクトする、大好きなメンバーとも同じ「チーム」で目標をともに追いかけられなくなるのです。チームにとっての目の前、長い目で見た際の幸せを考えること。この責任が組織ならHR、チームならチームのマネージャーにはあります。
あたりまえのようですが、これを指針にマネジメントをする日々です。

チーム・個人が成果を出し、成長を持続可能にし生み出す価値を最大限にするためのマネジメントのHOW

チームが出せる成果を最大化し続けるために、前述の指針をより具体的に落とすとメンバーマネジメントで軸としているものは2つです。

1つ目は、チームで役割やミッションを持ってもらい、成果を出してもらうこと。その成果を出すプロセスの中でできるだけチャレンジし、できることを増やしてもらうことで、個人として成長を促す。その集合体でチームでできることが増え、成果を最大限にしていく。

2つ目は、本人のビジョンが、チームのビジョン(ミッション>目標)を実現していくことで実現できるのか?採用時のみならず、キャリアに向き合うことが必須であるということ。

私がベンチャーでHRをし始めた頃、スタートアップのCEOが大学生向けの新卒イベントで「成長とは”あたりまえ”の基準が上がること」とおっしゃっていました。
あちこちで引用させてもらい、いつのまにか自分のことばのように使ってます。

この人すごいなーと思う、でもその人からするとあたりまえのこと。これがあたりまえの基準の違いで、この基準が上がっていくこと。これが成長なのだと思います。

そして、不確実性が高い今、変わっていく地図は必要なく、コンパスが必要。地図を持たせても仕方ないと考えています。いうならば、知識より思考力が必要。そして、決めたことをを正解にする力。
また、高さの基準だけではなく、横幅の「変化」に対する柔軟性をもつことが必須です。
年齢とともにはだかの王様にならないためにも「変化」は必須でもあります。

まさにrootのバリューでもある「変化・成長」。
これをどう最大化できるか?をマネジメントでは考え目指して日々精進しています。

ポイントを具体的にしてみました。

【上記からドリルダウンしたメンバーマネジメント10のポイント】

1.任せる際のスタンスは、まずやりたいという人が基本。任せる範囲と粒度は相手が考えるにはちょっと難しい抽象度のお題で必ず「挑戦幅」をつくること。
まずはやってみたい!そう自分で決めて自分でチャレンジする人に任せる、をベースにしています。できるかどうかよりやりたいかどうか。自分でそれを選択するかどうか。
ダメなら巻き取る、また渡す、この繰り返しです。
そして、任せる際のサイズはちょっとだけ相手にとって難しい抽象度で渡す。100%自分でわかる粒度であれば、自分で考える余白がなく、ただの作業やタスクになりがちです。本人にとって少しだけ抽象度の高いサイズがベスト。が・・これが難しい。
私自身はベンチャー経験も長いこと。また自分で考えられる幅が大きい方が人は楽しいと思っているので、大きく任せる、が基本スタンスです。
ただし、「放置」になってはいけない。また自分が解として出せないものをメンバーに渡してはいけない。そのために現場の最新をちゃんとキャッチアップする。
これらは、マネジメントを始めたての頃のヤラかしを通して学んだことです。

2.ビジョンを徹底して伝える。何度も、何度も!
どういう未来を実現したいか?ありたい状態について、繰り返し伝えます。
リーダーとして見えている景色からこれを伝えることは一番のしごとだというくらい大事だと思っています。同じ解像度では見れないです。でも、想像させる。期待させる。みたいと思わせることで、実践しながら、少しずつ景色が変わってくる。これがワクワクと大きな目標やビジョン実現にトライできるチームの持っている「エネルギー」に必要なものだと思ってます。

3.成果と指標を混同させず、ありたい状態からの逆算をしてもらう(目的・GOALの設定)
2につながりますが、ありたい状態からの逆算をさせ、どうすればそれが実現できるか?を考えてもらいます。できない理由ではなく、できる方法を考えるためにもこの思考回路の感覚を身につけてもらいたいと思っています。
また、成果を計測するために指標を決めることは必要不可欠です。ただ、それはあくまで指標。目的は生み出したい価値があったはずです。よく例になる売上は重要です。でも、売上は生み出した価値の結果です、と同じです。
これができるとプロセスの中でも、個人、チームがワクワクするようになります。

4.放置にはしないために最初にすりあわせるのは目的・GOALとロードマップのチェック
やったことないことをやってもらう。その際に起こる影響や範囲を考えマネージャーは責任を持って任せるわけなので、メンバーは任されたものの中で大いにチャレンジすればいいと思っています。
ただ、そのために目的とGOAL、そしてメンバーにあわせたロードマップ。この3つだけはちゃんと擦り合わせます。やったことがないから知らないことも多い中で、ロードマップを考えてもらい、そこで担保できてない大きなマイルストーンがあれば最初にフィードバックします。

5.相談ではなく提案ベースにし「思考停止」をさせない
挑戦するので未知なことも多い。メンバーからは相談したいです、と言われることも多々発生します。
その際にどこまではわかっているけど、どこがわからないのか?なぜか?を思考してもらうようにしています。ここを考えずに、誰かに頼れば延々にそのループです。
1つでも考えられることを増やす。フォローはしますがまずはこの習慣をつけてもらっています。

6.コトに向かう!「信用」や「信頼関係」の基本はコトを通して築くことができることを体感してもらう
目的をもったチームなので、コトに向かわずとしては一緒に集まっている意味がなくなります。
Pjtやチーム、クライアント。様々なステークホルダー。自分の役割から、信用を得てもらえるよう、何ができるかを徹底して考える。
心理的安全性の一人歩きが危惧されるようになり久しいですが、あくまでも補完するものであること、これが大事ですよね。役割、やっていくべきことの中で、築くべき信頼関係がまずはあること、その上での補完であること。それが自ら相手を信頼するということであることを経験を通して知り得てもらいたいと思っています。

7.Whyを色々なことばに変えて「本当の課題」を考えるためのフィードフォワード・バックをする
仕事をする上でも具体と抽象の往復力はとても重要なスキルだと思っています。
課題や依頼に対して、Why?を考えて、本当の課題や依頼を考えてもらう必要があると思っているので、その観点でフィードフォワード・バックをします。これも成果と指標を混同させないためのhowです。
また、whyで考えられると他責を自責ベースで考えられるため当事者意識も上がります。これは長くなるので割愛しますがまたの機会に。

8.もやもや、相談は1ON1で!
5や6を徹底してもらうからこそ、セットで必ず実施していること。
言語化できないけどもやもやしていること。
わかっちゃいるけど・・みたいなこと。人間ありますよね。
ライフアズワークで1人の人間として話す時間は大切にしたいなって思っています。私も、そんな時間で皆と感情の交換をしたり、元気にしてもらったりしています笑

9.本人のビジョンに向き合い続ける
本人のビジョン(>目標)は変わっていきます。チームも世の中も変わる。
変わり続ける前提の中で、本人がどうしたいのか?の整理を含めキャリアに関して向き合っていくことにも時間を使います。

10.知識力より思考力。わかる・やる・できるのサイクルとバランス。
今までできてたことを繰りかえしさせていても、一時的な価値のアウトプットにしかなりません。前述のマネジメントをする役割としても不十分です。
ベンチャーではアセットも限られているため、新しいことにどんどん挑戦する = はじめてのことにTRYする日々になります。(だからバッターボックスがある)
なので、わかってから実行するのでは遅い。そして、わかるのとできるのは違います。
さらにいうなら知識より「思考力」です。不確実性が高い中では、知識より思考力。知識は過去のもの。それは一定必要ですが、それだけでできることにはならない。
しごとに正解はなく、はたらくとは価値提供。価値交換。アウトプットしてなんぼ、です。
アウトプットしてわかることをもとに、PDCAを回すほうが圧倒的に成果がでます。
やってみたことで理解できることが増え、できることが増える。この連鎖。そのためのPDCAスピード。納得ではなく理解で進めることのメリットもこのあたりにあると思っており、身体的に得ていくことが特に若手の頃は重要だなって思います。

正解のない◯◯マネジメントのHOWにそれぞれがトライする価値

マネジメントを役割にするいわゆる管理職を希望する人って、日本だと2割程度と言われています。

皆さん少ないと思いますか?
でも、実際あり得る管理職のポジション数とあまり変わらないそうです。これはリスペクトしているHRの大師匠の曽和さん(株式会社 人材研究所)がおっしゃっていました。

つまり、なんとなくネガティブに思われているマネジメントですが、
1人でできることは有限の中で、ビジョンが大きくなればなるほど、何かをマネジメントすることは必要な手段であり、その枠は無限にあるわけではないということ。
その切符を手にした人は、大きなチャンスでもあり、誰にでも渡されるものではないということ。
そして手にしたい人は、向き不向きを考える前にぜひ、失敗を恐れずにやってみてほしいなということ、です。

かく言う私もこんな風に書いていますが、まあまだ道半ばですし冒頭で書いた通り、終わりなき旅です。ここまでも、数々の失敗をしてきました。その時々では当然誰かに迷惑をかけたり、傷つけたりしてきてると思います。だからこそ、どうすれば最大化できるか諦めずに向き合い精進することでしか返していけないとも思っています。

マネージャーもメンバーと同じように変化・成長しなければいけません。
マネージャーの成長なしで、チームの価値は最大化できない。
マネージャーもへこんだり、落ち込むことも多々あります。私もあります。
メンタルが常に100%良好な人なんていないと思います。では、ポジティブな人は何が違うか?
比較的ポジティブだなと思う人をみてて思うこと、それはへこんだり、落ち込むことがないのではなく、その「時間が短い」のだと推察しています。下がってから上がるまでの時間が短いのです。

それは、変えられるものと変えられないものを見分け、変えられるものにエネルギーを注げるかということなのだと思います。過去は変えられない。ここから、今をどうするか。
チームの成果・価値を最大化していくマネージャーが変えられないものにいつまでも執着していてはいけない。
なので、今、どうするかを考え、PDCAを回し、実践し続ける。そうありたいと思います。

自身のビジョンがこの先変化し続けても、色々な価値=成果を生み出せる人であり続けるために、色々なマネジメント力を最大化できるよう精進していきたいと思っています。
世の中の、マネジメントに悩みながらも奔走される皆さんとともに。

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