まつもとあつし

日経COMEMO KOL。ジャーナリスト・プロデューサー・研究者。新潟の小さな大学でメディア・コンテンツを教えています。 → http://atsushi-matsumoto.jp ※ヘッダー画像はうめ先生。同じ記事に繰り返し「スキ」を送信される方はブロックする場合があります。

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最近の記事

DXが「災害に強い」地方を作る

先週の1月17日は1995年の阪神淡路大震災から28年目となる日でした。大阪で暮らしていた筆者は大学生の時にこの震災を経験しています。2021年には東日本大震災が起こり、現地での写真修復ボランティア活動や、復興に向けたITハッカソンに参加・取材を行ったりもしています。 2つの震災とその後の復興の歩みを比較して大きく異なるのは、やはりインターネットの存在です。95年の震災直後にわたしは神戸に向かいましたが、iモードの開始が99年ですから停電するなか移動しながらの情報入手の手段

    • 2022年の #COMEMO を振り返って

      noteから1年間を振り返るまとめページが届きました。 「地域とコンテンツとIT」をテーマに日経COMEMOは月2回の更新を続けてきましたが、このまとめの3位までを見ると良く読まれた記事は「コンテンツとIT」寄りの記事だったようです(管理画面を見ると実は3位以降は「地域とコンテンツ」系の記事も入ってきます)。 いわゆる「倍速視聴」には高い関心8月に先に「Yahoo!個人」で公開した記事を引用する形で寄稿しましたが、それでも最もよく読まれた記事となりました。今日もTwitt

      • Twitterの変質は地域PRにも影響大

        10月30日にイーロン・マスク氏がTwitterの買収を完了させて以降、混乱が続いています。地方自治体をはじめ、地域にとってもPRメディアとして欠かせなくなっているTwitterの「変質」がどのような影響をあたえ、どうそれに対処すべきなのかを考えます。 モデレーションチームを大幅削減買収前よりマスク氏は75%もの大幅な人員削減計画を示していました。 創業以来ユーザー数(世界のアクティブユーザー3億3,300万人、日本国内は4,500万人)は伸びつつけた一方で、日本円で33

        • 新刊「地域創生DX」本日発売となりました!

          11月26日に新刊「地域創生DX」が発売となりました。24日には日経朝刊に広告も入っていましたので、ご覧になった方もおられるかと思います。 アマゾンはじめ、各書店で電子書籍と同時発売です。ブラックフライデーセールで何やら賑やかですが、目次なども確認できますので、良かったらこちらものぞいて見て頂けますと幸いです。この日経COMEMOの連載に大幅に加筆して200ページを超える一冊となっています。編集さんから「もうこれ以上入りません……」と何度か泣きが入るくらいトピックを詰め込み

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        • NovelJam 2018秋 参戦 / 観戦記など
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          (新刊11/26発売)NegiccoのMeguさんに推薦を頂きました。

          新刊「地域創生DX―オンライン化がつなぐ地域発コンテンツの可能性」が11月26日に発売(※電子版も同日発売予定)となります。この日経COMEMOの連載を中心に大幅に加筆、データ更新や書き下ろしを加えたものです。 前回ご紹介した阿賀北ノベルジャムのイベントにご登壇頂いたことをきっかけに、「にいがた観光特使」も務めるNegiccoのMeguさんに、なんと帯にご推薦コメント(以下)を頂けることになりました。とても嬉しく光栄に思います。 推薦にあたっては「わたしには難しいかも」と

          地方で紡ぐナラティブ~今年も阿賀北ノベルジャムはじめました。

          今年も小説ハッカソン「阿賀北ノベルジャム」がスタートしています。大学が主催、自治体が共催となり、新潟県北部(阿賀野川より北)の阿賀北地域を中心とした物語を創ろうというもので、今年で三回目の開催です。(扉画像は本日行われたプロット発表会後の記念写真です) コロナ禍をきっかけに「やむなく」オンライン形式ではじまったこのイベントですが、既に11作品が完成・販売されています。従来の地方における文学賞は、著者の孤独な作業を通じて作品を生み出し、入賞すれば評価=手応えが得られるものの、

          地域創生DXーーポストコロナのその先へ

          現在徳島で開催中のイベント(マチ★アソビ)の中での発表となりましたが、この連載を中心に再構成した本が11月26日に出版されることになりました。現在予約受付中です。 日本経済新聞社の井木康文さん(当時)から声を掛けて頂き、2019年2月からKOL(キーオピニオンリーダー)として日経COMEMOに寄稿を続けてきました。当初は地域と私が専門とするコンテンツ領域の話題が中心になるはずだったのですが、そこに想定外のコロナ禍が起こり、地域におけるDXの課題とその解決のヒントを探っていく

          多数決やめませんか?

          大学でゼミをもっていると「お、おぅ」となる場面に毎年遭遇します。 何か活動をすることになる→複数の案が出てくる→「じゃ、多数決採りまーす」というアレです。 多数決で何が悪いのか? 国会だって多数決じゃないか、それこそが民主主義では? と思われるかも知れません。けれども多数決が社会の分断を招き民主主義を危うくしているという指摘がなされるようになってきています。 資料を読み上げることにほとんどの時間を使ってしまっている「読み上げ会議」では議論がほとんど行われていないという指摘

          アニメはイノベーションの玉手箱

          実務経験を経てかれこれ20年以上アニメ産業と向き合っています。振り返るとこの産業はめまぐるしいメディア環境の変化に適応してきました。2010年前後のいわゆる「DVDバブル崩壊」からNetFlix・Amazonプライムをはじめとした外資大手による配信権の獲得競争=作品調達価格の高騰までわずか10年余り。その間、制作工程のデジタル化も急ピッチで進んでいます。アニメ産業はイノベーションが起こりにくい、産業構造の転換が上手く進んでいないとも指摘される日本において、もちろん労働環境の厳

          「若者のコミュニケーションへの違和感」への違和感

          こちらの記事がSNSで話題となっていました。 要するに「いきなり挨拶や前提条件の説明を抜きに質問をしてくる」若者=「書く力や伝える力の欠如」の現れではないか? というお話しです。わたしも大学やTwitterなどで学生から同じような質問を受けて少々面食らうことはあり、「うん、まあそうかも……」と最初は感じたのですが、少し考えてみると逆に違和感を覚えました。 筆者の中村さんは追記のなかで、以下の様に述べています。 しかし、本当にこれは「雑な聞き方」で「相手をリスペクトせず蔑

          倍速視聴と若者論が映し出す本質

          (扉画像は日経COMEMO公式エントリーから引用) 誤解されがちな倍速視聴の実態日経COMEMOで「#倍速で楽しみたいこと」という記事募集をしていたとは知らずに、Yahoo!個人で以下のような記事を書いたところ大きな反響がありました。公開から5日が経っていますが、未だアクセス数が多い状況が続いています。 筆者は新潟県北部の小さな大学で教員もしているのですが、学生に「倍速で映画とかアニメを見ている?」と尋ねても「いや倍速ではムリです」という反応が専らで、一体どういうことなん

          Slackフリープランの変更への対応について

          (扉画像はSlack公式サイトより引用) Slackの料金プランが9月1日から改定されることが発表されました。これまでフリープランで利用してきたという人も少なくないはずで、先日行った講演でも「どう対応したらよいか」という質問がありました。対応策について自分なりに整理しておきたいと思います。 変更がもたらす影響今回のプラン改定は初の値上げとなり、プロプランでは1ユーザー月額960円であったところが月額1,050円になるというものです。例えば100人が月額払いで利用する場合は

          関係人口創出を支える物語と「ナラティブ」

          (扉画像は7月29日に行った講演の発表資料の表紙より) 6月の日経COMEMOへの寄稿で、関係人口創出に欠かせないのが「物語」であること、そしてそれはアニメ・小説・映画といったパッケージングされたコンテンツだけでなく、地域で共有されている「文脈」も含まれると書きました。 この文脈を表す良い表現がないかとその後、色々文献を漁っていたのですが「ナラティブ」がしっくり来ると考え、次のような図にまとめ北海道大学のオンラインセミナーで発表させて頂いています。 ナラティブは「ある社

          コロナ禍が進めた関係人口のオンライン化

          前回「物語がつなぐ緩やかな紐帯=関係人口」の続きです。扉画像は総務省『関係人口』ポータルサイト からの引用。 複業とコロナ禍が増やすオンラインの「風の人」地方創生の議論に際、地域外からやってくる「よそもの」を風の人、長く地域に暮す人々を土の人と呼ぶ事があります(参考記事)。ここでいう風の人=よそもの、とは観光でやってくる、おもてなしの対象である交流人口ではなく、地域と時には衝突も生みながらなんらかの関係を結ぼうとする人々=関係人口であると言えます。 こちらの藤代さんのコラ

          物語がつなぐ緩やかな紐帯=関係人口

          コロナ禍で生まれた移住の動きとその現実これまで国、地方自治体は移住促進に力を入れてきました。またコロナ禍を受けて人口密集を避けて郊外に移住する動きも進みました。しかしその多くは東京のオフィスに週に数回の出勤が可能な近隣県への移住が中心で人口減少・高齢化が進む地域への移住という動きには繋がっていません。「コロナが心配だ」「現在の生活スタイルは可能な限り維持しつつ、より家賃や生活費が安い地域で暮したい」といった個人の動機と、「地域に活力と経済活性化をもたらしたい」という移住促進政

          地域SNSは死んだのか?

          (扉画像は「群衆の英知もしくは狂気」 https://ncase.me/crowds/ja.html より) 2006年ごろ日本各地で「住民参画」を目的とした、独自のSNSを導入する動きが相次ぎました。その先駆けとなったのは2004年に市のポータルサイトにSNS・ブログ機能を追加した熊本県八代市の「ごろっとやっちろ」で、当時の総務省も先行成功事例として紹介し、研究会を立ち上げ導入支援情報を発信するなど、かなり力を入れていました。 しかし、2022年現在、そのほとんどがサー