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小さな冒険-10代最後の夏にひとり旅

-Day 5 - 鳥取 - 兵庫 -

小さな冒険、最終日となりました。
この日の朝は、旅の記録-Day1-の冒頭に登場した日本一周中の大学のお友達と、鳥取砂丘にて朝日を。

遡って、4日目の夜は y pub & hostel tottori にて。旅人や地元の人、出張の人などが集まる社交の場となっているこのホステルも緊急事態宣言で宿泊者私のみという…寂しさ募る結果となりましたが、pubのスタッフの方がお姉さんのようなお母さんのような気さくな方で油淋鶏を作っていただきながら楽しいひと時でした。

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5日目の朝はもともと天気が崩れる予報で、私が雨女なので、一縷の望みを抱いていましたが、お友達は晴男なようで、なんと帰路に着くまで雨に降られることなく穏やかな早朝の砂丘を堪能できました。彼は同い年なのに私の3倍くらい生きてきたような人なのですが、風紋の話や旅の話などを聞かせてくれて、おまけに天気まで操ってくれて、パワーチャージの朝となりました。

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鳥取に別れを告げ、午後は兵庫観光です。まずは腹ごしらえに明石焼を。たまご好きにはたまりません。

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ふたたび雹のような雨に降られながら明石海峡大橋へ。真下から望む大橋は海に浮かんでいるようで、その壮大な美しさに吸い込まれました。春学期から大学で専門分野の講義が始まったのですが、旅を通してインフラや街並みに対する自分の視点が変化したことに気づかされることが多く、感慨深かったです。

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最後は姫路市立美術館へ。『日本の心象 刀剣、風韻、そして海景』展を見て参りました。刀剣展のブースは撮影禁止でしたが、刃文がとても美しく、日本の先人達の技術レベルの高さに圧倒されます。(この写真は、杉本博司さん所有の刀剣)

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また、姫路市立美術館の前庭には菅野由弘氏の「たまはがねの響」という音と光によるインスタレーションが開催されていました。春学期、ご縁があって菅野先生とお話しさせていただいたのですが、夏の展示ということもあって蝉の音も考慮して作曲された音楽は水琴窟や明珍火箸の音などで構成されており、元伊勢で体験した神秘的な空間にふたたび包まれました。

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帰り道、2年ぶりに祖父母に再会し、東京へ。

5日間のひとり旅の幕が下ります。

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今振り返れば、旅が始まるまでは、不安もあり、勇気も必要でした。でも一歩踏み出してみれば、近所のお散歩から少し足を延ばしたくらいで、それでいて見たことも経験したこともない世界が広がっていて。

人生は長いようで短いし、短いようで長い。世界は広いようで狭いし、狭いようで広い。

旅も出会いも、未知の世界だと怖れる扉の向こうはきっと今とほとんど変わりなく、「チャレンジする」ということに意味がある。この現代に生まれたおかげで、チャレンジさえすれば如何様にもなり、どこにでも行ける世の中で、時間だけは有限で、その時その場で何をするのか、選択権は自分にある。有名な映画や物語の主人公ではなくても、私は私の人生の主人公であり、自分の人生のドラマのシナリオを自分で決められる。素晴らしい事だと思います。だからこそ、これからもチャレンジしたいし、一瞬一瞬を大切に生きていこうと思えるようになりました。10代の最後にひとり旅を通してこのことに気づけて良かったと胸を張って20代への一歩を踏み出せそうです。

旅の記録はこれでおしまいになりますが、また旅をしたら、日常に素敵な一コマがあったら、noteを綴ろうかと思います。ではまた。


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