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パリと京都の往復書簡 学校事情編②

日本とフランス、同じ年齢の子供でも「学び方」ってそれぞれなんだな、という話が盛り上がり、今日は「学び」についてです。皆さん、筆記体っていつ習いました?

筆記体は万国共通だと信じていた  ◀︎ヤマダ@KYOTO

私、筆記体得意だったんです。忘れもしない中1のテスト。筆記体のテストで、本当により美しく書いてやろう!という強い意気込みで臨み、ほんの些細な「ハネ」だかなんだかで、マイナスをもらいました。

よく考えたらですが、筆記体に「正解」は無いですよね。
無いんですよ!だから、マイナスをもらう理由なんて無いわけです。
それに、筆記体を書ける様になったら、万国共通、英語を学ぶ人たちとスムーズに手紙のやり取りなんてできるんじゃない?なんて思っていたんです。

渡仏した当初、フランス語の先生が書く黒板の文字が「クネクネ」に見えました。明らかに、知っている筆記体じゃない。これは、個性か・・・なんて心で勝手に納得していた訳ですが、いやいや、みんな書くフランス語「クネクネ」じゃない?と、いつのまにか気づいたのでした。そして、それが読める様になってしまった。この筆記体、つまり子供の時から覚えるってことですよね。

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知らないことだらけの筆記体事情 ▶︎カネコ@PARIS

フランスでは筆記体を小学校の1年生から習い始め、2年生になると、宿題なども全て筆記体で書くことなります。

最近それがきっかけで新事実が判明しました。(って、自分が知らなかっただけですが)

ある日娘の宿題を見ていると、どうも字の書き方がおかしい。これはお手本を見せてあげなくてはと、得意でもない筆記体を書いて見せると、逆にその書き方はおかしいと言われる始末。調べてみると、自分の書き方は英語スタイルだったことがわかりました。

違いは色々とありますが、まず英語では全体的に斜めに書くのに対して、フランス語では上下の線はまっすぐなんです。あれだけクネクネしているくせに……。

そのクネクネ感も書いている人のクセだと今までは思っていたのですが、どうやらそういう装飾を付けるのが正しい書き方のようです。特に大文字の書き出しにそれが多く出ます。

個人的に一番戸惑ったのは、小文字の「p」を書く時に、丸の部分が閉じないこと。初見でこれを「p」だとわかる人はいるのかな、と思うくらい。しかも「q」は閉じるんです。

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これまで手書きが読みにくいなと思っていた謎が解けた気がしました。

手書きが読みづらいと言えば、アルファベットだけでなく、数字もフランスではちょっと違った書き方をします。特に「1」と「4」と「7」が日本とはちょっと違うので、最初は本当に読めないです。

フランスに来た頃、ホテルでレストランか何かの電話番号を紙に書いてもらった時、後でいざかけようと思ったら読めず、解読するのに苦労したことを覚えています。

でも、よくよく考えれば、自分がこれまで書いてきた筆記体はフランスの方には読みにくかったハズ。アメリカンな筆記体でフランス語を書いてたなんて、ちょっと失礼だったりするのでしょうか。

世の中すっかりデジタルで、手書きでのやり取りなんて、めったにないですが、やっぱりきちんと勉強するというのは大切ですね。娘の前で恥を書かないように、筆記体のドリルをダウンロードするのでした。

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