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なになに?『ナラティブ・リクルーティング』ってなに?

ナラティブ・リクルーティングとは、「一人ひとりの学生にしっかりと伴走する採用」のこと

【まとめ】新卒採用の「選考プロセスをストーリー(物語)化し、各学生との対話を通して、共感を高め意向醸成していく新しい採用のスタイル。
「誰とどんな仕事をするか」を重視するイマドキ学生にとって、自分が気に入り、本当に納得できる企業とヒトに出会えたとき、はじめて内定を承諾する(=就活を終える)勇気が持てる。

『ナラティブ・リクルーティング』は、勝手に私が命名したワードです(2020年11月時点)
ネットで検索してもヒットしません(2021年6月時点)

書籍もぜひご覧いただきたいのですが、5分でサクッと読めるボリュームにまとめたいと思います(noteすばら!)

ちなみにナラティブとは、「双方向の対話によって、共感・影響し合うコミュニケーション」の意です。

【ご覧いただきたい方々】
 ・企業・組織の人事責任者、採用リーダー・担当者
 ・採用に関わってくださる面接官、リクルーター、OBOGのみなさま
 ・就活生(企業の視点を知るのも勉強になります!)
 ・人事・人材系のビジネスやサービスを展開されている同業の方もぜひ


1,選考施策のプロセス設計

一般的な新卒採用の進め方は、求める人物像を定義し、そのターゲットに効く選考施策を展開していきます。例えば、インターンシップ、オンライン説明会、各種面接、内定者フォローなど。
一つひとつを練りに練って、精度を高め、いかに学生を引き付け・見極めていくかを各社実践されています。

但し、その各打ち手が点で終わってしまい、線や面につながっていない選考プロセスをたくさん見てきました。

例えば、あなたの会社の個別説明会について…

【チェック項目】
1,説明会内で、絶対に理解(共感)してほしい事柄を3つ教えてください。
2,参加前した学生が、終了後どのような気持ちに変化してくれれば成功と言えますか?
3,説明会を受けて仮に志望度が上がってくれた場合は、次にどのような行動をいつまでに起こしてもらえればよいですか?

二人以上で採用を担当されている企業は、ぜひ他のメンバーにも聞いてみてください。

これまでの私の肌感覚ですが、明確な答えをいただけた比率は僅か30%程度です。仮に答えが出てきたとしても、複数いる担当者の答えが一致することは先ずありません。

※ここまで聞いてハッとされた方は、次のチームmtgでぜひ話し合ってみてください。意外な答えが返ってきて、新たな課題が見えてくると思います。

【ポイント】
それぞれの採用施策における、目的・ゴール・学生の意向変化・見極めポイント・次ステップへのつなぎ、などの要点をしっかり定めることを「選考プロセス設計」と呼んでいます。地図や設計図をしっかり書いて、確実に実行しようという話です。

プロセスマップの挿絵


2,プロセスのストーリー化

プロセスにしたらそれをストーリー(物語)化する。
点を線に繋げるだけでなく、施策一つひとつの意味合いを活かしながら、採用全体の流れを物語風につくっていきます。

誰もが知っている大手有名企業でない限り、エントリー前から志望度が高いことはまずありえません。「就職サイトに登録したらオファーがあった」、「人材紹介会社に紹介された」、よくて「第一志望と同じ業界だから」などが最初のきっかけです。
その“たまたま”の出会いから、運よく内定承諾までをつなげていくためには、ターゲット(自社が求める人物像)が納得して共感できる「採用ストーリー」が必須です。

具体的な考え方としては、例えば各選考施策の目的や順番を考えるとき、「学生の気持ちの変化(意向や志望度)」をとらまえたプロセスになっていなければ意味がありません。最初から細かい就業規則や福利厚生・条件面を話しても誰も興味を示しませんし(聞いてはくれるが記憶に残らない)、内定が見えてきたタイミングでは、事業の優位性より働く仲間や具体的な活躍イメージを聞きたくなるのが学生心理です。

例)意向醸成と選考プロセスの関係図

意向醸成じょうご


3,ストーリー化をさらに進化させて

ここまでの話は、採用戦略をしっかり練って運用している企業は当然実践されていらっしゃる内容です。
ではなぜ、今回【ナラティブ・リクルーティング】という造語をつくって提唱したのかをご説明します。

「ナラティブ(narrative)」、あまり馴染みのない用語だと思いますが、ウィキペディアでは〝物語・話術などを意味する英単語〟とあります。
 本書では、国語的な難しい議論は脇に置いておいて、次のように定義付けしています。

▶ナラティブ…双方間の対話によって、共感や影響し合うコミュニケーション
▶ストーリー…物語風の流れで、相手に伝えたいことを伝えるコミュニケーション

 マーケティングの世界において、ストーリー化は非常に大きな力を持ち、顧客の頭と心をつかむ絶大な力があると言われています。採用においても、今やマーケティング抜きでは語れず、学生の頭と心に響く選考プロセスでなければなりません。

 加えて、近年はそれだけに留まらず、イマドキ学生(=Why重視、目的意識強いZ世代/1990年代半ば~2000年代前半生まれ)の特性を加味する必要があります。彼らは、優れた採用ストーリー(=選考プロセス)に加え、一人ひとりの興味や関心にきちんと向き合えているか、それに答えられているかを求めてきます。もうマスマーケティングでは追いつかない時代となってしまいました。

 結論として、相手との直接的な対話や共感を前面に出した「ナラティブ」のアプローチが、学生たちの圧倒的な納得感や入社への動機付けにつながると言えるのです。

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まとめ:学生に伴走する採用を目指して

 ここ数年の採用市場は、オンライン化だけに留まらず、新しい手法やツールがどんどん開発され、激しい入れ替わり線が繰り広げられています。新しサービスを試してみるのももちろん大事ですが、本来の採用のあるべき姿=「採用の本質」をしっかり押さえたうえで、選考プロセスを練り直してみてはいかがでしょうか。

一人ひとりの学生に伴走するナラティブ・リクルーティングで、両者が腹から納得する採用」を一緒に目指しましょう!


【お問い合わせ先】詳しく知りたい方は、「採用と育成のプロ」株式会社ポジティブ・キャリアまでお問い合わせください。

  ↓ 採用コンサルタント:多胡 敦史

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