早乙女ザスイーツ朱美

新宿歌舞伎町ホストクラブ冬月グループリングに2nd代表。2013.2014.2015年…

早乙女ザスイーツ朱美

新宿歌舞伎町ホストクラブ冬月グループリングに2nd代表。2013.2014.2015年間No.1、2100万prayer。33歳AB型。現在進行形、、15年間のノンフィクション地獄と天国とホストクラブの闇を暴露して描いていきます。

最近の記事

朝歌舞伎統一56

Kは元々歌舞伎町でホストをしていて一年半前にこのお店の2部に入ったみたいだった 1部を立ち上げると言う事で支配人と一緒に1部オープニングとして2部からきたみたいだった 年齢は30位だったかな? オラオラ系で我が強いタイプだとすぐわかった 席でもヘルプにバンバン濃いお酒を飲ませていた 八王子、立川でも当時は缶物が無く、飲むお酒はジンロか鏡月か瓶ビールのみ。 俺は歌舞伎町で散々鍛えられていたので大丈夫だったがみんな苦しそうだったがKと姫は躊躇せずヘルプに飲ませていた Kは酒

    • 朝歌舞伎統一55

      八王子の繁華街 三崎町 キャバクラや風俗、ホストが沢山ある場所だ 18時に待ち合わせをしていた俺は指定された場所に立っていた 歌舞伎町に慣れていたせいか八王子の繁華街といっても全然ホストらしき人はいないし、若い女の子やホス狂いみたいな子も全く見かけなかった スーツ着を着て髪を盛ってサングラスをかけて 俺が浮いていたくらいだ しばらくすると小太りのスーツを着た男の人が近づいて来て話しかけてきた 〇〇君ですか? はい 面接担当者のTと言います お店ここから近くなんで

      • 朝歌舞伎統一53&54

        体入を終えてそのお店の社長に入店しますとは言ったものの家に帰るとその気持ちは揺らいでいた 立川でホストをするという気持ちだけは変わらなかったのだが体験入店の時にNo.1と喧嘩してしまった事や意外にそのお店のレベルが高かった事が俺の気持ちを遮断しようとしていた 歌舞伎町よりはレベルが低いだろう 俺は歌舞伎町でやってたんだ 立川のホスト如き余裕だろ 俺の心と頭の中で天使と悪魔が戦っていた 歌舞伎町で俺をホストの世界に導いてくれたレオさん 俺はレオさんのお店で1番になる レ

        • 朝歌舞伎統一52

          体験入店の分際でヘルプ席で先輩と掴み合いになり俺は手を出してしまった 親父から貰った時計を侮辱させれた事が許せなかったのと どこか地方ホストを下に見ていた所があったから 立川のホストのくせに何調子乗ってんだと 俺は歌舞伎町でそれも物凄い厳しい環境、先輩、お客様の中で揉まれてきたんだよって そうゆうプライドがあった 今思えば歌舞伎町で大して売れもしてなかったし2年やったくらいで何が歌舞伎町のプライドだと笑ってしまいますが 当時はまだ20歳 若かったしすぐ気に入らない事があれ

          朝歌舞伎統一51

          俺が歌舞伎町で初めてホストとして働いていたのは2006年から2008年頃だった 当時の歌舞伎町はまだ二部がほとんどなく歌舞伎町の主流はホストクラブからメンキャバへと流行りが移行していた時期でもあった 服装も長いズボンや大きめのスーツにワイシャツ、ネクタイから短い派手なスーツ、ネクタイに細いズボン、髪型も明るい色でブリーチしたり髪のセットも筋盛りが流行っていた時代だ 知らない人もいるかもしれないがブランドでいえば売れているホストはロエンやロアーを着てクロムハーツやジャステ

          朝歌舞伎統一50

          立川のホストクラブに連絡を入れた 体入と面接を希望した 俺に声をかけてきたのはそこのホストクラブの代表だった すぐに次の日に体入と面接の予約をいれた Rさん そして あの店への反骨精神だったな 俺は立川でやろう 全てを見返してやろう そう思っていた 立川のホスト事情に関しては全くの無知だったが 俺は歌舞伎町で しかも物凄い厳しい環境でやってきた自負があったから 田舎の立川のホストを下に見ていた 初めてホストの体験入店をしてホストを始めたあの時の緊張

          朝歌舞伎統一49

          振り返るとホストだった 黒髪で髪が短く背が小さく可愛い顔をしたスーツを着た男だった 一瞬2年前のあの新宿駅でRさんスカウトされた光景とダブった 似てるなと思った 俺はここまできてホストにキャッチされるのか その時は確かに髪も長く服装もバッファローボブスのインナーにロエンのジャケット、ジャックローズの尖った靴にジーンズ、長いウォレットチェーンを付けたいかにもな絵に書いたホストの私服スタイルだったから お兄さんイケメンだね どっかでやってたりしますか? 俺はホスト

          朝歌舞伎統一48

          俺がホストに戻ろうか悩んでいた朝だった Lからのメールは突然やってきた 急いで内容を確認すると 元気にしてる? 噂で飛んだ辞めたったって聞いて心配してるよ。自分勝手だけど私のせいで酷い目に合わせてごめんね。やっぱり私はもう元に戻れないみたい。自分から救ってって言った癖にごめんね。私は最底辺のクズ女なんだ。もう薬もないと生きていけないし、体売って金稼いで使い物にならなくなるくらいまでやり続けるしかないみたい。でもこんな私を嘘でも助けようとしてくれてありがとう。こんな気持ち

          朝歌舞伎統一47

          帰ると親が駅まで車で迎えに来てくれていた 駅から実家まで車で約20分くらいの所にある 親父が迎えに来てくれていた 親父は昔は厳しい親父で曲がった事や間違った事が大嫌いな人間だった 俺が10代の頃喧嘩や悪さをして迷惑をかけた時は死ぬほど怒られた記憶しかない ホストをしてからは口ではあえて何も言われなくなったがただでさえホストという仕事を認めてくれずを嫌がっていた親父の言葉だから今回の件ですが相当怒られると覚悟していた 20分間ホストやヤクザ、お金のことなど根掘り葉掘

          朝歌舞伎統一46

          歌舞伎町を離れる決意をした お客様を失い、信頼していた唯一のRさんにも裏切られ、お店では休んだ分の罰金が何故か倍に加算され この時ホストをしていて唯一全てのやる気が削げ落ちた やる気が落ちたというか何も考えられず人と関わりたくなかった 携帯には先輩や同期や内勤からのメールが次々にきたが俺は見る気にもならなかった この時の事は今になっても本当に申し訳ないと思っている あのヤクザからもメールが来る 携帯など見たくなかった 俺は1週間くらい家に閉じこもった 何もせ

          朝歌舞伎統一45

          Rさんがいなかったら俺はそもそもホストをしていなかったしこの記事も書いてはいなかっただろう ホストして15年 楽しいことなんて数えるくらいしかなかった 苦しくて辛い事の方が9割を超える。 今は従業員がお店を選ぶ側だが昔はお店が従業員を選ぶ側だった時代 だからそこにホストへの愛や情や優しさなんてものはない みんなが自分さえ売れればいい精神でホストをしていたし他人がどうなろうと知ったこっちゃなかった笑 売れてなければ奴隷肝臓 売れてれば正義、ヒーロー 単純だ

          朝歌舞伎統一44

          2人で無言で茫然としながら2時間は歩いたろうか 気づけば新宿駅まで来ていた 何故2時間もかかったのか覚えてない 逡巡していた この夜、この数時間の間に起きた生命の危機に直面する出来事があまりにもショックだったのが 開放された安堵感からなのか Kと2人で時間感覚も忘れ無言で歩き続けていた お疲れ 俺はKになんて言っていいかわからなかったがその時はその一言だけ言って別れた 家に帰っても俺の心と精神は落ち着かなかった ヤクザ集団に顔を覚えられ、お店もバレた、しま

          朝歌舞伎統一43

          何が起きたかわからなかった ただ転ばされ上を見上げると見たこともない男達数人が俺を見下している事は確かだった その中でも1番年配であろうスーツを着て顔にまで墨が入っている男だ俺に言った お前がLの彼氏って奴か Lから全部聞いたぞ。Lを騙してお金貢がせてるそうじゃないか。Lは俺の女なんだ。人の女に手出したらダメなことくらいわかってるよな兄ちゃん? 例えホストだろうと。 その男は冷静な口調で俺に恐怖を与えた 俺は直ぐにわかった。こいつか こいつがLの彼氏か Lを

          朝歌舞伎統一42

          ベランダを開け、非常階段を一気に走って降りた 初めての道だったが迷う事なく降り外の道路に出れた 状況と同じくその日は冷たい雨が降っていた とりあえず駅まで走った 途中何度も立ち止まり 戻ろうと思った Lがどんな目にあっているのか また殴られてるんじゃないか また薬を打たれているんじゃないか まだLは俺が戻ってくるのを信じているのではないか 俺のLへの本気度を試しているんじゃないか 何度も葛藤した ここで戻ったらかっこいいだろう しかし逃げろと言ったL

          朝歌舞伎統一41

          なんで 山本さんは最強じゃないの!? そう言ってたじゃん! 俺は無我夢中にそうであってくれと願っていた Lは度々山本さんという人の凄さを俺に語っていたからだ 父親のいないLにとって本当に父親の事を語るように俺に話していたし本当の父親以上にLも山本さんの事を思っていた ヤクザの世界の事はよくわからないがその世界では誰も勝てないすごい人なんだなと俺も思っていたからどこかで安堵していた自分がいた しかし事態は暗転している さっきまでの余裕と威勢のよさが俺は恥ずかしく

          朝歌舞伎統一40

          彼氏、、ヤクザ、、 ドアを殴る音は次第に激しくなる 彼氏の家なのって そうか、、冷静に考えればそうだよな 俺はそんな事にすら気付いてなかった Lの事と自分のしている行動の事で頭が一杯だった おいクソ女!その男ぶっ殺してやるから早く開けろ いるのわかってんだぞコラ!俺を舐めんなよ!!! 冷静に考えれば向こうからしたら俺は完全に浮気相手 自分の家に住まわせている彼女が知らない男をしかもホストを連れ込んでいる そしてお金も使っている 向こうからしたらブチ切れて