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【手のひら返し】ジャニーズの件で思った「終戦直後はこんな感じだったのだろう」

一連のジャニーズの件を見ていると違和感が凄い。

この件に関してそれまで何も発していなかった人間、有識者、メディアたちが、自分たちは反省することなく(反省といっても口だけ)、手のひらを返したように集団リンチしている光景を日々見ている。

そんな光景を見ていると、

「きっと終戦直後もこんな感じだったのだろうなぁ」

と、まるでタイムスリップしたかのように感じる。

そもそも私は昭和生まれではないので、その時代にはいなかったわけだけど、きっとこんな感じだったのだろう。

数年前、それまでまったく興味のなかった歴史、とくに戦争に興味を持った。たまたま8月15日にYouTubeの関連動画に表示されたのかきっかけだ。そこからNHKの過去の特集番組を含め、さまざまな戦争に関する映像を見たり、戦争経験者へインタビューしたネット記事などを読んだ。

そこで気になったのが、元海軍で戦闘機を操縦していた方のインタビュー記事だ。その方が語っていたのは、戦前戦中と戦後とでは、国民の軍人に対する扱い、眼差しが360度変わったということだ。戦争が終わる前までは英雄として扱われたという。お国のために働いてくれていると。

しかし日本が戦争に負けた直後から一気に「戦犯」になったと。それまで嬉しそうに英雄扱いしてくれた子供までもが「戦犯じゃ!」といって石を投げてきたという。

このような事は、インタビューされた方に限らず、ほかにも探してみると同じような証言はいくらでもある。そして当時のメディア(ラジオ、新聞)の報道も見てみると、終戦間近と終戦直後とでは、言っていることが360度異なっていた。あれだけイケイケムードで戦争を煽っていたメディアが、終戦翌日あたりから軍や指導部のことを「軍国者(軍国主義)だ」といって痛烈に批判しているのである。これがよく言われる、終戦直後の「手のひら返し」だ。

まさにコレと同じようなことがジャニーズの件で今日起きている。

それまで噂も裁判の判決もあったにもかかわらず、何も言ってこなかった人間、彼らのエンタメを享受していた人間が、まるで終戦直後で力を失ったとみるやいなや、反論されないとみるやいなや、自分に害がないとみるやいなや、ここぞとばかりに執拗以上に糾弾し、みんな総出の集団リンチを行なっている。

「会見を開け」と言い、みんなの前にその醜態をさらけ出させて、その光景を見て、自分は高台から見下すように攻撃。普段「イジメ反対」とか騒いでる常識人、自称人権派の人間(とくにジャーナリストを名乗ってる奴)が、無意識に集団リンチに加わり、導き、快感にまかせてここぞとばかりにひらすら攻撃。自分自分がイジメ体質であることに気づかない。

一般人はともかく、メディアやメディアに関する人、自称ジャーナリストごっこをしている人間たちは、糾弾する立場にいながら全員見て見ぬふりをしてきた。そしてジャニーズが弱り、世間が味方になるとみるやいな一斉に攻撃。みんなで攻撃することで、自分の責任を回避し、曖昧にし、ジャニーズだけを悪者にして批判の対象を自分たちに向けないようにしているのだ。(※犯罪者本人はすでに亡くなっている)

そして彼らが常に気にしているのが「欧米の声」だ。結局、彼ら(BBC)に言われてからはじめて取り上げたのであり、彼らが批判したから批判し始めたのだ。いまジャニーズの問題を先陣を切っている連中は、みんな実は権威主義のかたまりみたいな人間であり、彼らのなかの権威は「欧米」なのだ。だから欧米がノーと言ったら「ノー」だし、イエスと言ったら「イエス」なのだ。まぁそれが今回のジャニーズの問題の根本的な原因なのだが…

自分たちの頭で考える能力がなく、権威主義者が故に常に「教えてくれる人」がいないと何もできない人間たちを見ていると呆れてしまう。これが日本の高学歴層なのだから、いかに日本の教育が失敗してるかが伺える。

…と、きっとこのような人間が終戦直後たくさんいたのだろう。自分も加担していた側なのに、裁く権利もないのに、ただただ糾弾することに終始する。

このような状況を見ていると、約80年前から日本人は全然変わっていないんだなぁと思う。「手のひら返し」のこの光景には、なんだか悲しさを通り越した、残念で情けない気持ちになるのだ。

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