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リーダー候補演説と自己紹介の共通点

前回までの3回の投稿を使って、リーダー候補の演説について考えてきた。演説というと仰々しく聞こえるが、日常でも体験する自己紹介タイムはある意味、カジュアルな形の演説なのかもしれない。

実は、私自身、自分の退屈な自己紹介に悩んできた。毎回、なぜか自己紹介が面白くないのだ。場数を踏んで上手になるためにと、英語自己紹介の練習ルームを、音声SNSと言われるクラブハウスで企画し、運営してきた。このルームで学んだことも多いので、別の機会に記事にしたい。

このような実体験重視の学びだけでなく、専門家の既存のノウハウも学ぼうと購入した『自己紹介2.0』(著者:横石 崇)を、この機会に読んでみることにした。この中に、リーダー選の演説にも通じるポイントが3つあったので、紹介する。

1.自己紹介では、記憶されるより、期待されろ。

過去の自分を話して記憶してもらおうとするより、自分と相手の未来を見据えて、自分に期待してもらうことに注力せよ、と著者は説く。これを読んで、リーダー選で語るべき志望動機は、明るい未来の話に繋がる内容であるべきなんだろうと思った。逆に、リーダー選で自分の経歴を力説することにエネルギーを使うことが賢明ではないこととも共通する。

2.サイモン・シネック氏のゴールデンサークル理論

TED講演「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」でも有名な同氏の理論が自己紹介でも、そのまま適用される。
 1.なぜそうするのか(目的・意義・価値観)を語り
 2.どうやるのか(方法論・工夫など)を話し
 3.具体的に何をするのかを説明する
聞き手に理解してもらい、共感してもらうという点では、選挙演説も、自己紹介も、TVコマーシャルも、エレベータピッチもすべて一緒なのかもしれない。

3.時代を読むことで未来を語れる

著者によると、「これからは○○の時代です」がキラーフレーズであると書かれている。確かに聞き手としては、自然と注目してしまう表現だと思う。そして何より、我々が今立っている状況を斬新な視点で捉え直したり、少し先の未来を適切に描写したりする力は、リーダーが持つべき資質のようにも感じる。

この本を読んで、限られたスピーチ時間で、何を伝えるべきか、何をそぎ落とすべきかが明確になった気がする。次なるリーダーの演説案の作成時には、この本からの学びを活かしていこうと思う。

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