本当どうでもいいよね


妙に肝が据わっていて、いつもの帰り道がはじめてのように思える。
それは何も喜ばしいことではなく、何もかもがどうでもよくなるような そんな絶望が顔を出している証拠だ。

金を稼ぐためにしているバイトとか、狭い人間関係とか、絶対に叶えたい夢とか憧れのあの人のこととか、自分を形成してるものがどうでもいいというより、ただ、自分のことがどうでもいい。

自分が我慢すれば事が収まるだろう と信じていたし、わたしなりの善意で そうすることで周りを大切にしてきたつもりだ。
でも、この意地汚い自己犠牲のせいで、わたしは自分を大切にする方法をわすれてしまったみたいだ。

傷つくのがこわいから、始まりかけている人間関係さえも切り捨てて、できるだけ自分を守る方を選択してきた。人に興味がないわけじゃない、単なる臆病。
どんだけ強く思っていることがあっても いざ人を目の前にすると何も言えない、すぐヘラヘラしてしまう癖、浅い関係の人に小さな嘘をつく癖。その度に、わたしという人間がどんどん偽りになっている気がした。

もう自分なんてどうでもいいんだよ、どうでもいいはずなのに、ここに書いているのは まだ僅かに生きる ということを諦めきれない自分がいるからで。


それでもまだ人間いたくて


今日もまた、大好きなロックンロールがわたしの行先のない感情を昇華してくれるから、すこしだけ、ほんのすこし、幸福のしっぽがみえた気がした。

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