自分の"中身"で勝負？ 〜ティッシュ配りをしながら考えたこと

ティッシュ配りのバイトをしている。塾のティッシュを駅や高校で配る。
朝が早いので生活のリズムが整うし、社会人になったらこんな経験できないのだからと思い、自分なりに楽しんで取り組んでいる。

もちろん、嫌な思いも経験する。
時々あるのが、睨まれたり舌打ちされたりするパターンだ。これは50歳を超えるくらいの男性サラリーマンに多い気がする。別に危害は加えていないのだから攻撃してくる必要もないだろうに…と思うが、そういう人なのだろう。
明らかに、人をバカにしたような目でみてくる人も多い。これもできる風のサラリーマンに多いだろうか。

私は、他人からの褒め言葉はありがたくいただくが、価値のない批判はあまり気にしないことにしている。(もちろん、価値ある批判は感情を押し殺して素直に受け入れるように心がけている)
だから、別にそのような態度を取られても落ち込むことはないのだが、なんだか不思議な気がする。

つまり、こういうことだ。
「人はやはり、本当に"看板"や"見た目"、あるいは"職業"で他人を判断しているんだなぁ」

ティッシュ配りというのは、サラリーマンからしたら「下の職業」なのだろう。だから見下したような態度を、取る。
今日もそう見られているような場面があった。このこと自体は致し方ないことだと思うし、あまり気にしていない。

ただ、少しだけ思うことは、ある。
先に述べておくが、私はそもそも学歴や年収に重きを置いていない価値観だ。
ただあえて、私のティッシュ配りを下に見ている人たちのフィールドに降りて話をするならば、名の通った大学を出て、パイロットになる(なれる可能性が多分にある)人物だ。
私自身はそれが自分の価値だと思っておらず、単なる状況説明なのだが、「たった今、私に舌打ちをしたサラリーマンさん？将来私はあなたの2倍くらい給料もらうかもしれまんよ？」と言うことも可能ではないか。繰り返すが、私にそのような思考は、ない。パイロットがたとえ年収200万でも飛びたいだろうし、実際航空大の同期になる人で高専卒の方がいるが、下に見るなどの気持ちは全く起こらない。
だが、あえてその人たちの思考に立てば、「今あなたが見下しているティッシュ配りの人、中身はすごいんじゃないですか？」と言えてしまう。

と、ここまで考えて、あることに気づいてハッとした。

【逆もまた、同じではないか】

世の中は、相互作用だ。一方通行の関係は、実はあまりないと思う。
今私は、ティッシュ配りの人として、時には見下されている。
しかし将来、航空会社のパイロットとして活躍するかもしれない(いや、するのだ)。
その時に、周りはこう見るのではないか。
「年収も高いし地位もあるしすごい人だな！この人のことよく分からないけど！」と。

世の中の多くの人にとって、これは嬉しいことなのかもしれない。
しかしこれに思い当たった時、私はなんだか嫌な気持ちがした。

私が大事にしているのは、年収でもなければ職業でもない。
常に楽しく、軸は真面目で、何かに向かって努力でき、人に何かの価値を提供できる、自分という人間そのものだ。
でも、パイロットとして成功したら、それを見てもらうまでもなく、「すごいね」と言われてしまうのではないか。

見下されるより、気分が悪いのではないか。そんな気がする。
なぜなら、「自然な反応」ができないからだ。
例えば、ティッシュ配りで見下されたら、「この人は見下しているけど、自分は中身で勝負しているんだよなぁ」と思う。自然だ。
では、パイロットとして無条件に褒められたら、「この人はすごく褒めているけど、自分は中身で勝負しているんだよなぁ」という文章になる。
なんだかおかしい。逆説で繋いでいるのに、前半も後半もプラスの内容に思える。不自然だ。本当にこういう気持ちでいられるか少し自信がない。

仕事や年収、地位で褒められると何が起こるか。
勘違い、だと思う。
私は、コロナで航空会社の待遇が悲惨なことになっているこの状況を、目の当たりにしている。
安定など、所詮虚像であると思う。自分の未来を確保するのは、自分だと考えている。
でも、無条件に褒められ続けたら…。
勘違いをしてしまうのではないか。
自分がすごい存在で、将来も安定で、チャレンジしなくてよくて…。
そういう人生には、したくない。

1時間配っただけで、2000円もらえる。もちろんお金は大事だし、このバイトは貴重な収入源だ。
でも、それだけではもったいない。
今日はお金の価値で表せないものを、得た。

これからも、自分の価値を高められるよう、色々なことを吸収し、考え、そしてこのように文字にしていきたい。

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11月12日(木) 振り返り
○朝からタスク色々片付けた
○ある方のラジオに出演させてもらった、喋るのって難しい。。けどいい経験かな
○なんだかんだ今日も1万円稼いでいる
○オンライン英会話今日こそは。。
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では、また。