読書日記 街道をゆく オランダ紀行
司馬遷に遥かにおよばないからと、自分を司馬遼太郎と名付けた司馬遼太郎。インターネットもない1990年あたりにどれだけの知識と、どれだけの実地調査と、どれだけの参考文献を読み漁ったら、こんな本が書けるというのか。
来年オランダへ移住する我が家は可能な限りオランダ関連の書籍に目を通してから渡蘭しようと考え、かれこれAmazonで20冊くらいは購入したが、この本のレベルは別格だった。別格なんて言葉では足りないくらい別格だった。
宗教、商業、民族、戦争などの歴史から現代オランダ人の国民性、日本との繋がりまで実に深く研究されている。オランダに興味がない方にも是非とも一読して欲しい。
杉田玄白が参考にしたターヘルアナトミアからゴッホ、レンブラント、東京駅八重洲口にコロッケと日本人が馴染みがあるもの、繋がりがあるものがオランダには数多く存在することに驚かされるだろう。
読書後に確信した。私は1000回生まれ変わっても司馬遼太郎におよばない。
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