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迷走ラプソディ

行きずりの欲望に
恋という名前をつければ 
許されるような気がしたんだ
それはきれいでも 汚いものでも
なんでもないものだったけれど

あまりにたくさん溢れてるから
君との情事に平凡という名前をつけてみたら
本当につまらないもののようにみえて
すぐに捨ててしまったんだ

大切なこととそうでないことの
境界線はだいたいいつも曖昧だ
たいていのことは
現在進行中のときは早すぎて 過ぎてから気づく
だからバカな僕にでもみえるようにして欲しい

そうやって
行き当たりばったりで生きている僕を
君はピエロでも見るかのように
眺めているんだろうけれど
それ以外の生き方を知らないんだ

ありのままの僕をぶつけてみたら
君に泥水を投げかけないでって
怒られてしまった
まったくだ
僕だって泥水は嬉しくない
こんな僕も他人にはそれなりに礼儀正しいんだ
といっても、君は信じないだろう
真逆であるべきだったんだ

その都度なにかを学んでは忘れている
同じ間違いを繰り返しては
そのうちに 
そこそこみたいなところを見つけてしまったんだ
きっと君はそんなの腐っているっていうかもしれないけど
僕はこれで結構 満足しているんだ
暇なら僕のアパートにでも遊びにおいで
君がまっとうだという社会よりも
いくらかましかもしれないよ

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