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中間管理職の重要な役割

中間管理職がちゃんとしていない会社や組織はうまくまわらない。

これをここ近年で肌で感じた。経営陣と現場の声を聞いて吸収して、お互いに歩みよりながらもベストを探していく役割のはずの中間管理職。たしかに、板挟みになることも多く大変な立ち位置ではあるけれど、コミュニケーションと立ち回りが上手くなければいけない。


経営陣がこう言ってるからと、現場の声を無視して経営陣の言うことを通すだけなら、現場からは大きな反発が起こる。しかも伝言するだけなら、ただのパイプ役で存在意義がない。

逆に現場の声を聞きすぎると、会社としての方向性からぶれる。会社が向かう方向が定まらない、もしくは反発されるのは、経営陣からすると避けたいから上から認められるのは難しいかもしれない。


そうは言っても、現場の声は聞きすぎるくらいの方が良い。経営陣も中間管理職も、実際に売り上げや利益を上げたり、最前線で闘ったりしているのは現場であることを忘れてはいけない。最前線で闘っている人たちの話に耳を傾けられないようでは、その組織の繁栄は難しい。


例えば、新しい人材の雇用予定が10あったところ、経営陣の思惑で5に減らして欲しいという話が入ってきたときに、現場の採用担当や新規人材が働く予定の部署に、5に減りました、と伝えるだけなら、その管理職はいらない。管理職は、そんなことを伝えるためだけに現場の人たちより高い給料をもらっているわけではない。

まずは現場にどうして人手が必要なのかや、もしも削減が必須な場合はどのくらいまでなら削減してもやっていけそうかなど丁寧にヒアリングするべきだ。または折衷案を解決策として提示すべきだ。そしてそのヒアリングと過去のデータ、将来的なプラン、折衷案などを総合的に加味して、5ではうまくまわしていくことができない根拠をまとめる必要がある。数字やデータ、ヒアリングに基づく客観的な事実を根拠にもとに話すと説得力は当然あがる。

もちろん、どれだけ論理的に筋の通った根拠や説明があってもどうにもならないこともある。だけど、その努力を現場は見ているし、信頼関係も培える。

そして、職場環境の改善に繋がるようなことや、現場社員のモチベーションにかかわることなら、中間管理職は進んで上に伝えるべきだ。

現場の社員は自分たちの声がさらに上に届けられることなく直属の上司である中間管理職で死んでしまったか、もしくは上まで届ける努力がされたかをよく見ている。結果的に声が通らなかったとしても、プロセスも含め見ている。中間管理職は実は経営陣からの評価だけでなく、現場からの評価も気にするべきなのだ。


中間管理職は実際かなり経営陣側に寄りがちだけど、現場に寄り添った方がうまくいく。現場が経営陣に嫌悪感や不信感を抱いたり、モチベーションを失ったりすることを防ぐためにも、経営陣にとってはうっとうしい存在になるべきだ。このようなコンフリクトを解決するために高い給料ももらっているのだと言っても過言ではない。

と、20代で中間管理職を経験させてもらえている私が自戒も込めて記しておく。

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