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貧乏なのに欲があることは恥なのか

以前のnoteを読んでくださった方は、私の仕事歴を知っているだろうが、私は風俗嬢だ。18歳で風俗業界に飛び込むまでは援交や援デリを4年ほどした。その話は2つ前のnoteから読んで頂きたい。

今回は私が援交を始める前から心の中でずっと思っていたことを書きたいと思う。

狂い出す金銭感覚

私は14歳から親よりも歳上な男性を相手にお金を貰っていた。中学2年生が手にする1万円はとても大きく感じられていたが、3年も経つと援デリで月80以上稼ぐようになり、金銭感覚は狂いまくっていた。お金が必要になれば出勤すればいい。景気にもよるが3日出勤すれば15万以上は手に入る。そんな生活をして金銭感覚がまともなわけが無い。

同級生が誕生日にやっと1個もらえるデパコスも、季節ごとに買うであろう洋服や靴もすぐに手に入れることができたし、コンビニで値段を気にすることも無くなった。そしてなにより趣味で韓国アイドルを追っていたため、遠征費やライブ代、握手会のために大量のCDを買ったりと全てを充実させられるくらいのお金が手元にあった。


「払ってやってるのに」

元々父親の借金やパチンコで家にお金が無いのに、わたしは私立中学に通っていた。滞納や借金に借金を重ねていたのだろう。私のためにそこまでしてくれたのは十分に理解しているが、なにかある度に「高い学費を払ってやっているのに」と言われるようになったのだ。

初めて言われた時は、ああ自分が居るせいでこんなに親に迷惑をかけてしまっているんだな、と心が痛くなったが5回10回、ほぼ毎日言われるようになってからは「自分達が払うと決めて入学させてくれたのでは?ちがうのか?」と半ばイライラしていた。

高い学費を払ってやってるのに友達と遊びに行くなんてありえない、高い学費を払ってやってるんだがらお小遣いがあると思うな。中学1年生の1年間はいつもこう言われ続けていた。でも経済力の欠片も無い中学生には口ごたえなどできなかった。当たり前である。親がいてこその自分なのだ。

数人の友達に遊びに誘われる、行きたい。可愛い雑貨が欲しい、買いたい。学校という狭いテリトリーの中では友達との関係が全てだった。SNSで更新される友達たちのプリクラ、お揃いで持っているキーホルダー。私立だったので普通~裕福な家庭ばかりだった。遊びに行く度にお小遣いが貰えるという友人たち。

でも親に高い学費を払ってもらって養ってもらってるのに私はこれ以上望むのか、お小遣いちょうだいって言うのか。それ以前に私の家は貧乏なのだ、私の学費のせいで。無い金を乞うても仕方がない。

貧乏なのに欲があること それは私にとって恥なのだ。

ならば貧乏でなくなればいい。自分で自分の欲しいものを手に入れればいい。そんな時に友人に誘われたのが援交だった。中学2年生、まだまだ子供だし安易な考えをしていたものだ。乱暴なことをされたりパクられたりしなかったのは奇跡だった。いつ何があってもおかしくなかった。

こんな危険を犯してまでお金を稼いでいたのだから、相当お金に執着していたのだと思う。

そして今でも、私はお金に執着している。きっとこれから先、私の金銭感覚が常識的なものになることも、お金への執着も、無くなることはないのだ。











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