恋文のような、悪癖のような
最初から貴方は、私のこと知っているみたいだった。
私は貴方の深淵が見たいです。どこまで見せてくれますか?どこまで見せてくれていますか。私はずっと魅せられたまま、脳を焦がして独りよがりに詩を書いて何年になりましょうか。私の耳を、瞳を、心を塞いだのは紛れもなく貴方で、責任なんてものは無いけれど、宇宙を描くのなら分かり合える惑星だって造ってほしかった。欲張りでしょうか。分かり合えるなんて、存在しないのでしょうか。貴方は、何を信じていますか?
何を信じるのも自由だから貴方を信じました。何に拘るのも自由だから貴方に拘りました。好きも嫌うも自由なのに、私はどうしても貴方を嫌うことはできませんでした。否定の一つも出来やしない。私は弱いです。はっきりときっぱりと言いましょう。それでも、弱いまま貴方をただ一心に愛していた。弱いままでも愛せると疑わなかった。疑えばすべて崩れてしまうから、弱いままでも強く在れるように、貴方を描いていたのだと思います。燈篭のように、月明かりのように。見えるも感じるも、唯一だったように思えます。
わかろうとしなくなったら終わりで、それなのにわかってほしいはエゴでしかなくて、どうしてこんなに泣きたいんでしょうか。貴方は理由を知っていますか?私より色んな感情を知る貴方が、今は羨ましく少しだけ憎いです。貴方の見せる黒色の歪みが、私を見ているようで、好きです。
勝手に想って勝手に悩んで勝手に嘆いて勝手に泣いて、それをする強さがあった私は凄いのね。今の私は誰で、今の貴方は一体誰なんでしょうか。
私は貴方の鏡になりたくて、壊れてしまいたくて、それ以上に壊してしまいたいのです。バラバラに散った破片を持って、血みどろに貴方と会話が出来たらいい。呼吸するだけでもいい。本音など言わなくてもいい。そんな関係値に至りたかったのかもしれません。もうよくわからないね。ずっとわからなかった。
憂いても私も貴方もきっと独りなんでしょう。今はそう、信じさせてください。
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