ニッポンのヴェールを羽織る村(マチュピチュ/ペルー)3/3
引き続きマチュピチュ村滞在。
朝ぱちっと目が覚め、雰囲気ですぐ身体の重さを察知。
ハードで濃厚な2日間を展開したわたし。
沈む太陽に急かされ競歩したマチュピチュ村への道のり、そして遺跡をうっかり素通りしてのマチュピチュ山登頂。紛れもなく全身筋肉痛。
(詳しくは前回、前々回の記事を見てほしい)
今日は癒しを求めてマチュピチュ村にある温泉プールへ。
(温泉って呼ばれてるけど私は温泉プールと呼ぶ)
宿の反対側に温泉プールはあるようだけど小さな村なので徒歩10分ほどで行ける。
道中、どことなく日本ぽさを感じる景観が広がる。
マチュピチュ村の初代村長は日本人らしく現在も日本との関わりが深くあるらしい。
異国の中に潜む日本の香りになんだか安心感を覚えた。
クスコに比べ湿度が高くそこも日本ぽいな、なんて思ったり。
じめっとしている方が空気が肌に馴染むのかもしれない。
自然に囲まれた温泉プールは、
温泉というには見た目がプールっぽすぎるし、プールというには泳ごうという気にはならない。
実際泳ぐのは禁止されており、お湯にはしっかり温泉成分が含まれているらしい。
温度はぬるめだけど日差しがあったかくてぽかぽかした。
筋肉痛を癒すようにただひたすらぼーっとして過ごす。
何も考えない時間は久々かもしれない。
ゆったりと旅をしようと思っていても身体が悲鳴を上げる時はある。
それに毎日楽しくたって感動も驚きも、絶え間なく受け入れれるようなもんでもない。
処理できないうちに次々と新しいことをインプットできるような器用さはないし、脳にだって容量はある。
目を瞑る。無心になる。
何もないがここにある時間。
決してリゾートのムードとかそんなんではないけど、ぼーっとリラックスできるって人生において至極大切な時間だとおもう。
さて、今回の記事で書きたかったのはこっち。
夜、日本人が主催するお祭りがマチュピチュで催された。
そこにわたしがずっとインスタで気になっていたゆいのちゃんという素敵な歌をうたうソロトラベラーの女の子がライブをするみたいで観に行った。
(というか、事前情報で知っていたのでそこに合わせてマチュピチュ村滞在をぶつけた)
ゆいのちゃんのインスタ。
素敵なので是非みてみてください。
旅の途中、同じ南米にいるゆいのちゃんの歌をインスタで聴いて癒しをもらっていた。
近くにいるし、タイミングが合えば実際に聴きたいとおもっていたからとても嬉しい機会だった。
マチュピチュにニッポンの風が吹いた夜だった。
実際に聴いた歌声は鮮やかで強かで美しかった。
ゆいのちゃんの冒険の日々が声となり音となり、マチュピチュ村の人たちにも響いていたとおもう。
日頃の経験が表現を奥深くさせているのかな。
歌声が壮大な優しさをもって、わたしの心じんわり包んでくれた。
日本の歌の美しさをここで強く実感した。
わたしは日本への郷愁を覚える。
故国の情景、かおり、音、あたたかさ、湿度。
その日々を思い出して涙が出た。
家族や友達にサヨナラして、旅に出た。
日本に帰りたいなんて一度も思ったことはなかったけれど、それでもやっぱり日本のこと、愛している。
愛の実感がここに来てやってくるもんなんだ。
同じ日本の旅人が目の前で逞しく歌っている。輝いている。
勇気を分け与えてもらえるような歌声に、わたしは旅への思いを馳せた。
旅を終えるまできっと数年はかかるだろうし、これからもいろんな大変なことはあるだろうけど、絶対に一周したいと思った。
目にうつるものも、うつらないものも、訪れた場所の全てを五感で感じ取りたい。
世界は多角形。きっといろんな驚きに満ちている。
歌を聴きながら改めてそんなことを感じる。
勇敢で精彩な歌声に励まされ、これからも冒険を続けようとおもった。
わたしもゆいのちゃんも、世界の旅人たちみんなが驚きと感動(時にリラックス)に満ちた豊かな旅路を行けますように。
いい夜をありがとう!
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