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死を望むことは、生きることを望むこと

先日の検査の結果、腹膜播種も腹水への播種も確認できなかったとのこと。
これにより私の次の治療は胃の切除と決まった。
再発リスクを考えると全摘になるでしょうとドクター。

自分の胃が無くなるのだ。
生まれてウン十年美味しい食べもの美味しいお酒をともにしてきた胃。
そして辛み苦しみで悲鳴をあげさせてしまったこともあった胃。
ごめんね・・
まもなく私の中から居なくなる。

***

自分以外の意志で死を決められた初めての経験だった。
スキルス胃がんとの宣告を受け、そしてそれがどういうものか知った時、

「お前はもうあと5年も生きてられないんだよ」

そう言われたに等しかったわけで。

7%という僅かな生きる望みは播種が見つからなかったこと。
大元の胃を切除して、あとはひたすら抗がん剤を投入する。
播種が起こってないのに抗がん剤って矛盾してるよね?
目視で発見できなくてもステージ3ともなれば、がん細胞は飛び散ってるのが常だそうだ。
それが他臓器へ転移するかどうかは神のみぞ知る。
とりわけ癌の中でも難治の極みのステルス胃がんはとてもそのリスクが高い。
この先平坦な道でないことは容易に想像できる。

***

8月28日。
母の葬儀を終えて自分の家に帰ってきたこの日の夜、異変は起こった
猛烈な胃の痛み。
今まで経験したことのない痛み。
普段、医者なんて行かない私ですら意を決して診てもらおうと思ったくらいの不安。
これによって私の身体は癌に蝕まわれてると知ることになった。
間違いなく母がそれを教えてくれたのだろう。

母の告別式の日、実はこの日は友引なのだ。
式の日程を決める際、葬儀屋さんからは忠告されていたんだけどね。
気にされないのならそれでいいですが・・と。

死んでもアンタは毒親なのかーーい!笑

私はヤだからね!
アンタとあの世まで一緒に居たくないからーー!笑

***

私は自分勝手にあと3年の寿命だと決めている。
癌告知のずっとずっと前にだ。
3年の間に(すでに1年経過している)生きる目的とか希望とか見つけたかったから。
自分の生き死は自分で決めたいからなのだ。
自分の意志で死にたいと決めたってことは、裏を返せばそれまでは生きたいという感情があるとも言える。
他者から、とりわけ病気から自分の死をコントロールなんてされたくない。

されたくねーんだよっ!!!

フォロワーさんから言われて気がついたよ。
あと2年後に死ぬのなら、それまでは絶対死んじゃダメだよって。
確かにそうだ。

このどうしようもない自分を奮い立たせて、やっぱり私は生きたいんだって。
そのことを自分自身で認めたいのだと。
死を受け入れるってそういうことなんだよね。

今この状況になって気がついたよ。
皮肉なもんだね。

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