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それぞれの夫婦のカタチ〜別居経験がある私が「卒婚」に思うこと

「私の人生、このままでいいのかな……」
そんな言葉が頭をよぎることはありませんか?



たとえば、こんなタイミング。

・続けてきた仕事の将来が見えてきた
(昇格・昇給はない/新しいチャレンジができない/定年が近づいたなど)
・子どもが手を離れるにつれて時間に余裕が出てきた
・子どもが何も話してくれなくなって淋しい
・ママ友たちとの交流がなくなり、人とのコミュニケーションが恋しい
・何か新しいことに挑戦したい
・パートナーと会話がないことが心配になってきた
・更年期を機に心や身体の変化を感じている
・親の介護を卒業した
などなど


40代・50代の女性から
「〈卒婚〉という言葉を知って、それもいいなーと思うようになりました」
というお話をうかがうことがあります。

卒婚(そつこん)とは?
2000年代以降の日本における夫婦生活の新しい形態の一つで、婚姻状態にある夫婦が互いに干渉することなく個々の人生を歩んでいくという生活形態のことである。2004年に杉山由美子が著書『卒婚のススメ』で使用した造語。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%92%E5%A9%9A


自分の正直な気持ちと向き合う


これまでのあなたは、「妻・母親として、家族を最優先に考え、行動するのが当たり前」だったかもしれません。

ところが、
「このままで、いいのかな?」
という考えが浮かんで以来、なんだかモヤモヤが続いています。

ここで、自分に問いかけてみます。

「このまま現在の延長線上の人生を歩んでいくの?」


「もちろん!」
と即答できない場合は、自分に向き合う時間をとることをオススメします。

「〇〇でないと困るはず」
といった不安や恐れをいったんわきに置いて、あらゆる前提条件を取り払います。

「時間、お金、仕事、人間関係、健康など、すべてが思い通りになるとしたら?」
とゼロベースで考えて、自分の正直な気持ちが出てくるまで温かく見守ってみましょう。

・夫の定年後、自分が家事の主担当であり続けることに違和感がある
・これまでは家族最優先で生きてきたけれど、これからは友人と旅行したり、趣味に没頭したり、自分のために時間をつかいたい
・精神的にも経済的にも自立したい
・自分の才能を生かした仕事に全力を尽くしてみたい
・夫が嫌いなわけではないので、同居は続けても構わない/週末だけ一緒に過ごしたい/週末は自由に過ごしたい

どんな想いに気づかれましたか?

なぜ「離婚」ではなく「卒婚」?


「卒婚」は、「婚姻関係を継続したまま」という点で、まだまだ「世間体」を気にする日本ならではのように感じます。

というのも、「離婚」するとなると準備・調整に相当なエネルギーがかかるからです。

また、夫婦のどちらか一方や子どもに負担をかけることも多々あります。

・今の住まいをどうする?
・転居するとしたらどこに住む?
・子どもの学校はどうする?
・財産をどう分ける?
・年金はどうなる?
・未成年の子どもの親権をどちらが持つ?
・養育費はいつまでどのくらい継続されうる?
・名字を旧姓に戻す?
などなど

私自身、別居していたころは経済的な負担がありました。

引越・賃貸契約・家電や家具の購入などの初期費用、光熱費や家賃、ひとり分だと割高な食費などの生活費がかかったからです。

(住宅ローンは折半。子どもの私学の学費、修学旅行やキャンプなどの臨時費用を私が負担していました)

それでも当時の私には、どんなにお金がかかっても、夫と距離をとることが必要だったんですね。


夫婦のカタチが変わってもいい


生涯を共に生きるつもりで夫婦になった私でしたが、今はそこにこだわっていません。

人生は長いですからね。

それぞれのステージにおいてパートナーが変わることもある、と自然と思えるようになりました。

私と夫がそれぞれに、《人生で大切に思っていること(最高の価値観)》を発掘したことも大きいです。

「ゴールが共鳴し合うのは難しい」と互いに納得した我が家は、「卒婚」から「離婚」に向かう途上にあります。

子どもたちにとっての「父親と母親」という役割は生涯担っていくけれど、「夫と妻」という役割は卒業し、互いにドリームサポーターであり続ける予定です。

夫婦のカタチに正解なんてありません。

「どうすればいい?」
と迷ったら、自分の正直な気持ちに素直になりましょう。

誰がどう思うか、なんて考えなくていいんです。

「自分のことだけ考えるなんてワガママだ」
と言ってくる人がいるかもしれませんが、
(あなたはそう思うのですね)と受け流しましょう。

自分を大切にすると同時に、家族のことも大切できます。

自分が大切なものを大切にすることで、相手が大切にしているものを「自分も大切にしたい」と自然を思えるようになるからです。

自分を犠牲にして、家族を幸せにすることはできないと思うのです。

どんな人生を歩みたい?


男性側からは、こんな話をうかがうことがあります。

「自分の定年と同時に妻から離婚を切り出されたら、と不安になることがある。
 もしも妻にそのつもりがあるのなら、もっと早く教えてほしい。
 自分もその準備をしたいから」

この先どんな人生を歩むかは夫婦2人が決めることですから、外野がとやかく言う必要はないでしょう。

ただ、どちらかが突然、それも一方的にリクエストを出したとしたら、相手はそのショックから反発してくるであろうことは、想像にかたくありません。

いったん反発が出ると、その後の話し合いはこじれてしまいがち。

ですので、心のなかにモヤモヤが溜まっているならば、爆発する前に、自分に向き合うことがオススメです。

自分が感情的になっていたら、相手も感情で返してきて収拾がつかなくなりがちです。

「相手は何を望んでいるんだろう?」

そんな余裕が持てるくらいに、まずは自分の本当の望みに向き合ってみましょう。


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「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏


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