それぞれの夫婦のカタチ〜別居経験がある私が「卒婚」に思うこと
「私の人生、このままでいいのかな……」
そんな言葉が頭をよぎることはありませんか?
たとえば、こんなタイミング。
40代・50代の女性から
「〈卒婚〉という言葉を知って、それもいいなーと思うようになりました」
というお話をうかがうことがあります。
自分の正直な気持ちと向き合う
これまでのあなたは、「妻・母親として、家族を最優先に考え、行動するのが当たり前」だったかもしれません。
ところが、
「このままで、いいのかな?」
という考えが浮かんで以来、なんだかモヤモヤが続いています。
ここで、自分に問いかけてみます。
「このまま現在の延長線上の人生を歩んでいくの?」
「もちろん!」
と即答できない場合は、自分に向き合う時間をとることをオススメします。
「〇〇でないと困るはず」
といった不安や恐れをいったんわきに置いて、あらゆる前提条件を取り払います。
「時間、お金、仕事、人間関係、健康など、すべてが思い通りになるとしたら?」
とゼロベースで考えて、自分の正直な気持ちが出てくるまで温かく見守ってみましょう。
どんな想いに気づかれましたか?
なぜ「離婚」ではなく「卒婚」?
「卒婚」は、「婚姻関係を継続したまま」という点で、まだまだ「世間体」を気にする日本ならではのように感じます。
というのも、「離婚」するとなると準備・調整に相当なエネルギーがかかるからです。
また、夫婦のどちらか一方や子どもに負担をかけることも多々あります。
私自身、別居していたころは経済的な負担がありました。
引越・賃貸契約・家電や家具の購入などの初期費用、光熱費や家賃、ひとり分だと割高な食費などの生活費がかかったからです。
(住宅ローンは折半。子どもの私学の学費、修学旅行やキャンプなどの臨時費用を私が負担していました)
それでも当時の私には、どんなにお金がかかっても、夫と距離をとることが必要だったんですね。
夫婦のカタチが変わってもいい
生涯を共に生きるつもりで夫婦になった私でしたが、今はそこにこだわっていません。
人生は長いですからね。
それぞれのステージにおいてパートナーが変わることもある、と自然と思えるようになりました。
私と夫がそれぞれに、《人生で大切に思っていること(最高の価値観)》を発掘したことも大きいです。
「ゴールが共鳴し合うのは難しい」と互いに納得した我が家は、「卒婚」から「離婚」に向かう途上にあります。
子どもたちにとっての「父親と母親」という役割は生涯担っていくけれど、「夫と妻」という役割は卒業し、互いにドリームサポーターであり続ける予定です。
夫婦のカタチに正解なんてありません。
「どうすればいい?」
と迷ったら、自分の正直な気持ちに素直になりましょう。
誰がどう思うか、なんて考えなくていいんです。
「自分のことだけ考えるなんてワガママだ」
と言ってくる人がいるかもしれませんが、
(あなたはそう思うのですね)と受け流しましょう。
自分を大切にすると同時に、家族のことも大切できます。
自分が大切なものを大切にすることで、相手が大切にしているものを「自分も大切にしたい」と自然を思えるようになるからです。
自分を犠牲にして、家族を幸せにすることはできないと思うのです。
どんな人生を歩みたい?
男性側からは、こんな話をうかがうことがあります。
「自分の定年と同時に妻から離婚を切り出されたら、と不安になることがある。
もしも妻にそのつもりがあるのなら、もっと早く教えてほしい。
自分もその準備をしたいから」
この先どんな人生を歩むかは夫婦2人が決めることですから、外野がとやかく言う必要はないでしょう。
ただ、どちらかが突然、それも一方的にリクエストを出したとしたら、相手はそのショックから反発してくるであろうことは、想像にかたくありません。
いったん反発が出ると、その後の話し合いはこじれてしまいがち。
ですので、心のなかにモヤモヤが溜まっているならば、爆発する前に、自分に向き合うことがオススメです。
自分が感情的になっていたら、相手も感情で返してきて収拾がつかなくなりがちです。
「相手は何を望んでいるんだろう?」
そんな余裕が持てるくらいに、まずは自分の本当の望みに向き合ってみましょう。
「1人ではモヤモヤ・ぐるぐる考えて先に進めない」
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「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏
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