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#0 「J NOTE」について

はじめに


「J NOTE」では地方の市町村にスポットを当てて、過疎化の現況や地方創生に関する行政の取り組みなどについて取り上げます。

主に、大学生のレポート課題の題材探しや、通勤通学の電車内でサクッと読めるようなコラムにすることを目標に、なるべく客観的かつ中立的な立場から書いていきたいと思います。

もし、「J NOTE」を読んで興味のあるトピックが見つかった時は、このnoteの内容を全て鵜呑みにするのではなく、必ず自力でそのトピックについて調べることをおすすめします。そうすることで情報のファクトチェックにもなりますし、様々な人の意見に触れることでより正しい知識が身に付くと思います。

私が観光と地域政策に興味を持ったきっかけ


私は大学時代、江戸時代の旅行文化について研究をしていました。温泉地がどのように発展してきたのか、東海道の宿場町がどのように発展してきたのか…などについて調べて、このテーマで卒業論文を書きました。そのため、現代の社会学や地域政策学などではなく、歴史学や文化学が主な専門分野でした。

そんな私が現代の観光や行政政策について興味関心を持ったきっかけは、2020年に新型コロナウイルスが世界的に大流行し、観光業が壊滅的な状態になったことでした。

コロナ禍以前の私が住んでいる街は、国内外からとにかく観光客が集まる街でした。平日休日関係なく、街には常に多くの観光客が居てどこに行っても人でパンク状態。ホテルや免税店も市街地に乱立している状態でした。

しかし、コロナ禍の影響でそれまで私の住む街に溢れかえっていた観光客は全く姿を消し、街の経済も一気に冷え込んでしまいました。

そこで、「観光業の復興にはどのような政策が有効なのか」「そもそも昔の人達は第二次世界大戦やオイルショック、バブル崩壊をどのように乗り越えてきたのか」について知りたくなり、大学院で近代の観光史について研究を始めました。

大学院では、大学時代のように歴史学や文化学の専門分野にとらわれず、観光都市と呼ばれている街(京都・別府・あわら温泉 など)の都市計画や都市政策、当時の商工業の様子などについて調べて、様々な分野の先行文献をもとに観光史研究に取り組みました。

そして、この春無事に大学院の修士課程を修了しました。家族のみなさん、指導してくださった先生方、院の先輩や後輩方の支えがあって今があります。本当にありがとうございます。

観光ができることの「限界」


さて、私は観光産業を主軸にした経済成長や地域活性化について、現状すでに「限界」が見えているのではないかと感じています。

観光は元々地域活性化の起爆剤として期待されていたものの、結局一部の有名観光地に観光客が集中するだけで大多数の地域では首都圏への人口流出と地域の過疎化に歯止めがかかっていません。

結局のところ、首都圏に集まる資本を各地方へ分散したり首都を新たに建設するなどの抜本的な経済構造の変革をしない限りは、東京一極集中の問題の解決は到底難しいと言わざるを得ません。

そのため、観光政策では地方衰退を食い止めることに対して、その場しのぎにもなっていないのが現状です。

また、現代の観光産業がどうしても外国人観光客に頼りきったものになってしまっていることも問題です。

今回のコロナ禍の影響で、海外から日本を訪れる観光客はほぼ0に近い状態になりました。また、今後も世界情勢の不安や経済の先行き不透明な状態が続くとみられ、以前までのインバウンド需要を期待することは非常に難しいと思われます。

そのため、海外からの観光客に頼りすぎることは、こういった未曽有の有事の際にその影響を長引かせてしまう危険性があるのです。

以上のことから、観光に頼った経済成長や地域活性化は現時点では頭打ち状態であると思います。

今後も外からやって来る観光客に頼った政策を続けてしまうと、本来優先されるべきの市民サービスが立ち行かなくなってピンチ………なんていう自治体も出てきてしまいます。

そのため、観光産業を用いた事業や政策などはあくまで経済成長や地域活性化の「+α」であるという考えのもと、取り組むべきであると私は考えています。

このnoteのスタンス

あらためて、このnoteでは地方の市町村にスポットを当てて、過疎化の現況や地方創生に関する行政の取り組みについて取り上げます。

先ほど述べたように、このままでは地方が消滅することはほぼ避けられないと思います。そのため、このnoteを書くことで直接何かを変えることはできないですが、私の知らない誰かの学びのきっかけになることを信じて書いていこうと思います。

なかには文章の内容に間違いなども出てくると思うので、その時はコメント等で教えていただけると幸いです。

このようなスタンスでnoteを書いていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。


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