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◆松岡和子訳『マクベス シェイクスピア全集』ちくま文庫

おはようございます。

マクベスは人の名前、土地の名前、建物の名前、怪物の名前?何を意味するのかも知らないままに読み始めました。その音から何となくの悲劇を感じてはいましたが、これまでのハムレットやロミオとジュリエット同様、マクベスにもコミカルな雰囲気があるのではないかという期待は、冒頭の魔女登場から崩れ、これまでの2作品と違い気味の悪い雰囲気が漂っていました。

ハムレットやロミオとジュリエットは結婚前の主人公達がそれぞれ悲劇でありながらキラキラとしているスピード感みたいなものがあったのですか、マクベスは同じ人が書いたのだろうかと思うほどに、暗く重厚な雰囲気で、シェイクスピアの幅の広さを感じました。

作品のページ数は180ページ程で夢中になって半日ほどで読むことができました。短い作品でしたが、グッと世界に引き込まれ、最初は誠実だった主人公が最後は暴君に変わっていく様を見て、邪な思いが邪な連鎖を生み出していってしまうことが、悲しく切ない思いで、深く考えさせられました。

次はやっと喜劇でしょうか?楽しみにしたいと思います。

皆様も素敵な1日をお過ごし下さい。

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