息子に人間というものを諭された日
昨日、息子のお友達が遊びに来ました。
最近息子のお友達は、4歳の反抗期期真っ只中の妹ちゃんを連れて来るのです。
わたしは義実家から巨大な白菜や大根を大量に貰ったので、それらと格闘する予定でした。
当然妹ちゃんはゲームに興じる兄達を見ていても面白くはないし、小さな子向けの玩具はもう我が家には無いので、つまらなくて結局わたしに遊んでと来るわけです。
前の日も同じパターンで夕方の家事が出来なかったわたしは、今日はもう2階で遊んでねと予めビシッと線を引きました。
それでも反抗期の娘ちゃん。2階は嫌だ。帰るのも嫌だ。散歩に行きたいと。
いや、わたしもさぁ、2日連続で家事出来ないのは嫌だし、明日から仕事だから野菜達をどうにかしておきたいんだよ。
「にぃにと一緒に2階で遊んでてくれる?」
「やだやだ、今日も散歩に行きたい!」
「今日は忙しいから無理だよ」
「やだやだー、行かないとやだー」
号泣しだした妹ちゃんに早々とギブアップしたわたしは、ドカドカと不機嫌さ丸出しで2階に駆け上がり
「ねぇ、なんでママが妹ちゃんの面倒みなきゃいけないわけ?」
と文句を言ってしまうのです。
男子達はハッとして下に降りて、妹ちゃんを宥め始めます。
わたしがこうやって言えば、友達くんは、本当は息子と遊びたいのに妹ちゃんが帰るなら自分も帰らないといけなくなるのはわかっています。気を使いすぎる息子が場を取り持とうとするのはわかっています。結果2人がゲームどころじゃなくなるのもわかっています。
子ども達は悪くないって事もわかっています。
だけど、この子達の優しさに甘えて当たってしまったのです。
頭から湯気を出しながら家事をして、だんだんと気持ちが落ち着いて来るとなんとも言えない気持ちになります。
気まずい顔をして2階に上がり「なんかごめんね」といえば、男子達は全く気にせずに「別に〜」とか言ってくれるのです。
娘ちゃんまで来るのが嫌ならわたしがそのママに言えば済む話なのに、それがずっと言えなかったのはわたしです。
そのくせ来る度にモヤモヤして、結果子供達に当たったのです。
その後友達が帰った後、息子くんにもう一度謝りました。
「ごめんね、イライラしちゃって。反省」
息子くんは、「何回も謝らなくていいよ」というとムクリと起き上がります。
「あのね、人間なんだから、イライラするのは当たり前なの。イライラするから人間なの。だからもう謝らなくていいよ」
「うん」
「人間だもの、ってママよく言うでしょ?人間だから失敗をするんだよ。それが人間なんだよ。だから気にしない気にしない」
「うん」
「失敗は成長のもと!」
「はい」
自分が生きてきた中で得た言葉を、しっかりと自分の糧にしている息子さん。
それに比べて母の大人気のなさよ。
産まれてもう何十年もたつのに、こうやって自分の吐いた言葉を何度となく後悔してきてるのに、まだ同じことを繰り返している。
人間だもの、と甘えて。
失敗は成長のもと。
失敗して「ごめん」と言えば息子は絶対に「全然いいよ」と許してくれる。それに甘えていたなぁと猛省しました。
母は失敗をいっぱいするからさ、だからその分いっぱい成長できるはずなんだ。
ただものすごい忘れっぽいから、もしまた人間だものに甘えている時があったら教えてね。
そう言えば息子さん、
「別にいいよ、人間だもん、忘れる事くらいあるよ」
こうして母は甘やかされ続けるのです。
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