Black Flag の『Damaged』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は、Black Flag の『Damaged』を聴いてみた編をお届けします。

出来る限りの暴力を、猛り立つ魂を込めたブチ切れヘヴィメタル × ハードコアパンク。

ヘイト・エナジー大爆発。バイオレンスでポップなサウンド炸裂。

是非読んでみて、聴いてみて下さい!

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1.Rise Above

淡々とリズムを刻むドラムに、加わるジリジリギター。0:26〜キュイ〜ン格好良い。吠えるように歌うボーカル。煽りまくりのギターリフがエネルギッシュ。野獣。汗も唾も飛び散る感じ。「We are tired of your abuse (お前らの非難にはうんざりだ)」や「Try to stop us but it’s no use.(俺たちを止めようとしても無駄)」といった歌詞がバチッとハマっている。

↓殴りかかりそうな勢いとガンの飛ばし方がイカツイ。そして上裸…

2.Spray Paint

スピード感。地面をザクザクと切り裂くように豪快に鳴るギター。ボーカルの剣幕が凄い。敵に回すとヤバそうだし、絶対に喧嘩したくない。30秒ほどで終わってしまう。嵐のよう。

3.Six Pack

ピリついたギターがひたすら同じフレーズを鳴らす。0:43〜暴走。音の粒が荒い。リズムも急激に速くなる。ギターが終始めちゃくちゃ格好良い。「Six Pack」の掛け声が楽しげ。上裸のヘンリー・ロリンズが踊り狂い、叫んでいる様が頭に浮かぶ。爽やかさのない疾走。

4.What I See

重機を動かしいるような太すぎるギターの音。怒り狂っているボーカル。ベースも良い…。今ある全てのエネルギーをぶち撒けてる。1:15〜ブチ切れ。気迫に圧倒される。

5.TV Party

陽気。音程やリズムよりノリを大事にしている感じ。ライブでかなり盛り上がりそう。笑いながら殴り合いしてそう。コールアンドレスポンススタイル。クラップも明るく楽しげ。歌詞が”外に出ないでテレビ見てるのが一番”いう内容なのもまた良い。共感の嵐。サウンドとのギャップも愛らしい。 

6.Thirsty And Miserable

イントロ強烈にギターが格好良い。0:06〜ギター…ヤバ。絶叫。ジャッキジャキ。スピードも、気の込め方含めハードコア。1:05〜神がかりギターソロ。仰反る。バイオレンス。どこまでも止まらないヘイト・エナジー。

7.Police Story

危険な警報音のようなギターから始まり、初っ端からから殴り込みにくる。怒涛。誰にも止められない。この強引さがまた良い。音が縦横無尽に駆け巡る。感情がずっとテッペン。”落ち着く”とは無縁。ボーカルの体力どうなってるんだ…一体。終わり方サイコー。

8.Gimmie Gimmie Gimmie

小気味いいリズムを刻むドラム。カウントが暴走の合図。チェンソーのようなギターが滅多刺しにしてくる。容赦なく斬り込む。この曲聴いている時に弟がしつこく話しかけてきて、ギターの勢いに任せて凄い暴言吐きそうになった。人をも凶暴化させるサウンド。カウントする度に暴力が始まる一体感が格好良く、一周回って面白い。

9.Depression

頭のテッペンから稲妻が身体中を駆け巡った…!?みたいなギター。0:23〜暴走。一気に無法地帯なるの、ブッ飛んでて最高。エネルギーの総量どうなってるんだ…。1:57〜エグイエグイエグイ。最後の方になると、声は怒鳴りすぎて掠れ、ほぼ聞こえない。

10.Room 13

「Depression」からテンションが落ちていなくて、同じ曲がまだ続いてるのだと思った。小刻みにリズムを刻むドラム、頭ブンブン振りたくなる。凶暴。少しも休ませてくれないし、演奏する側も休む気がない。1:38〜鬼気迫る叫びに負け、何もしてないのに「ごめんなさい」って謝りそうになる。

11.Damaged II

メラメラ。ノイジーで邪悪なギター。変わらず語気が強い。アルバム通して聴いてると、体力がまだ有り余ってるのか…?ってビックリする。これ、ライブだと死人出る。兎にも角にもギターがずっと主役級で格好良い。聴けば聴くほどこの人たちと喧嘩したくない、切実に。

12.No More

静か。一音一音が重い荘厳なイントロ。徐々に速くなるドラムに焦る。 野蛮みのあるバタバタとしたドラムの音好き。よく1分以上も叫ばずに耐えたなと思う。のたうち回るギター。

13Padded Cell

0:05〜ドラムの音で心かき乱される。速い。スピード感のある怒りを撒き散らす。0:25〜ボーカルのエフェクト凄くシャープで怖い。耳元に近い感じ。ジャケ写のように鏡グーパンチでめっちゃ殴ってそう。どの曲も暴力を連想してしまう過激さ。危険。

14.Life Of Pain

一転してテンポダウン。壊れたワルツみたいなイントロ。不穏な香り。奇妙なメロディー。ひび割れたギターの音。1:04〜当たり前に速くなった。ひたすらにジャキジャキしている。ジャキジャキの中に輝きや眩しさもある。壊れたワルツ再び。”これから”という不思議なタイミングで終わる。

15.Damaged I

楽器が鳴る前の呼吸から荒い。怒りに震えてる。襲いかかる前の武者振るいみたいなものを感じて肩がすくむ。ゆったりなテンポ。重たい。最初に自己紹介があるの、ヤンキーのタイマン(想像上)みたいで良い。0:49〜絶対にヤバい悪魔みたいなものに取り憑かれている。これまでの叫びは人間だったけど、今回は人間ではない”何か”の叫び。ヘンリー・ロリンズの狂気がギチギチに詰まっている。精神の錯乱。

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Black Flag は、1976年に結成されたアメリカのハードコア・パンク・バンド。
メンバーの入れ替わりが激しく、結成から解散まで在籍していたのはリーダーのグレッグ・ギンのみ。

バンド名である「Black Flag(黒旗)」は、アナーキストを象徴している。当時LA法執行機関はバンドを”政治的テロリスト”として監視下においていたとも言われている。

ボーカルのヘンリー・ロリンズは、元々Black Flagのファン。
ライヴを観ていた彼が、突然ステージに上がり、当時のヴォーカルからマイクを奪い取り、全身全霊で歌い始めたという逸話もある。
(その後、しっかりボーカルになっているので凄い…)

↓めちゃくちゃライブ中にキレてるヘンリー・ロリンズ

こんなに怒り狂ったバンドっていたのでしょうか…?

まさに怒りは原動力。

縦横無尽に掻き鳴らされるギターがジャギジャギで格好良かった〜!

個人的にハードコアの鉄人ことヘンリー・ロリンズがツボです。

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このいかつい見た目に加え、ライブではあんなに怒り狂っているのに、早寝早起き、禁酒・禁煙、さらに毎日3時間の筋トレを欠かさないという体調管理の徹底ぶり…可愛い。

ギャップの鬼。ずるい!

そして画像を見ているときに、「ヘンリー・ロリンズ ワニと取っ組み合う。TV番組『Animal Underworld』の新作がオンエア」という見出しの記事があり、大笑いした。凄すぎる。

15曲で35分というスピード感も気持ち良いアルバムでした!


次回は Hüsker Dü の『New Day Rising』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!


最後まで読んでくださり有難う御座いました!

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