Neu! の『Neu』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は Neu! の『Neu』を聴いてみた編をお届けします。

クラウトロックシリーズでCan、Kraftwerkに続き、今回はNeu!

クラウトロックの特徴である心地よい「反復」と、それを支えるハンマー・ビート。ノイズやアンビエントといった数々の音響実験が目白押し。

ドイツ語で「新しい」を意味するバンド名通り、前衛的で傑作の怪盤。

是非読んでみて、聴いてみて下さい!

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1. Hallogallo
ジリジリと始まる。単純に鳴らされる音が気持ち良い。これがハンマービート…!空間が広がっていくような、逆再生のような、浮遊感のある音。ギターの反復カッティング音?ブラッシング音?癖になる。繰り返しの中に些細な変化が練り込まれてる。9:30〜気持ちいいパート。反復の美学・・・

2.Sonderangebot
人の話し声。ダークな世界観に引きずり込まれる。時空間の歪み。SFチック。怪談の時に流れてきそうな、火の玉みたいなヒョロヒョロ音怖い。1:13で瞬間的に音が止まる過激な演出。音が左右だったり、回転したりして耳を弄ぶ。金属音のような硬さもある。3:15〜身の危険を知らせる音。4:37〜突然の強烈な音に心臓がギュンッってなるから最後まで油断してはいけなかった。



3. Weissensee
二曲目から繋がって始まる。ドラムが入って音楽っぽくなる。ポワンポワンしてるギターの音が緊張していた空気を緩ませる。ゆったりとしていて、リラックスして聴ける。4:01〜のプチ盛り上がり好き。終始浮遊感たっぷり。

4. Im Glueck
水のじょぼじょぼ音。どこにいるの…?水の中から人の会話を盗聴しているみたいな状況。不穏なネイチャー番組。鳥が鳴いているような音。ストリングス・ベースの音の重厚感が凄い。再び水のじょぼじょぼ音。ボート漕いでる気がする。6:10〜漕ぎ方の質が変わる。



5. Negativland
静寂をブチ破って、コンクリートをドリルで穴をあけているかのような音。ベースとドラムがビートを刻む。1:38〜インド音楽みたいになって面白い。ずっとノイジーな飛行機飛んでいて騒がしい。3:21〜協調性が無くなる。4:05〜突然ベースもドラムも居なくなり、危険なゾーンへ突入しスピードアップ。4:58〜再度危険なゾーンを抜けるとまたミディアム・テンポに落ち着く。8:00〜狂暴になってさらに混沌の世界へ。突如終わる。



6. Lieber Honig
これまでの曲と雰囲気が違う異色なナンバー。素朴なギターの音に奇妙な歌が乗る。唯一のボーカル曲なのに、色んな意味で鳥肌が立つ。もはやホラー。この人怒らせたらヤバいな…みたいな直感が働く。4:05〜水のじょぼじょぼ音再来。モヤモヤする終わり方。

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Neu! は元クラフトワークのドラマー、クラウス・ディンガーとギタリスト、ミヒャエル・ローターがメインとなり、1971年に旧西ドイツで結成されたバンド。ジャンルとしては、クラウトロック、実験音楽、電子音楽、プロト・パンク、環境音楽など。


● ハンマービート:機械的な8つ打ちドラムのこと。

●クラウトロック:1960年代末から1970年代初めにかけて、西ドイツに登場した実験的(前衛的)なロックバンド群の音楽。

● カットアップ:フレーズをバラバラにして組み立て直す音楽制作で用いられる手法の一つ。


「言葉を持たぬ実験電子音楽」というポリシー格好良いです。

今回もCan、Kraftwerkに続き、一曲目が一番長かった!

一番最後の曲は本当に怖かったな…なんだったんだ。
「どう言う気持ちでこの曲を作ったんだ?」とか「何故これを収録した?」という感想が多くて、大きく頷きました。

Can、Kraftwerk、Neu!と続けてクラウトロックを集中的に聴くことが出来たので特徴が掴みやすかったです。勉強になった!


次回は Massive Attackの『Mezzanine』お届けする予定です。お楽しみに!

最後まで読んで下さり有難う御座いました。


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