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American Football の『American Football』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

Midwest emoシリーズ!

今回は American Football の『American Football』を聴いてみた編をお届けします。

切なくも清涼感のある繊細なギターのアルペジオ、純粋で少し頼りない掠れた歌声、10代の苦悩や後悔を描いた歌詞。

若く、青く、感傷的な一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

1.Never Meant

音合わせみたいな、それぞれの楽器が軽く準備運動して、カウントが始まる。0:14〜始まった瞬間からこんな美味ペジオ(美しさの限界値を超えたアルペジオは美味しくなる)が聞けるなんて有難すぎる。同時に変拍子も味わえるの本当に素晴らしい。この曲でMidwest emo好きを目覚めさせられた。0:54〜歌声の純粋さ、青さ、瑞々しさ、ずっと胸が苦しい。歌詞もそう。同じアルペジオを繰り返しているけど、どんどん壮大に切なくなっていく。2:41〜甲高いギターの音が若さで刹那。

2.The Summer Ends

さっきよりもさらに陽が落ちている感じ。「アルペジオ」としか発せられなくなるからこれ以上美味ペジオを放出しないでほしい。トランペットが夕焼けオレンジ。タイトルも良すぎる。ドラムのポコポコ感がより寂しくさせる。1:56〜ただでさえ胸が締め付けられる歌声なのに、囁かれるとさらに危ない。中盤以降の静かな盛り上がりに拳を握りしめてしまう。3:15〜アルp…もうやめて…泣。4:13〜ドラムが小刻みに震えている。私も小刻みに震えてしまう。

3.Honestly?

ベースの切なさ、ずるい。ややシリアス。音数の少なさで膨らむ想像力…何かしらを懐古して思いを巡らせてしまう。「Honestly I can't remember those teen dreams,All my teenage feelings and their meanings.They seem too see-through to be true. 」という冒頭の歌詞が好き。10代の頃の自意識とか気持ちって危うくて眩しい。1:53〜さっきからずっと好きな音しか鳴っていなくて怖い。間奏の伸びやかなギターの響き方に泣ける。「ずっと間奏が続いたらいいのに…」と思っていたらそれはアウトロで、気づいたら終わってた。

4.For Sure

度々入ってくるトランペットの音沁みる。もし、アイドルだったら(?)担当カラーは夕焼けオレンジって自己紹介するんだろうな(?)。儚げ掛け合いボーカル。American Footballの鳴らすギターって何でこんなにも水色で凄まじい清涼感があるんだろう。

5.You Know I Should Be Leaving

情けない、守ってあげたくなるアルペジオ。守ぺジ…(新たな感情の芽生え)。アルペジオの絡み合い、各楽器の間の取り方に集中して聴くだけでも気持ち良すぎるからインストでも満足感が半端ではない。勝手に行間を読み、勝手に切なくなる。フェードアウト悲しい。置いていかないで…

6.But the Regrets Are Killing Me

寂しすぎる。これ以上良質なアルペジオを聴き続けて良い訳がない。痛い目に遭いそう。切なくて心がズタズタ。歌声どんどん弱々しさが増していて、本当に守りたい。1:10〜好き。止めと流れるような演奏との緩急にやられる。3:05〜ベースの落とし方素敵。後悔とか別れとずっと向き合っているな…

7.I'll See You When We're Both Not So Emotional

冒頭の静かな興奮感じるドラム好き。繊細で細やかな演奏がくすぐったい。0:35〜じわじわと迫り来るギターが光。泣きますよ。2:18〜ベースのメロディ格好良い。たまに掠れたりする歌声が、守りたいスイッチを押してくる…

8.Stay Home

夕方と星空が入り乱れている。綺麗で悲しい…泣。深夜〜まだ外は暗い朝方なような気もしてきた。このアルバム、ずっと誰かとの関係性とか、過去の後悔とかに悶々としているけど、眠れない深夜の考え事みたいだな。「But that's life - so social . . .」→わかる。歌声が弱々しくて居た堪れない。私が守らなきゃ…。散々嘆いた挙句、「So stay home」という決意に至るのいいな。アウトロの繰り返しのギター聴いたら抜け出せない後ろ向きの思考の中でグルグルしてしまいそう(時にはそういう時間は必要なんだけど…)。8分以上あるんだ…!?!!

9.The One with the Wurlitzer

インスト曲。時間軸の枠組みを超えて何だか冬っぽい。またトランペットに会えて嬉しい。トランペット繊細な感情表現に惹き込まれる。心に余韻を残して終わっていくもんだから、ずっとこの世界観の中に取り残されてしまう…曲が終わってもまだ私、ジャケ写の家の前に居るんですけど…泣。

American Footballは1997年に結成されたアメリカの4人組ロックバンド。1999年に本作を発表し、2000年に活動休止。2014年に活動再開し、2枚のアルバムをリリース。メンバーはMike Kinsella(Vo.&Gt)、Steve Lamos(Dr)、Steve Holmes(Gt)、Nate Kinsella(B)。


本作は1stにしてラストアルバム。それでこんなにもemo史に名を残しているのだから凄い。

内山はAmerican Footballめちゃくちゃ好きです。レビューできて嬉しい…!

久しぶりに真剣に聴いたら良すぎて意味がわからなかったな。

アルペジオに弱いことを自覚しているので、最近アルペジオを褒めるの自粛していたのですが、すみません。無理でした。

そして、ボーカルのMike KinsellaはEMOにおいて欠かせない存在ことキンセラ兄弟の弟!

Mike Kinsellaは兄のTim KinsellaとCap’n Jazzを組んでいて、そのCap’n Jazzの解散から、キンセラ兄弟を中心にして、American Footballや、Joan of Arc、OWLS…など、emo史において重要なバンドを誕生させ、emo史に名を残した最強兄弟…

(ちなみに同じく、American FootballのメンバーのNate Kinsellaはキンセラ兄弟と従兄弟!)

Cap’n Jazzとキンセラ兄弟は全ての原点的存在なのです。

Cap’n JazzはEMOのルーツの一つであるハードコアの流れを汲んだ爆発力のある音楽性で、American Footballの音楽性とは結構違うのがまた面白い!

ボーカルのMike KinsellaはOWENという名前でソロもやっているのですが、これまた良い…要チェックです。


次回もMidwest emoシリーズ!

次回は Cap'n Jazz の『Analphabetapolothology』を聴いてみた編をお届けする予定です。

お楽しみに!

最後まで読んでくださり、有難うございました。


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