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ゆらぎ

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2023年4月の記事一覧

いつもそうだ。わたしの 好き は、口から出すと薄くて嘘っぽくて、届く間にどこかに消えてしまう。肝心なことは、いつもあなたには届かない。

あなたを思い出すと苦しかった。あなたの作るものから目を背けた。あなたの感性がわたしの心の奥の奥に手を伸ばして、そこにあるすべてを掴んでしまう。空っぽになってしまう。わたしはわたしが見えなくなってしまう。

あなたは才能に溢れていた。飛び抜けたものがあると言うよりは、どれも大抵のことはできてしまった。そんなあなたにも、いや、そんなあなただからこその悩みや苦しみがあったことをわたしは知っている。それでも、あなたを羨ましいと思った。時にはそれが、悔しさや憎しみにも変わった。