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ベトナム視察録-Part.1-

2023年2月11日から2月23日、ベトナムに視察に行ってきました!
ハノイとホーチミンをメインに13日間の旅となりました。
前半の3日間では、加賀市主催のこちらの視察ツアーに参加させてもらい、ハノイを視察。
参加メンバーは弁護士や税理士、海外起業家などとっても多彩。現地でのコーディネーターを務めて下さったのはハノイに拠点を置いて3年目の徐さん。

そんな頼もしいメンバーと共に、普通の観光旅行では絶対に分からなかった「ベトナムの今」をがっつり、がっちり見てきました!
この記事では、特に印象的だった3つのポイントをレポートしていきます!
※数字的データよりも肌感を重視したソフトな記事ですよー!:-)

【もくじ】
1.ベトナムってどんな国?
2.ハノイとホーチミンの違い
3.圧倒的スピード感
4.日本との共通点と違い
5.まとめ

1.ベトナムってどんな国?

海に沿うような形

・人口:約1億人
・面積:331,700 km²(九州を引いた日本とほぼ同じ)
・通貨:ベトナムドン(100円は17,400ドン程度)
・言語:ベトナム語
・首都:ハノイ
・歴史:ベトナムが完全に独立したのは今から47年前と最近のこと。
古くはベトナム王朝として王室を持っていたが、長らく中国の支配下に置かれてきた。
19世紀に入り中国の支配から解放されたが、フランスの介入によってハノイが占領され、事実上のフランス植民地に。
第2次大戦中はドイツや日本からの干渉も受け、終戦後に指導者であるホーチミンが組織するベトミン(ベトナム独立連名)の民族運動によって、独立に向けて舵を切る。
しかし、その後も独立を阻止しようとするフランスとの間に起こったインドシナ戦争、ベトナム国内での南北対立、アメリカの干渉によるベトナム戦争など、大きな戦争を経験してきた。
アメリカの攻撃に辛勝したベトナムは南北統一を経て、1976年にようやく「ベトナム社会主義共和国」として独立を果たし、現在に至る。

2.ハノイとホーチミンの違い

政治と文化の中心地と呼ばれる首都ハノイと、経済の中心地呼ばれるホーチミン。両者の違いはとっても明快で興味深いものだったのでご紹介します。

■街並み

ハノイ市街はまさに「文化と伝統」を良い意味で色濃く残す町でした。
ホアンキエム湖を中心として、個人経営の小さなカフェや飲食店が8,500店舗以上あるそうです(2020年情報)。

そんな個人経営のお店はどれも少し古くて縦に長いつくりの建物ばかり。私が入ったカフェもそんな作りで5階建てでした。日本で例えるならば下町、上野浅草のような雰囲気かと思います。

ホーチミンでも同様の建造物はあるものの、メインは小~中規模のビルや比較的近代的な建物が目立ちました。中心と言われている1区は渋谷新宿のような雰囲気を感じる事ができました。

そして、空気の綺麗さは圧倒的にホーチミンの勝利。
ちなみにハノイは世界で3番目に大気汚染の深刻な土地だそうです。
「同じベトナムでも2都市でここまで違いがあるのは、ハノイが盆地の地形をしているから、排気ガスの停滞がすごいんだ」
と現地の方に教えてもらいました。

ホーチミンの高島屋

ホーチミンに到着して、日本人としてすぐに目についたのは何と言っても日本の百貨店やレストランの多さでした。(ハノイではあまり見なかった!)
高島屋をはじめ、寿司店、焼き肉店、セブンイレブン、ファミマなどがそこかしこにありました。
こんなに多くの日本企業を見かけると、ベトナムと日本の経済の親密さが分かりますね。
ちなみにホーチミン在住の日本人は約1万人、ハノイは約8千人です(2022年情報)。

■人の性格

2都市では住民の性格にも大きな違いを感じました。
私なりの言葉で表すと、

「付き合うならホーチミンの人
 結婚するならハノイの人」

です。笑

ベトナムの方々にお話を聞いていると、
【ハノイ】の人は
・真面目
・学力が高い
・少しシャイ
・節約家
・打ち解けるのに時間かかるが仲良くなれば絆強い

【ホーチミン】の人は
・フレンドリー
・浪費家
・遊び好き
・Easy going
・打ち解けるの早いけど忘れるのも早い

という事が判明しました。
ベトナム人の性格について聞き込みをしていると、あるベトナム人男性が分かり易いお話をしてくれました。

ハノイでは、たまにスリやひったくりが起きるんだ。
そんな時は周りで見ていた人たちが、犯人に向かって全員で立ち向かう。
そして犯人をボコボコにしてみんなで正義を守るんだよ。
でもホーチミンだと、皆良くも悪くもLight and Easy(気軽でのんき)だから、ひったくりがあっても追いかけずに見逃す。
そしてみんなで後から励ましてくれて、酒を飲んでカラオケをして忘れるって感じだよ。

まさに!!
私はどちらも素敵だと思いますが、とにかく両者の個性がはっきり出ていて面白かったです。

3.圧倒的スピード感

今回見てきたベトナムは、恥ずかしながら私の想像の10年先を行っていました。その想像を超える発展スピードは、正直この旅一番の衝撃でした。

■3つの衝撃光景

ベトナム人技能実習生

「ベトナム」と聞いて思いつくワードの上位に「技能実習生」が挙げられます。日本には約19万人のベトナム人技能実習生が居るそうで、
日本へ「出稼ぎ」に来ているイメージが強く、故にベトナムは貧しい国なのだろう。街もさぞ発展が遅れている事だろう。
という印象を持つ日本人は多いのではないでしょうか。
私も完全にその一人でした。

しかし3つの光景が、そんな古いイメージをちゃぶ台のごとくひっくり返してくれました。

  1. ハノイのスマートシティ

  2. ホーチミンの高層ビル群

  3. 飛行機の窓から見た東京と同等に輝く夜景

※数字でのデータはネット上でいくらでも調べられるのでここでは私の肌感をもとにお話をしていきますね

人工ビーチと向こうに見えるベトナミーズビバリーヒルズ
ホーチミンの高層ビル
深夜0時でこの輝き@ホーチミン上空

ベトナムは、東南アジア新興国でも成長率がトップであり、
今後10年間、毎年7%の成長が見込まれています。次の10年間の高成長が見込まれる注目の国。

そんな素晴らしい数字を出していても、実はホームレスや物乞いで溢れているのでは?他の国は沢山いたぞ!、これまでアジア諸国を旅してきた私は思っていましたが、ハノイにはほとんど0。
数年前まではいたらしいのですが、最近ではぱったり見なくなったと。
これも社会主義国家の良い一面なのでしょうか。

■スピードの秘密

そんな猛スピードの発展を遂げているベトナムですが、なぜ他の東南アジア諸国と比べてそんなに早くかつ適当ではない発展が叶っているのか?

その秘密は

  1. ベトナム人の性格

  2. 政府の規制が比較的弱い

という点にあるのではないかと私は考えました。
※ここは完全に考察なのでご意見ある方是非教えてください!!

まず、ベトナム人の性格はとても日本人に似ているなという印象を私は持ちました。
北部と南部などでも違いはありますが、基本的にはある程度約束を守ってくれて、信頼のおける誠実さを持っています。

ですので、日本国や海外企業としてもベトナムへの仕事の依頼などはある程度安心して任せられるのではないか。
そこからこんな好循環が生まれているのではないか。

人間性で信頼される⇒海外企業から仕事を任せられる⇒働く人たちが技術を習得⇒高品質の納品で信頼がさらに向上⇒また仕事を受注する

恐らく戦後の日本も少し似たような発展の仕方をした側面があると思います。ベトナムにもそんな一面を感じました。
(詳細気になるので是非詳しい方教えてくださーい!笑)

続いて2つ目の政府の規制が比較的弱いという点についてです。

これはコーディネーターの徐さんから聞いたお話なんですが、ベトナムは「ルールが無いものに関してはとりあえずOKしてみる」
ような文化があるんだそう。

例えば電動バイク。
電動バイクが発売されてから、電気で走るバイクに関する法律がまだ無かったために、
特に免許不要、年齢制限なし
で乗れたんだそうです。
※後に法律も整備されたそう

ベトナムでよく見る電動バイク

そんな「とりあえずやっていいよ」精神のあるベトナム政府のもとで、様々な新しいプロジェクトが大小たくさん立ち上がり、この発展をさらに加速させている。
補助金などは日本より薄いけれども、文化的には非常にスタートアップ企業に優しい土壌が整っていてワクワクしちゃいますね。

4.日本との共通点と違い

日本に住んでいる私から見ると2国の共通点と違いがやはり目につきました。

■心地よいゆるさ

「日本は息苦しい」
「裕福でも幸せが無い、窮屈だ」
といったいわゆる若者の声的なものを皆さんもニュースなどで見た事があると思います。私も日本でかなり自由に羽を伸ばせている方ですが、そう感じる事は多々あります。

日本人の「ルール死守」並びに「周りに合わせる主義」はコロナをきっかけにとても分かり易く社会に示されたかと思います。

マスク出勤

だからこそ守られている快適さもあるので一概に悪いと言うつもりはありませんが、少なくともベトナムはもっと息がしやすい環境だったと感じました。

バスや飛行機でもある程度の人が、まあまあな声でお喋りしていて、それを特に気にせず、あるいは少しだけ我慢して過ごす。
なんだか「許容範囲内での迷惑」をみんなで掛け合って、「近くの人を出来るだけ手伝う」ような文化だなあ、と。

マスクを忘れたら隣のおじさんが差し出してくれたり、デカいバックパックを背負っていたらお兄さんが手伝ってくれたり、
あるお兄さんは、知らないおばあさんの荷物を持ってあげたまま出国手続きまで一緒にやってあげていました。

そんなご近所の助け合いが日常的に行われている環境に身を置く事の安心感。
これはベトナムが特別というわけでは無く、日本が特殊なのだと思います。

どうかこのままの心地よいゆるさを保ったまま発展を遂げて欲しいと、心の奥で願いながら飛行機に乗りました。
そして、日本もどうかもう少し人と人が気にし合って、声を掛け合っていける国に成長していければと願います。脱孤独大国。

5.まとめ

この記事では数字や論理よりも、肌で感じたソフトな温度のある感覚をお伝えしたつもりです。
とにかくベトナムは勢いがすごい、一度行けば必ず感じられるはずです。
そして文化の深さを知ればきっともっと楽しくなり、もっと好きになれるんだろうと感じた旅でした。

いやー、客観的に記事を書くって難しいですね!
私自身、まだベトナムから帰国して自分の感想を誰かにぶつけて議論していないのでまだまだ浅い感想のままだと感じています。

ですので、ベトナムについて少しでも意見をお持ちの方がいればぜひともお話してもっともっと知識を深めたいです。
これから様々なジャンルに分けてベトナムに関するコラムを書いていこうと思いますので、よろしくお願いいたします!

次回はハノイの3つのスマートシティについての記事です、是非ご覧ください!


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