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今はまだちょっとむずかしい。



半年ほど前に、用事があって学生時代を過ごした街に行った。


学生の頃は楽しい思い出だけじゃなく、苦しかった思い出もたくさんある。正直に言うと半分以上苦しい思い出だと思う。


大学は高校と違って、本当に様々な価値観の人が集まってくる。高校の時に「合わない人」というのが全く存在しなかった生活を送ってきたわたしは、大学の雰囲気に馴染もうとして無理をして結果的に苦い思い出を作ってしまった。


楽しかった、幸せだった思い出ももちろんある。初めての生活、初めてまともに乗った電車、初めて自分でお金を稼いだバイト、ワクワクしながら友達と街に繰り出した日々、大好きだった人と通った道、その人に会う為だけに乗っていた路線。


わたしの学生生活の4年間を一言で言うと「苦しかった」というのが本音。もう一度同じ学生生活を送ることは耐えられないなと思う。それくらい、本当に苦しかった。


久しぶりにその街に降り立った瞬間、当時の全ての感情が蘇ってきて、センチメンタルな気持ちになった。胸の奥がギュッと掴まれて涙が出てきた。懐かしい、というよりも苦しい逃げ出したい、と思った。

きっとこれからもその街に行く度、そんな気持ちになるのだろう。


そんな気持ちになるのはきっと当時の気持ちを整理できていないから。それを急ぐつもりはない。傷の深さを自分が一番よく知っているから。


ゆっくりゆっくり時間をかけて、「あぁ、そんなこともあったなぁ。久しぶりに行ってみようか」と思える日が来るのを気長に待ち続けようと思う。







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