MIU404が面白すぎる件について
MIU404は観ているだろうか?
観ていないあなた、さあ観よう。最終回が来週だ。一緒に見届けよう。
今クールで一番面白いのは、MIU404だと私は思っている。
まだ観ていない人がいるのなら、どうか観て欲しい。
MIU404大好き人間として、このドラマの好きなところや魅力をたくさん書いてみたので、
もし良ければ読んで欲しい。
このドラマは、刑事ドラマである。
毎度事件が起きるのだが、それは大抵「社会問題」に根底で繋がっている。
一番わかりやすい例は、5話だろうか。
「外国人労働者」がテーマである。
「外国人労働者問題は視聴率取れないんだよ」なんて登場人物で嫌味を利かせながら
あまり日常生活では触れることが少ない外国人労働者問題を、
こうやってドラマで問題提起してくるところが野木さんらしくてとても私は好きだ。
良い意味で、MIU404は後味が良いドラマではない。むしろなんだろう、もやもやする。
伊吹と志摩の掛け合いはポップだし、事件が解決する痛快さだってある。
けれどこの後味の悪さは、根底に「社会問題」があり、
ドラマが終わっても私たちが生きているこの世界にその問題があり続けることが原因なのだろう。
アンナチュラルが「絶望の中の希望」を描くドラマなのだとしたら、
MIU404は「この世界の現実」を描くドラマだ。
アンナチュラルの方が重たいドラマだと思っている方もいるかもしれないが
私はMIU404の方が重たいドラマだと思う。
そしてこれは野木さんのどのドラマにも言えることだが、
本当に時間の使い方がうまい。
45分間でカットすべきシーンが無く、下手な映画より内容がずっしりしている。
連ドラの限界を攻めているというか。
スピード感と情報量が圧倒的にあるはずなのに、視聴者を置いてけぼりにしない感じ。
そして観終わったあと、「今日もすごいものを観てしまった...」となる感じ。
MIU404見ているみなさんわかりますよね、この感じ。これをいろんな人に味わってもらいたい!!ただそれだけなのだ。
演出もめちゃめちゃ良い。
最初に震えた演出は4話の高速道路の描写。
編みぐるみを乗せたトラックと、青池を乗せたバスが分岐点で分かれるところ。
トラックは上の方へ(希望)、トラックは下の方へ(絶望)の描写が良い。
5話の紫陽花の花言葉「心変わり」も、初めて知ったときはまじかよやられた...!!と思った。繊細すぎる演出。
6話のスイッチの描写も良いなあ。ランプの点灯が特にわかりやすくて良かった。
全体を通してだけど、スイッチはキーワード。
MIU404×スイッチのことは、きっと最終回が終わったら書くと思うので、ここでは書かないけれど、
とにかく良かった。
8話の、志摩が伊吹に差し出した手は、香坂に差し出したかった手なんだろうな、と連想させる。
手だけの画角良かった。
その手を掴んで起き上がる伊吹が、本当に二人は「相棒」なんだな、と。大切な人のスイッチを押せなかった二人が支え合って生きてるんだなと...!!(エモい)
二人のこのやりとりが屋上(香坂が亡くなったところ)で行われているのもめっちゃ良い。
9話もめっちゃ良かった。駆け抜けるような塚原あゆ子演出回。
成川君に対しては、「聞く」がキーワードだったな。
SOSの電話を最後まで聞いてくれない久住、助けての声が聞こえた伊吹、「全部聞く」と言ってくれた九重。
8話の伊吹の件があったからこそ、息吹の表情の一変さや焦り具合が本当に辛くて引き込まれて、見ていて苦しかった。
10話は本当に完璧だった。
「正義って実はめちゃくちゃ弱いのかも」という台詞がぐさり。そうだよね、悔しい。悔しいけど正義ってそういうことなのかもしれない。 そして志摩ちゃんの「死んだやつには勝てねえよ」からの伊吹の「生きてれば何度でも勝つチャンスはある」が良いなあ。
そして最後の静かな東京の夜景、という描写があまりによかった。
「フェイクニュースとの対比」「捕まえられない久住が溶け込んだ夜景」「正義と悪が渦巻く世界」とか、なんかそういうものを全部腹に収めて、
東京の夜景を見る、みたいな。
うまく言えないが、大好きだった。
あと、他局でだけど、フェイクニュースとかSNSの悪用についてあんなに訴えかけていた菅田将暉が、
それを悪用する役をやっているのがめちゃめちゃ面白かった。(本筋では無い)
このドラマ、しかもタイトルもいいんだよなあ。
お気に入りは5話の「夢の島」。
もちろん外国人労働者にとっての日本のことなんだけど
夢の島=ゴミでできている。
日本という国は、外国人労働者(ゴミ扱いされる)によって成り立っている国であり、そういうふうに考察していくと
本当によく出来たタイトルだなって。
「分岐点」「君の笑顔」「現在地」も好きだった。
最新話の「Not found」もめっちゃ良かった。
そして何と言っても主題歌。「感電」
いや、最高すぎないか?
タラタタッタッタ♪ たった一瞬のーー
ってかかった瞬間が本当に泣けるんですよね。
8話の感電は神ってた。伊吹....ってなった。
語彙力ないので伝えられないが、まあつべこべ言わず観よう。
こんなに完成度の高いドラマ、そうそう無い。
なかなかないレベルのやつである。
役者陣、演出、脚本、音楽、全てが素晴らしすぎる「MIU404」。
面白すぎる展開を迎えているが、来週で最終回だ。
今からロスが怖い...私は最近やっと空飛ぶ広報室ロスを抜けたところなのに、また新しくロスになってしまいそうで怖い...
伝説を見届けよう。
「リアタイしておけば良かった!!」と、いつか言わないように、
とにかくParaviやTver(こっちは登録不要・無料ですよ!)で、追いついて、最終回を観よう。
そして観ているみなさま、
心して見届けよう!!
どんな最後を見せてくれるのか、期待して待っていたいと思う。
とにかくみんなMIU404観よう!!!
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