愛を認めて
私はどうにも恋人がいたことありそうな雰囲気を持ってるらしく、学校の先生にさえも「好きな人とかいないの?」としばしば聞かれる
その度に私は「みんなが好きです」とか「友達といるのが楽しいから満足してます」と答えていた
だって事実、恋愛より友達が大切なんだもの
嘘じゃない。なんで?とかでもない
「みんなが好きです」と答えてるのに「そうじゃなくて好きな男の子いないの?」と聞かれる
「友達がいちばん大切なので」と答えてるのに「でも言い寄られたことぐらいあるでしょ?」と聞かれる
なんで私は男の子を好きになる前提なんだろう
なんで言い寄られてたら付き合ってなきゃいけないんだろう
なんで友達がいちばんって言ってるのが伝わらないんだろう
なんで恋していないといけないんだろう
現状に満足していることが伝わらないのがとっても悔しい
私は友達が大好きだ
授業に出られなくても講堂に入れなくなっても変わらず接してくれる大事な友人たちだ
さっぱりしていていざこざもなくバカみたいに笑って課題の多さに嘆いて過ごしてきた
永遠に続けばいいのにって思えるぐらい大切だ
「好きな人とかできれば症状落ち着くんじゃないかと思って」
一度だけ、先生にそう言われたことがある
とても嫌だった。悔しかった
私の疾患は誰か一人の力で治るもんじゃない
そんな簡単な話ならきっと共に過ごしてきた友人たちの力で治っているはずだ
悔しかった
私の友達への愛が軽く見られたみたいで
恋愛>友達と決めつけられたみたいで
そもそも誰かの力に依存して症状を落ち着けたって意味が無いのに
それを提案してくる先生が分からなかった
「いつか好きな人ができたらわかるよ」
その感情ってわからなくちゃいけないの?
知ってる方が偉いの?
どうして恋してない=未熟なの?
「本当に人を好きになったことがないんじゃないの?」
じゃあ今の私のみんなへの気持ちは何?
“好き”に入らないの?
私はどこかおかしいのかもしれない
変なのかもしれない
それでもいい
変わり者でもいい
おかしくたっていい
だからどうか私の想いを軽く見ないでほしい
恋愛してないから人を想えないやつだとみなさないでほしい
私はこの愛を認めてほしい
本当は誰に認められなくたって自分さえ認めてあげられればいいのかもしれないけどそれじゃ少し寂しい
大勢が思う形や色ではないのかもしれないけど
それでも確かに存在するこれは間違いなく愛だ
私は愛している
何かとやらかすドジな愛されっ子のあの子
食べるのも話すのもゆっくりで面倒見たくなるあの子
しっかりしててみんなをまとめるあの子
すぐにパーティを企画しちゃうあの子
カメラを向ければ変なポーズしかしないあの子
「行く?」「行くか」の二言で映画に行くフッ軽なあの子
みんな、みんな愛している
みんなより愛おしい存在がない
そんな私の愛、どうか、愛として居させてください
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