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2021年3月 観た映画まとめ

ミッドナイト・ファミリー

2019年 メキシコで公開

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メキシコ・シティは人口900万人に対し公共の救急車がなんと45台未満しかないため、不認可の「闇救急車」が存在している。
「ミッドナイト・ファミリー」は、「闇救急車」で生計を立てているとあるメキシコ人家族を追ったドキュメンタリー映画。

闇営業なので利用者から報酬を強制することが出来ないため、どんなに手を尽くして窮地を救ってあげてもタダ働きになることもしょっちゅう。
ガソリン代、包帯代、消毒液代など1件だけでもたくさんのお金がかかるので赤字になってしまう。とにかくたくさん現場に行って報酬を獲得するため救急車同士のカーチェイスが街中で繰り広げられたり、警察に賄賂を渡すことで逮捕を免れたりと信じられない現実が次々と出てくる。こんな現実があるのに公共の救急車を増やさないなんて政府は何を考えてるんだろう。メキシコの医療と警察の闇を見せつけられた。
ドキュメンタリー映画と思えないカメラワーク、患者の顔や血をモザイクを使わず極力映さないようにする気遣い、それなのに緊迫した様子が観客によく伝わる。
テレビ番組の緊急救命24時とは全く違う世界の医療ドキュメンタリー。
これ本当にすごいから皆に観てほしい。

らいか ろりん すとん -IDOL AUDiTiON-

2021年1月15日 日本で公開
監督:岩渕弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地

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「BiSH」「豆柴の大群」などのガールズグループが所属している音楽事務所「WACK」が毎年行う1週間の合宿オーディションに密着したドキュメンタリー。

ファンではないけど、たまたま無料で観る機会があったから観てみた。
WACKの「めちゃくちゃ歌やダンスが下手くそでもがむしゃらにやっていればそれでいい」みたいなやり方は韓国や中国の完璧主義なアイドルを推している私には響かなかったな・・・。観る前に映画館のスタッフから「感動するかドン引きするかの二択だよ」と言われていましたが、私的にはドン引きだった。ごめんなさい。
でもBiSHのセントチヒロ・チッチさんが凄くカッコ良くて魅力的だなと思った!
カリスマ性があって、人気なのも納得。

夏時間 原題:남매의 여름밤

2020年8月20日 韓国で公開
監督:ユンダンビ

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夏休みのある日少女オクジュと弟のドンジュは、事業に失敗した父と一緒に祖父の家に引っ越すことになった。
唐辛子や葡萄、西瓜が実る庭と広い居間、懐かしい雰囲気が漂う祖父の大きな家に対してオクジュは少し居心地が悪く感じていた。そんなある日、離婚危機に陥っていた叔母が引っ越してきた。

おじいちゃんの家が素敵すぎて、将来こんな家に住みたいと思った。
二重まぶたに憧れたり、自分にくっついてくる小学生の弟が鬱陶しかったり、オクジュの「思春期」の姿がとてもリアルで、そこが一番良かった・・・!
ひょうきんな弟ドンジュがおじいちゃんの誕生日パーティーで踊ったダンスに思わず吹き出しそうになった(笑)
グッズが可愛くて、パンフレットも合わせて全部購入しました!

ミッドナイトスワン

2020年9月25日 日本で公開
監督:内田英治

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新宿のニューハーフクラブで踊り子をしているトランスジェンダーの凪沙。親にカミングアウトをしておらず、故郷の広島を離れて少ない給料で性別適合手術の費用を貯めるために細々と、孤独感を抱えながら暮らしていた。
ある日突然、凪沙は母親からの頼みで姪の一果(いちか)を預かることになる。一果は母親から虐待を受けていたせいで心を完全に閉ざしていて、凪沙は彼女を煩わしく思っていた。
一果は学校帰りにたまたま覗いていたバレエ教室に入ることになるが、そこで一果はバレエの才能を開花させる。
彼女の才能を目の当たりにした凪沙は、自分を犠牲にしてでも一果を支えようと決意する。

これを観て、映画館で初めて泣いた。
数行ではまとめきれない、とにかく伝えたいことばかり。
これを観た翌日、日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀主演男優賞(草彅剛)・新人俳優賞(服部樹咲)など9つの賞を受賞してとても嬉しくなった。
トランスジェンダーを描いた映画なのもあり、批判の声も多かったようだけど私はこの作品がすごく好きだと思った。

愛しのダディー殺害計画

2020年12月11日 日本で公開
監督:イリエナナコ

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仲良し姉妹のマリとエマは、母親が蒸発して以来優しい父と3人で暮らしていた。しかしある朝、父が「再婚したい」とマリとエマに打ち明けたことで、2人は「大好きなダディーが再婚相手の相手に取られる前に自分たちでダディーを殺してしまおう」と計画する。

イリエナナコ監督がクリエイティブディレクターとしても活動しているのもあってか、とても可愛らしい映像になっていた。
30分ほどの短編映画の中に主演の佐藤ミケーラとモトーラ世理奈のちょっと病的で毒っぽく、かつポップな可愛さが詰まっていた!佐藤ミケーラの喋り方が舌ったらずでめっちゃ可愛い。

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