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2020年9月 観た映画まとめ

浮城

2012年5月19日 香港で公開
監督:厳浩(イム・ホー)

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 実話を元に作られていて、英国領時代から香港返還までを描いている。イギリス兵と香港女性の間に生まれた主人公が貧しい水上生活者(蛋民)に買い取られる。彼は家族のために身を粉にして働き、遂に東インド会社の重役まで上り詰める。自分の出生に悩み、差別を受けながらも立派に成長していく主人公と、血が繋がっていなくても他の妹や弟たちと同じように愛情を注いでくれたお母さんに感動・・・。

金枝玉葉 邦題:君さえいれば/金枝玉葉

1994年7月23日 香港で公開
監督:陳可辛(ピーター・チャン)

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 私が大好きな香港人俳優、レスリー・チャン主演作。人気歌手・ローズに憧れて彼女に近付くためにオーディションを受けて歌手になった主人公ウェイ。しかしローズの恋人サムに恋してしまう。ウェイは性別を偽って男として生きていたため彼になかなか打ち明けられずにいた。
 意外とコミカルなシーンが多かったけど、徐々に距離が近づいていくサムとウェイにドキドキしちゃう。登場人物1人1人が魅力的でイライラモヤモヤせずに観れて面白かった。

섬 邦題:魚と寝る女

2000年4月22日 韓国で公開
監督:김기덕(キム・ギドク)

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 釣り堀を営む言葉を発さない孤独な女と、浮気した恋人を殺し自殺したい男の歪んだ愛の物語。島と島を行ったり来たりを繰り返し、時間がゆったりと流れていく中で歪んだ愛情が渦巻いていく。倫理的に(?)アウトなシーンも多く、グロテスクなシーンはかなり痛々しいので目を背けてしまった。動物への暴力描写があって見てられなかった・・・90分ほどの短い作品だけどかなり長く感じた。見終わった後はすごく鬱になる。

シグナル100

2020年1月24日 日本で公開
監督:竹葉リサ 

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 同名漫画の実写化作品。とある高校の1クラスの生徒たちが、特定の行動をとると自動的に自殺するという催眠をかけられてしまったという話。電話をかける・涙を流す・ペットボトル飲料を飲むなど日常で当たり前にすることが自殺の引き金になってしまうという恐ろしい催眠・・・自殺のシグナルが100個もあり、しかもそれが何なのかわからない!催眠を解く方法は最後の1人になることのみ。実写版は原作漫画とはキャラ設定とかだいぶ違った。正直原作の方が面白かったと思う。

Dream Boat

2017年 ドイツで公開
監督:Tristan Ferland Milewski

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 ゲイだけが集まる豪華客船の旅を捉えたドキュメンタリー映画。国籍・年代関係なく集まった参加者たちは家族や宗教や障害、文化のしがらみを忘れて旅を楽しむ。しかしその一方で自分の中でのゲイらしさって何なのか、ゲイであることを隠しストレートらしく振る舞うことへの葛藤、どうすれば自分を心から愛してくれる人に出会えるのか、自分にとってセックスって何か悩み、語り合う者もいた。
 この豪華な旅の裏にあるごく普通の恋愛・人生の悩みを赤裸々にカメラに捉えられていて見応えのある作品だった。

벌새(邦題:はちどり)

2019年8月29日 韓国で公開
監督:김보라(キム・ボラ)

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 名古屋での上映が終わってしまう前日に駆け込みで観に行ってきた。人生初のミニシアターでの映画鑑賞だったんだけど、ミニシアターのレトロ感が「はちどり」とぴったりで世界観に浸れて良かった。
 ここで語るには少し枠が足りない、それぐらい深く考えさせられる作品だった。

mid90s

2018年10月19日 アメリカで公開
監督:Jonah Hill

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 「はちどり」を観に行った日、映画館はしごして観た。奇跡的に「はちどり」と同じ90年代という設定で、あの日この2本を観て良かったと思う。
 スケーター少年たちの青春ストーリーなので観客はお洒落なストリートルックの若いお兄さんお姉さんがほとんどだった。16mmフィルム、クールなプレイ、ガンガンに流れる90sの音楽やファッションにテンション上がった。パンフレットまで買っちゃったぐらい気に入った作品。

バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌

2003年7月5日 日本で公開
監督:深作欣二・深作健太

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 先月に前編を観たので今月は後編を。監督の深作欣二がクランクインして間もなく亡くなったので息子の深作健太が後を継いで制作されたらしい。前編はとても面白かったけど後編は正直微妙ではある・・・キャラの作り込みが足りなさすぎてあまり登場人物に感情移入できなかったり、最後まで「こいつ誰・・・」状態だったり。後編作らなくても良かったような気もしている。でも竹内力の存在が面白すぎたので○

마녀 邦題:The Witch / 魔女

2018年6月27日 韓国で公開
監督:박훈정(パク・フンジョン)

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 韓国公開当初から気になっていたんだけど、ついにNetflixで公開されたので早速観た。「梨泰院クラス」のイソ役だったキムダミが凄い。完全にイってる目と返り血が似合いすぎる(褒めてる)。貴公子役のチェウシクが「パラサイト」のギウ役だったと後から気付いた。雰囲気違いすぎて全くわからんかった・・・黒髪ロングちゃんが小松菜奈とあいみょんを彷彿とさせるミステリアス美女だった。遺伝子操作されて生まれた殺人マシーン同士のバトルが超爽快で面白かった。グロ耐性ある人は観て。

白日焔火 邦題:薄氷の殺人

2014年3月21日 中国で公開
監督:刁亦男(ディアオ・イーナン)

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 「薄氷の殺人」は今月25日に公開された映画「鵞鳥湖の夜」と同じディアオ・イーナン監督×女優グイ・ルンメイ主演作。それが観たくて予習用(?)に鑑賞。グイ・ルンメイのデビュー作品「藍色初恋」を観たことがあるんだけど当時17歳の瑞々しい雰囲気とは打って変わってミステリアスで不幸な雰囲気を纏った女の役がぴったりだった。
 ネオンの光が印象的な映像が不気味に感じつつも綺麗だった。

父後七日 邦題:父の初七日

2010年8月27日 台湾で公開
監督:王育麟、劉梓潔

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 父を亡くしてから葬儀を執り行うまでの七日間、遺族に起こった出来事を描いた作品。私が台湾にいた頃、爆音で歌やら何かスピーチのようなものを聞いてイベントでもやっているのかと思ったらまさかの葬式で驚いたことがある。台湾・道教の葬式って盛大で派手でパーティーみたい。結構シュールで、不謹慎だけど笑っちゃう。「父の初七日」はすごく「台湾」を感じる作品で、何だか懐かしいなと思って観ていた。

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