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竹生島・琵琶湖に守られた祈りの島

『パワースポット』としても知られる竹生島(ちくぶしま)
目立たないけれど実はすごい滋賀県、琵琶湖にある島です。
今回初めて行ってみて、弘法大師・空海ゆかりの、豊臣秀吉国宝建築も残る歴史深い信仰の島だったことがわかりました。

またご本尊の大弁才天は、江ノ島・宮島と並ぶ「日本三大弁才天」の一つで、弁才天信仰の聖地ということです。

竹生島行きの観光船は、彦根・長浜・今津の3か所から出港。
今回はせっかくなので、滞在時間が最も長い長浜 → 今津 琵琶湖横断(110分滞在)コースで。
滞在時間が決まっているので、見忘れがないようある程度は下調べが必要かも。

長浜は長浜城の城下町で、黒壁スクエアなどおしゃれな街並みも楽しめるところです。
朝イチの出発なので、宿泊は長浜港に最も近いホテルグラツィエに決定。


にぎやかな街からは少し離れているけど、最上階にはジャグジー付きの大浴場がある、おしゃれで快適なホテル。

ビュッフェ式朝食は、琵琶湖を眺めながらゆっくりいただきました。

部屋からの琵琶湖

観光船は天候次第で出港できないことがあるため、乗船券の支払いは当日の朝にフロントで。(ホテル宿泊で10%の乗船割引あり。)
目の前が長浜港なのでゆっくりしていましたが、既にたくさんの人が乗船していました。

船内では琵琶湖についての観光案内が流れる
30分ほどで竹生島に到着

竹生島宝厳寺は724年に聖武天皇が、夢枕に立った天照大神より
『江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう。』
とお告げを受けて創建。

明治の神仏分離政策によって、宝厳寺竹生島神社(都久夫須麻神社)にわけられ、その後宝厳寺廃寺の危機もあったそうです。

船から降りた人は宝厳寺から左回りに進むようなので、混雑を避けて竹生島神社から行ってみました。

竹生島神社市杵島比売命いちきしまひめのみことがご祭神、八大龍王をお祀りしていることで有名で、まず最初にあるのが黒龍堂

黒龍が昇るというご神木
湖から龍が昇ってくる穴?
八大竜王拝所・『かわら投げ』もできる
赤い水晶玉?が気になる!
白巳大神

もう一度戻ってきた時に、神社本殿右側に見つけた『弘法大師庵』
空海さんが中国から帰国後に修行をされていたことを、ここで知りました。(直筆の書宝物館に残されています。)

目立たないので見逃すところだった『弘法大師庵』



竹生島神社本殿は豊臣秀吉寄進の伏見桃山城束力使殿(国宝)

拝殿左からつながる『舟廊下』は、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に作った日本丸の船櫓(ふなやぐら)を利用して作られたそうです。

豊臣秀頼が移築を命じたという渡廊下
本来の大阪城のデザインがわかる、貴重な国宝


1602年に豊臣秀頼が、京都の豊国廟から唐門観音堂舟廊下を移築。
現在の大阪城は場所を変えて徳川家が再建したものなので、豊臣秀吉の大阪城黒漆塗りに極彩色のお城だったことがわかる遺構になるそうです。

秀吉が建てたきらびやかな建築はもう存在しないと思っていたのですが、家康に燃やされる前にこそっと滋賀県の島まで運び、移築していたことに驚きました。

唐門正面


ご本尊の弁才天は「日本三弁才天」の一つですが、観世音菩薩は西国三十三ヶ所観音霊場の第三十番札所で、60年に一度しか見れないそうです。

弁財天堂
弁財天堂の左隣にある三龍堂
右側には不動明王
瑞祥水(ずいしょうすい)

HPを確認したところ、こちらの霊泉は「おいしいお水」ということなのですが、知らずに通り過ぎてしまいました。

ひっそりとある天狗堂


片桐且元が手植えしたというモチの木

階段をさらに登るとモチの木と呼ばれる木があり、秀頼が家臣に移築を命じた際に植樹された木だそうです。

雨宝堂

帰ってから調べたところこの雨宝堂では、天照皇大神が地上に降り立った時の姿、という雨宝童子をお祀りしているそうです。

三重塔と宝物殿

宝物殿は拝観料が必要ですがせっかくなので入ってみたところ、思いがけず弘法大師・空海直筆「御請来目録表」(から持ち帰ったお宝の目録)に出会うことができました。
いろんな地域で空海さんの足跡に出会うので、そのたびに驚きます。

一周したあと、再度気になる場所に行きたくなって竹生島神社に戻りましたが、結局おみやげやさんに寄る時間はありませんでした!

琵琶湖は淡路島と同じ大きさなので、だんだん海に思えてしまう湖


琵琶湖には他にも「沖島」「沖の白石」「多景島」などの島があるそうなので、次回は1日かけて4島を巡れる『ぐるっとびわ湖巡り』に乗船してみたい!



同じ滋賀県、天照大神のご両親をお祀りしている多賀大社の記事はこちら ↓


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