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FRIIS HOLM-フリスホルム マダガスカル64%ファストドライ・スロードライ-

 マゼンタとホワイトのパッケージが美しいパッケージ。フリスホルムのチョコレートデビューはこちらを選びました。乾燥工程にかける時間を変えて味わいの変化を試す実験バッチなので、もちろん2種購入です。マダガスカルのカカオは久しぶりです。
 フリスホルムというブランドは、デンマークのコペンハーゲンに工房があり、作り手のミッケルフリスホルム氏は元料理人なんだそうです。和歌山県の醤油蔵で醤油の製法に親しんだことから興味を持ち、乾燥醤油パウダーを用いたタブレットを作っているあたり、料理人の視点を感じます。

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マダガスカル 64% ファストドライ 乾燥時間を短くした「ファストドライ」。オレンジ色が入った茶色で、ぱきっと割ったとたん華やかな香りが弾けます。口に入れるとまず甘さが広がります。蜂蜜やネロリ、カモミールやバニラ、練りきりの和菓子など多様な(でもある種共通点のある)甘みです。後半、青バナナやライムの爽やかさも出てきます。滑らかに溶け、粒子はほとんど感じません。くどくない甘さですが、味わいがボヤけることなくしっかりとした主張を感じます。

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マダガスカル 64% スロードライ 乾燥時間が長い「スロードライ」。深く赤みがかった茶色です。割るとぽくっとした手ごたえ、締まりのあるウッディな香りです。バルサミコ酢など深みを感じる香り。口に含んでゆっくりと、こくのある甘みが広がってきます。黒糖にカスタード、ガトーショコラ。終盤、熟れたバナナのように甘く深い風味がします。どこかでトロピカルっぽさを感じる不思議な味わいです。しっとりと水分を含んだような湿りを残して滑らかに溶けていきます。

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 乾燥工程にかける時間の違いによって、こんなにも表情が変わるなんて驚きました。カカオってたのしい!


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