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塚山りりか氏の矜持、世界激変を添えてシリーズ

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以前にnoteで公開したお仕事小説「ワーク、アフェア、ジョブ」をリメイクしたものです。読み返して自分に刺さったので、もっと納得いく形に推敲を追加で重ねた物です。ストーリーの流れは…
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#下ネタ

【小説】塚山りりか氏の矜持、世界激変を添えて:第1章その2「ワーカホリックにつける薬は」

【小説】塚山りりか氏の矜持、世界激変を添えて:第1章その2「ワーカホリックにつける薬は」

    “2019年 仕事納め”

「疲れたー!」

 そう言ってこの日のリーダーである静男が休憩室に入ってきた。
りりかは休憩中だった。静男はりりかを見るなり彼女が担当する午後の手術についてあれこれ言ってきた。りりかは休憩中は仕事について考えたくない派だったので、内心では不承不承、先輩の静男に合わせて相槌を打つのであった。

「…嫌そうだな?」

どういうわけだかこの男はこういったことにすぐに気

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【小説】塚山りりか氏の矜持、世界激変を添えて:第1章その1「会話の潤滑剤に下ネタはやめていただきたいが」

【小説】塚山りりか氏の矜持、世界激変を添えて:第1章その1「会話の潤滑剤に下ネタはやめていただきたいが」

      “2019年 昵懇”

「おー、昨日はお疲れさーん。ちょうどつかやんが話題になってたとこだぜ」

 翌日りりかが出勤すると、さっそく手術室の先輩である尾花静男が声をかけてきた。それともう1人、静男と一緒にいたのは昨日のあの修羅場で共闘したレジデントスタッフだ。名前を原久瑠偉と言うのだが、静男に色々とどんなに大変だったか話していたようだ。瑠偉は、りりかを認めるとまるで宴会場で会ったかのよ

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