見出し画像

FP&Aに配属されるとどうなるのか

外資では一般的なFP&A=Financial Planning and Analysis=管理会計チームに配属されるとどうなるんでしょうか。くうやは、もともと経理(Accounting)一筋で生きてきたのですが、ある日FP&Aへの配属変えを言い渡されます。その当時の心境は複雑でした (いったいどんな仕事が待っているんだろう、Accountingにはもう戻れないのか、心配だ・・)。ここでは、くうやの実体験をベースに、外資におけるFP&Aの実態をご紹介しようと思います。
けっこうニッチな分野だと思うので、正確な記事を作りたかったのですが
いつも通り独断と偏見まみれですので参考にはしないでください。


1. FP&Aの業務

正直ふわっとしています。どうしてか分かりますか?そう。プランニングと名の付く通り将来の数字を作る(あるいは管理する)からです。将来の事なんて予言者でもないし分かるわけがありません。今までずっと1円の差額合わせを夜な夜なコツコツやっていたAccounting時代を思い出すと本当にふわっとしています。

さて、お仕事の紹介です。いろいろ不随するものはありますが
大体この3つに分類できます:

 Budgetting/Forecasting (予算策定、予測策定)
会社の予算やら予測を作ります。あるいはそれのサポートです。
翌月の数字をつくるという事であれば、まぁそれなりのものができます。
翌年の数字をつくるという事であれば、ふわっとしますがまぁできます。
10年後迄の長期計画をつくるという事であれば、えいや!になります。

 Variance Analysis (差額分析、予実管理)
1で作った数字と、実績を比べて差異が出ていたら理由を説明します。
1を適当に作って大きな差異が出たら、大変な事になります。
経営者が怒ります。
とくに翌月の予測が外れたら、なんで翌月の事もわからないんだ!と
怒られますが、分かっていたらこんなところで働いていません。

Ad-hoc Analysis (そん時そん時の分析)
2以外の分析としましょう。
急にくるのでびっくりします。

2. Accountingとの違い

見せる数字が違う
まずステークホルダーが会社内部の経営者になりますので、外部に公開している数字とは少し違ったものになります。平たく言うと、Accountingの数字はちゃんとしたやつ、外部に公開できるやつ。FP&Aの数字は管理がしやすいように加工された成績表みたいなやつ。です。

事業部制の会社であれば、経営者も事業部の数だけたくさんいます。ですからFP&Aが彼らに提供するP&Lは彼らの成績表であり、外部に公開するものとは全然違うものになります。

数字の違いですが、管理会計ではコントロールできない要素は排除する傾向があります。会社によって異なりますが例えば、為替差損益なんかもし入れたら為替の予実差異説明をしなければいけないので除いたほうが楽です。

忙しい時期が違う
Accountingは決算やら何やらが忙しいので、月末月初が繁忙期です。というかいつも忙しいです。ですから外資で決算期が12月だったらお正月は無いものと思ってください(極端)。

FP&Aは一方で、Accountingが決算を完了してから忙しくなります。直近の決算実績を元に予測を作ったりしているからです。ですから、お正月はゆっくり休めると思ってください(偏見)。

ただ、予算を作るシーズンは地獄です。ナイトメアです。
あと経営者がその時の気分で依頼してくるAd-hoc分析、これはいつ来るか
読めないので急にびっくりするのがFP&Aです。

求められるスキルが違う
これは持論ですが、FP&Aで最も求められるのはコミュニケーション力です。FP&Aは数字を自分たちだけで作るのではなく、経営者とその部下たちと一緒に作ります。ですから他部門とのコミュニケーションが重要です。

そもそも予算が何のためにあるのかという所に立ち返れば、それは経営者とそれ以外の人との重要なコミュニケーションなっている事が分かります。数字にコミットさせる、そしてモチベーションをあげていく、こういったアイデアが予算の中にはあります。

また製品(自社/他社)に関する知識を求められます。
ストラテジー部やマーケティング部に近い存在です。

3. 結びに

今回は、FP&Aの業務とAccounting業務との違いについて記載しました。
いかがでしたでしょうか。だいぶふわっとした記事になりました。

次回は、今回の反省を生かし、具体的な予算の作り方について記載します。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?