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台湾に魅了される27歳、渋谷で大号泣する。

映画好き!と公言できるほど映画を観ていないし、観た時の感想は都度Filmarksに備忘録として書いているからわざわざnoteに書くことはいつもならしない。いつもなら。

でも今日だけはどうしても書きたい。
「青春18×2 君へと続く道」を観て想定外の号泣と晴れやかな気分を経験したことを。

映画のあらすじは下記の通り。

あの時、想いを伝えていたら未来は変わっていただろうか。

始まりは18年前の台湾。カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。
しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する。
時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう。
鈍行列車に揺られ、一期一会の出会いを繰り返しながら、ジミーはアミとのひと夏の日々に想いを馳せる。たどり着いた先で、ジミーが知った18年前のアミの本当の想いとは。

映画公式サイト「STORY」より

あらすじをさらっと見た私は「まあ、あるあるな恋愛映画だろうな」と思った。
「エモい」と一言で済ませられそうな、「Z世代はこういうのが好きでしょ?」をオトナたちが押し付けるような映画かなと。

そんな浅はかな推測をした過去の私をぶん殴ってやりたい。

この映画は恋愛要素はありつつも、人生に思い悩んだり、生きるうえで重要な要素のひとつが「旅」だと感じる人には、あまりにも刺さりすぎる映画だと思う。

半年ほど前に台湾に行ってからずっと台湾ロスな私は、台湾が舞台になっているという時点で「お?」と少し興味を抱いた。その台湾に行くキッカケをくれて一緒に旅をした人は一部から「道枝くんに似てる!」と言われる&映画に道枝くんが登場するから、さらに「お??」。道枝そっくりさんはミスチルが好きで、映画の主題歌はミスチル、またさらに「お???」。

「サブスクで配信されたら観ようかな〜」程度だったけど、台湾旅行のエッセイを発刊するにあたり台湾ロスが再燃していたし、道枝(以下略)が「観に行く?」と誘ってくれたから即答で了承した。
結果、その子に心底感謝している。

まず、台湾を旅した思い出を一緒に追想できたことが嬉しかった。「あのシーンのここって台南のあそこだよね!?」と。まるでまた台湾を訪ねたような気分。
なぜか懐かしさを感じる台南独特の雰囲気をまた感じ取れた気がした。住みたいぐらい大好きなんだよな、台南。

映画館で観れたのも良かった。
作中で主人公2人が映画館で映画を観るシーンがあって、それがやけに自分と重なった。映画を観るアミの後ろ姿が、自分の今の後ろ姿のように感じて没入感が増したのかも。
アミは絵を描いて自己表現をする女性。
私は文章を書いて自己表現をしている。
そこも映画に共感した理由だろうか。

何より、映画で何度も伝えられるメッセージが「え、私に言ってる????」と錯覚するぐらい今の自分に必要な人生観だった。

要約すると、
「長く旅を続けるためには一息つくことも必要。人生においても一緒で、時には立ち止まることも必要」
「旅(というか人生)は自分探しをするものではなく、確かにここに存在する"自分を確かめる"もの」
「旅も人生もゴールはなくてもいい」

これらのメッセージに爆泣き。
俳優陣の演技がリアルで爆泣き。

これまで周りの友人やよくわからない「世間一般論」を軸に自分の人生を生きてきたけど、20代後半の今「本当にそれでいいの?人生一度きりなのに後悔しない?」と思うことが多々ある。映画を観終え、泣き腫らした顔で渋谷の街を歩いているとき「自分はこうしたい」と思うことにもっと素直に生きてもいいのかなと思ったりした。

そんでエンドロールで流れた主題歌、Mr.Childrenの「記憶の旅人」でまた泣かされた。歌詞が良すぎる。やけに桜井さんの声が胸に沁みた。

カメラのアングルや演出効果も素敵だった。
「トンネルを抜けると雪国であった」をあんなに美しく表現できるのかと、興奮で震えた。泣いてるときも震えたから震えっぱなし。

公式サイトを見てみると、ロケ地マップがあったり、監督のインタビューが読めたり、なんだかもう至れり尽くせり(?)。

映画館で観て良かった映画ベスト1かもしれない。

また台南行きたい。
行きたいよおおおおおおおおおおおおおおおお。

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