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「いい写真」に対する考え方

写真教室の講師をやっていて何度も訊かれたこと。
「どこ行っても、いつでもいい写真が撮れる方法を教えて。」
「いい写真が撮れるカメラの設定数値教えて。」
その場で私がいいと思う写真を実際に撮ってお見せすると、

「なんか違う。」 (→そういうこともあるよね。 あなたと私は別人格だから、「いい」と思う基準が違う。) 

「風景はf11、人物は絞り解放でいいですか?」 (→なぜそう決めつける必要がある?) 

と言われる。

どうも枠に嵌りたがることが多いように思う。
もっとも、「誰にとってもいい写真が撮れる方法はこれ!」という固定の回答があったとしたら、その時点で写真の世界は終わってしまう。
AIに写真を生成されておしまいになる。

そんな中で「いい写真」に対する私の考え方が参考になればと思い、記載させていただきます。

「いい写真」ってどんな写真?

「いい写真」というものには大きく分けて2通りあると思う。

  • 「自分にとってのいい写真」

  • 「他人にとってのいい写真」

自分にとってのいい写真

これについては、べつに説明の必要はないと思う。 お好きに撮っていただければいいと思います。

他人にとってのいい写真

まずは↓の写真をご覧いただきたい。

↑の写真が「きれいか、そうでないか。」だけで判断していただくと、ある程度の方に「きれい。」と言っていただけていた。

それでは、「この写真で私が何を共感していただきたいのかわかりますか?」と訊くと、返事が来ない。

なぜか?

主役級のキャラクターが多くて感覚的な焦点があやふやになり、どこをどう見ていいのかわからなくなっているから。

  • 青い空

  • 特異な形の雲

  • 夕日

  • モザイク模様に見えるデッキ

  • 空港の建物

「写真は引き算」とよく言われます。
主役はひとつにし、見てほしいところを強調すべきと考えています。
それを踏まえて次の写真をご覧いただきたいのです。


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