廃墟に集まる詩人たちの灰皿

箱庭セラピスト/タロット占い師 「箱庭セラピーおとぎ」と「タロット叶屋」をやっています…

廃墟に集まる詩人たちの灰皿

箱庭セラピスト/タロット占い師 「箱庭セラピーおとぎ」と「タロット叶屋」をやっています✷ 廃墟・工場夜景・鉄サビ・鷹・馬・機関車>をミームとするオーティスト

最近の記事

タブラ・ラサ

『タブラ・ラサ』 ―何も書いてない板 この言葉はラテン語だそうですが 直訳すると<何も書いてない板>となります。 まだ紙というものがなく 板に文字を書いていたころの言葉だということ。 心理学前史や美術用語にも使われるそうですが とても印象にのこる響きですし、意味も美しくて好きです。 生まれた国や時代 性別や両親や星座や血液型は変えられない。 宿命と奇跡と選択と経験と言葉によって 「自分」は出来上がっていたり、造られていく 真っ白なままでいたくても 重たい鉄の扉の前で

    • 虚実皮膜

      『悪霊館』サイモン・マースデン 僕らはあくまでも 実体をともなう対象物を追求するあまり 「第6感」を失いつつある 均一性や 効率のよさを追い求めすぎて 日々の現実という皮の下に 何が隠れているのか 立ち止まって問う 時間的余裕がない

      • エイムズの部屋

        情報や現実に 社会や家族に 職場やお金に みんなやあいつに そんなにどっぷり浸からなくても大丈夫 「不安」に正体はありません 自分で考える力や 山や海や風や動物が教えてくれるものを もう少し信じても良いのではないですか 外に出れば 山や海は在り、風は吹いている 鳥は空を飛んでいる この世界は全員のもので 誰のものでもない 自分は間違って生まれてきたと思うなら それこそが錯覚です 悔いて謝りたいことがあるなら 瞑想して祈ろう 許してはもらえなくても この世界に飽和して

        • 『存在神秘の哲学』

          『ハイデガー=存在神秘の哲学』/古東哲明:著 「かたわらをそっと通りすぎること。 それが神の現れかたであり、それは 通過の刹那にあらゆるものの至福と驚きとを 生じさせることができるような ほとんどとらえがたい、つかのまの合図」 「存在」は、どうしようもなく 「自己帰結」でしかないということ。 しかし 「癒し」の究極のかたちでもある気がする。

          Autist

          『オーティズム(autism)』 とは、「自閉症」の意味で 児童精神科医のカナーが 名付けた用語ですが 『オーティスト(autist)』は 医学用語ではないので どなたかのアイデアで生まれた 通称ではないでしょうか。 自閉症の人、を指す言葉ではありません。 私はこのオーティストという呼び方に とても共感を覚えます。 オーティズム×アーティスト、みたいな造語にもとれるし みずから孤独を選択する者、のような 孤高のスピリットの雰囲気もあって。 オーティストな人々は案外たくさん

          この世と出会い直す

          本というものを読むときに、 読書が好きな人なら解ってくれると思うのですが 何の本かというジャンルやカテゴリーには関係なく さらにはその部分の記述が言わんとしている意味すら差し置いて、 エモーショナルにグッとくる、ハッとする言葉・文章というのがあります。小説ではなくても、参考書や写真集や取扱説明書でも。 その部屋でそのソファで、いま、 内容を追って読んでいる自分から離れてしまうというか その文中の1節を読んだとたんに軽い興奮を感じてきて 視界がクリアになる、胸を打たれる言葉。

          生きている物語

          ✷ナラティヴ・ロゴ✷ 直訳すると、意味のある物語、実存する生の意味、などになるでしょうか。 わたしは無宗教ですし、スピリチュアリズムばかり追い求める人間ではありません。しかし「あなたはどんな人ですか?」と訊かれたら「ナラティヴ・ロゴが原点です」と答えたい人間ではあります。 雲や風を読みながら荒野を飛びまわるタカ、や 大草原を自由に駆け巡る野生馬、や、 空や森、太陽や月、大地と海を見つめる者のスピリット そんなものを連想するからです。 サークル・オブ・ライフですね。 生き

          地上を離れた想像の時をもたらす

          タイトルはワーズワース(詩人)の「郭公」より拝借しました。 子どものイマジネーションには敵わない。 子どもたちはそれを言葉に出来なかっただけで 成長してから才能を発揮しだす。 その世界を失わなかった者だけが表現を許される。 子どもの頃、叶えたかった夢。 大人になれば皆、それがいかに 絵本のような空想だったかってことを思い知るのだけれど いまだに色あせず、ワクワクしてしまうものが きっとアナタにもあるはず。 わたしのを紹介しよう。 だいじょうぶ。誰の眼にもとまらなくても構

          地上を離れた想像の時をもたらす

          『理想的未来人』12ヵ条

          『人間尊重の心理学』著/カール・ロジャーズ 昔読んだアメリカの心理学者、故カール・ロジャーズの本に、 とても共感して覚えている、興味深い記述があります。 この博士は「アメリカは日本への原爆投下を謝るべき」 「アメリカの教科書を(戦争について)正直に書き換えるべきだ」 と発言し、ノーベル平和賞にノミネートされていながら その発言で政府の反感を買い、受賞を阻止されてしまった人物。 ロジャーズが本に書き残した『理想的未来人』 50年以上前の著書のなかにある「理想的な人間像」と

          『理想的未来人』12ヵ条

          ソロモン王のジャッジ

          ある二人の売春婦が同じ家に住み ほぼ同時に子を産んだ ひとりの女が朝目覚めると 寝ているうちに子を押しつぶして 殺してしまったのに気づいた 女は隣で寝ている女の子供と 自分の死んだ子をすりかえ 死んだのはお前の子だと言い張った 二人の女が王の前でいった 「この子はわたしの子ではありません! 生きているのがわたしの子で 死んだのはあなたの子です!」 「いいえ、死んだのがお前の子で 生きているのがわたしの子です」 そこで王は二人の女に剣を持って、こういった 「あなたが

          千の言葉を尽くしても

          人に、ある感慨をもよおさせる、そのもの独特の味わい。 また、物事に触れて起こるさまざまな感慨。 それを『情緒』と呼ぶ。 感じる場所は、脳の扁桃体 ですから、誰にでもあるわけです。 しかし『情緒』に気づけない人がいるらしい。 それは 透きとおった水滴の世界や 自分を忘れるほどの 果てしない空 桜や 落ち葉が 舞い散るさま 誰のかもわからない 古い記憶 傷をいやす 暖かい風 月夜に 死 を想うとき あの日の風景を 大切 と想うとき そんな様々なところに横たわっ

          ドラキュラの流儀

          「吸血鬼ドラキュラ」より 『我々の流儀は 君らの流儀とは違うから 君には ずいぶん奇妙に思えることも たくさんあるだろう』 人から変わり者扱いされたとき なんか人ごみで違和感を感じたとき 言っていることが誰にも通じないとき あきらかに失敗したのにごまかしたいとき 別れたい相手が理由を聞いてきたとき パーティーにGパンで参加しちゃったとき この呪文を唱えよう。

          その魔法は何度でも

          願いがあるとき、人は神様の名を呼ぶ。 しかし本気でそれを叶えたいのなら 頭の中で神に祈っても無駄なことは知っている。 なぜそれが必要なのか それは利己的ではないか 誰かの、何かのためにもなるか? それを考え続けながらそれに向かって行動しつづける、 それが出来るひとだけがそれを叶えられる、と知っている。 ✷遊戯芸術療法をやっています。 よろしくお願いします。 ✷タロット占い師なんかもやっています。 こちらもよろしくお願いします。

          雨があがったら、森へ

          良い匂い ほっくりと湿った 濃く 豊かで 奥深い 土の匂い その土を食べたい、と思う 虫や雑菌が心配だ ただ一体化したいだけなのかもしれない 昼なお暗い静かな森の中は非日常であふれている こんなふうにその気になれば異世界はいつでも味わえる いや異世界ではない本物の現実のなかで 森を散策していると あっという間に眠たくなってしまう 眠りたくないのに眠くなるので 一度、車に戻って仮眠をとり 散策をやり直し、また眠くなる 草木や葉っぱに瞼がくっつくくらい近づい

          ✷テンシルチシル✷

          何をしたか 何を言ったのか すべてを知られてしまう なにがしかの場存在があると 老いた光が言いました それは この世界にありながら やはり異次元 罪は許さず 罪の裏にあるものを赦し 「約束」という名の重たい首飾りを わたしたちの首にかける それは忘我を邪魔するが 生きる知恵を与えるという 「天知る、地知る、我知る、人知る」 まるで呪文のような、ことわざ。 ✷✷✷タロット占い師をしています。 ✷✷✷もうひとつの仕事で心理師をしています。 よろしくお願いします

          『ジムノペディ』

          その昔「幻のように美しい人」と出逢ったお話。 17か18の時に、二つ年上だった憶えがあるので その美しい人は19か20才だったと思います。 青森出身の方でしたが出逢ったのは新宿のライブハウス。 一緒に受付アルバイトをしていました。 お顔が美しかったのはもちろんのこと、 雰囲気、佇まい、話し方や仕草、やわらかい笑顔、 すべてが私にとって初めて遭遇する「気品・優雅さ」を 兼ね備えた女性であり、もはや生物ではなく天女のようなひとでした。 はじめて「よろしくお願いします」と挨