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生きている物語

✷ナラティヴ・ロゴ✷
直訳すると、意味のある物語、実存する生の意味、などになるでしょうか。


わたしは無宗教ですし、スピリチュアリズムばかり追い求める人間ではありません。しかし「あなたはどんな人ですか?」と訊かれたら「ナラティヴ・ロゴが原点です」と答えたい人間ではあります。

雲や風を読みながら荒野を飛びまわるタカ、や
大草原を自由に駆け巡る野生馬、や、
空や森、太陽や月、大地と海を見つめる者のスピリット
そんなものを連想するからです。
サークル・オブ・ライフですね。

生き様としては私には難しいのですが、
魂は 人間の本来の存在や美しい自然の景色に
向いていたいと常日頃から思っています。

ナラティヴ・ロゴ の説明などをいくつか見て
意訳してみますが

【 人間は 伝統や歴史・神や自然などの大いなるものを
失ったり そこから離れすぎたりすると
生きる意味・行動する意味 を見出せなくなってしまう
身体の奥底から 無限に信頼できるものがなにもない状態では 
「未来」という時間を軸にすることが 難しく感じ
自分と他人の魂(たましい)を 感じにくくなる 
生命の存在の連環から外れてしまうのだ 】

自分という存在以外の、決して抗えない、
それでいて雄大な庇護を与えてくれる何か、
そういうものを、いつでも忘れずにいたいなと思ってます。

最近、山口智子さん(女優)の『名も知らぬ遠き島より』
という本を読んだのですが、そのなかに
京都の帯問屋・誉田屋源兵衛十代目のお話がありました。
引用させていただくと「緩んだ日本人の五感に爽快な
殴り込みをかけ、活を入れてくれるかた」とある。
着物・帯に、原始布や戦国の世の美を蘇らせたお人。
動画も拝見しましたが、帯の美しさには言葉を失いました。
本当に美しいものを目にすると人は忘我しますね。

その源兵衛さんが、自己の野生を(感性も?)衰えさせないために、
南の島のハブがいる山にみずから入っていくという。
「ハブにばったり出くわしたら、人間の言葉なんか通用しない。
殺気と美しさで勝負や。毒蛇も駆除された山の景色は
気の抜けたサイダーみたい。ハブのいる山は美しさが違う」と仰る。
強い……

もちろん、私含め凡人には
そんな勇気も殺気も美しさもないのですけれど

この野生感
死ぬを内包した一瞬の時間
人間VSハブの生々しい肉の個体同士
血なまぐさい自然界の真剣な出会い

羨ましくて胸がざわつき、
想像力が破裂しそうに生き生きした。
堂々と自分の命を使って生きている人の物語。
それを知れただけで、1年分くらい寿命が延びた気がしました。


箱庭セラピストとタロット占い師を
どちらも真面目にやっています。
どうぞよろしくお願いします。