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ベテランは厳しい

【コンビニで15年働いた私語録 vol.2】

店鋪にいる店員の人数=日中のパートが3名か4名かなど、客にしてみるとどちらでも関係ないこと。

だが、経営者側に言わせると人件費に直結することであり、そうそう簡単に1名増やすことを承諾出来ないのだろうと悟ったのは、コンビニに勤めて5年ほど経った頃だっただろうか。

初めてのセブンイレブンの仕事は、子どもが幼稚園に行っている間の9時〜15時の時間帯からだった。

すでにベテランパート3名が平日常勤で働いている中に、10年の間専業主婦しかやっていない者が入る訳で、社会観0(ゼロ)に対する冷たい視線は、かつて高校時代に受けた社員さんのそれと同じだったことは言うまでもない。

また、常勤者は17時まで勤務に対し、私は15時までと中途半端で上がるため、時間が近づいて来たら気にしなければならなかった。

本来であれば、上役から上がる指示を待つべきなのだが、子どもの迎え時間の都合があるため時間を過ぎても声がけがなければ自ら伝え、失礼せざるを得ない。

「上がっていいよ」
のひと言を待っているのに、副店長(熟年パート)の言葉は
「え?もうそんな時間?」。
露骨に嫌味が混じり、クールな視線が心に突き刺さることが毎回のことだった。

ベテランパートにほとほと呆れられる4人目経費を、オーナーは1年間出してくれたのだった。

勤め始めてそこそこ慣れた頃だった。

足の太ももから下部にかけて蕁麻疹が出た事があった。

仕事へ行く前の数分間。 

そんなに痒くはないのだが、ものすごく真っ赤な湿疹で足が熱くなった。
しかし、一度出ても長くは続かず30分ほどで消えてしまう。

一度皮膚科へも行ったが、湿疹が出ている時に来て欲しいと言われそれきりだった。

思えばあれは仕事へのストレスが身体に出た、ということだったか。

とにかく働かなければローンのやり繰りが大変、と不思議に辞める気持ちになることはなかった。

追記:今から約20年前のことである。

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