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靴下

靴下がない!

いやっ!靴下はある!

はっ?何言ってるの?

そう思ったかもしれない!

しかし、よく話を聞けば、

なるほど〜!って思うだろう!

それは、靴下が片方しかないという

状況なのだ!

なので、靴下がない!と言えば

片方ないのだから靴下がない!が当てはまり

靴下がある!と言えば

片方靴下があるのだから靴下がある!

が当てはまる。

そんな事を思いながら、

片方持っている靴下を見ていた。

僕の場合は、靴下がない!という状況

なのだが、靴下からすると

どんな気持ちなんだろう?

ふと思った。

そして、こんなストーリーを想像した。

あるところに、それはそれは、仲良しの靴下がいました。

靴下は右足と左足とは違っています。

右足の靴下はお兄さん靴下、左足の靴下は弟靴下です。

お兄さんはいつも、所定の場所にいるのですが、好奇心が旺盛(おうせい)な弟靴下は、お兄さんが止めるのも聞かずに色々な場所に行ってしまうのです。

そんな靴下の兄弟はとっても仲良しです。

そんな靴下の兄弟にある事件が起きたのです!

ある日の事、靴下の主(あるじ)である人間は、たいそう酔っ払って帰って来たのです。

そして、家に着くと靴を脱ぎ、真っ先に靴下を脱いだのです。

お兄さん靴下は床の上に置かれましたが、冒険好きの弟靴下は脱ぎ終わると、主(あるじ)によって、台所の方へポーン❗と投げ捨てられたのです!

投げ捨てられた弟靴下は大きく弧(こ)を描くように飛び、ゴミ箱の中にポンっと入ってしまったのです。

投げられている瞬間弟靴下は、凄い僕は空を飛んでいるんだ!お兄さん靴下と違って、僕は空を飛べるんだ!

と思い、満足な表情を浮かべていましたが、ゴミ箱にポンっと落ちた時は、非常にビックリしました。

なんせ、今までは主が少し履いていて、臭くなったなぁ!って思っていたら、洗濯をしてくれていたので匂いは感じなかったのに、この暗くて大きな部屋は凄い悪臭が放たれているのです!

弟靴下は『うわっ〜!臭い助けてくれ〜!』と叫びましたが、辺りはシーン!と静まり返り誰も何も言ってくれません。

弟靴下は寂しいやら、悲しいやらで、ワンワンと泣きましたが、静寂が辺りを包んでいます。

僕はいま、片方なくなった靴下としてはそんな気持ちなのかな?

と思って、靴下を探して見つけました。

冷蔵庫の脇に落ちていました。

靴下に思いをよせたら、どんな時も靴下をきちんと洗濯場所に持って行こうと思いました。



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